晴耕雨読じゃないけれど、
雨が降るこの時期、雑草がみるみるうちに伸びますね(笑)。
私みたいな怠け者は、畑をきれいにするなどと大それたことは考えません。
とりあえず、草刈り機で刈って、とりあえず見た目がきれいならよしとします。
まったくもって、本読みも同様な始末。
そういえば、本と草刈りとを結びつける指摘がありました。
「・・万葉学の澤瀉久孝先生が、私の学生の時分に、
万葉集の研究をすると言っても、
すぐに誰も解釈のつかなかった、読みの通らなかった
難解な歌に喰らいつくのは、これは愚の骨頂であって、
学問というものは足許の草むしりから始めなさい、
とにかくまったく誰もが異存のない、・・・・
そこから学問が始まると、そう教わったのであります・・・ 」
( p18~19 谷沢永一著「読書人の立場」桜楓社・1977年 )
という箇所があり、『愚の骨頂』で出来上がった自分が思い浮かびます。
ちなみに、この本には、本の資料集めについても指摘されておりました。
はい。なるほどなるほどと思い、最後にはこちらも紹介しておきます。
「 ・・・高い本は絶対に買わない。・・・・
貧学生といたしましては、出来るだけ零細な、
あまり人の目につかないような資料を、
安く気長に集めて必要な一通りの量に持って行く。
だから、これは欲しいと思っても高いものは 涙をのんであきらめる。
20数年間その方針に徹して参ったわけであります。・・ 」(p14)
それにつけても、雑草を目の前にして
『 足許の草むしり 』が気になる梅雨のこの季節ではあります。