「京都ことわざ散歩」(京都新聞社)。
文は三浦隆夫。絵は藤原みてい。
うん。京都に関連する安い古本を
ネットで注文するのですが、
さすが歴史の都。重複する記述が
すくないのは、京都の懐・奥行の深さ。
ガイド本の薄っぺらさに当たる確率はすくない。
うん。これも新刊じゃなくって古本だからの
ありがたさ(笑)。
さてっと、この本は、
京都の気軽なことわざ辞典という一冊。
そこから『京の底冷え』の全文を引用。
「底冷えは体の心底まで冷える寒気。
一般的につかわれる言葉だが
京の底冷えは有名だ。
京都は三方山に囲まれた盆地。
風も雲もない冬季には夜間に冷えた空気が
盆地にたまり暖かい空気は上にあがる。
これが放射冷却現象で
地上は冷気湖、寒気湖となる。
普通は上空に行くに従って冷えるが
盆地では気温の逆転が起こる。
『京都お天気歳時記』によると
暖かい空気と冷たい空気の境目を
『逆転層』と呼ぶ。
宇治田原町の鷲峰山(623メートル)の
中腹から山頂にかけて茶畑がある。
寒気に弱い茶が山上に育つのは
この気温の逆転現象を利用したものだ。
元気象庁予報官の岡林一夫氏の調査では
氷点下の日数が
一月で京都15日、大阪6日。
二月は京都13日、大阪6日。
最低気温は京都が大阪より2度近く低い。
京の底冷えは数字的にも裏付けられる。
・・・・」(p58~59)
はい。最後の3~4行は駄目押しなのでカット(笑)。
うん。ことわざで知る京都というのも
奥が深くってありがたいのでした。