和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

だれかがいつか、そこを通る。

2023-06-03 | 短文紹介
何だか思うんですが、新刊で買った本は読まずに、
安く買った古本は、これが読んでいるんですよね。
これは何なのだろう。と思うわけなんです。

新刊単行本値段で、古本は10冊ほど買えるのでついまとめ買い。
そうすると、古本を1冊読んで、あとの古本を読まないとしても、
何だか価格的な罪悪感とでもいいましょうか? そいつがない。

古本を10冊ならべて、豪華にパラパラとめくって、
そのうちの数冊を読めれば、これはこれで当たり。
新刊ならば、読みたいと思って買ったはずなのに、
何だか読めなかったりすることが多かった私です。

それはそれとして、最近、古本で買って読んだ本に

田中泰延著『読みたいことを、書けばいい。』ダイヤモンド社・2019年
その後半をパラパラとめくっていると、こんな箇所。

「 そもそも、ネット時代は、
  書きたい人が多くて、読みたい人が少ないので・・ 」(p236)

はい。この本の題名もそうなんですが、この文句も分かりやすい。
ということで、引用をつづけてみます。

「 あなたは世界のどこかに、
  小さな穴を掘るように、
  小さな旗を立てるように、書けばいい。

  すると、だれかがいつか、そこを通る。

  書くことは世界を狭くすることだ。
  しかし、その小さななにかが、

  あくまで結果として、あなたの世界を広くしてくれる。 」(p234~235)                                                  


「  そんなとき、わたしは、
  『 文字がここへ連れて来た 』と思う。 」(p242)


うん。また引用ばかりになっちゃった。
最後の引用はこの箇所。

「 自分が読みたくて、自分のために調べる。
  それを書き記すことが人生をおもしろくしてくれるし、
  自分の思い込みから解放してくれる。

  ・・・・・・
  学ぶということ以上の幸せなんてないと、わたしは思う。 」(p247)
コメント
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