和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

言葉の『葉』と『根』。

2023-06-09 | 本棚並べ
ネット検索して古本を買うのですが、
読んだ本のなかに、ある本からの引用があったりする。
その引用箇所が気になって、注をたよりに、
芋づる式に、読みたい本がひろがってゆくということがあります。

それも、これも、簡単にネットで古本を注文できる
という有難さがあってこそのこと。

ネットでは、でも表層的なことも起こるようです。
田中泰延著「読みたいことを、書けばいい」ダイヤモンド社・2019年。

ここで、『調べる』ことに注意を喚起した言葉がありました。
ライターゼミの課題を出した際に、

ある人は『 つっこんで調べたつもり 』で、
Amazonで数冊、「よくわかる・・」とか
「・・謎を解く」という新書を買って書いてくる人がいる。

田中氏は指摘しております。

 『 これでは調べたことにはならない。
   調べるというところまで至っていない。 』

つづきます。

 『 ネットの情報は、また聞きのまた聞きが
   文字になっていると思って間違いない。

   ムックや新書の類も、たとえ専門家が監修していても、
   ほとんど新事実は載っていない。・・・

   ならばどうすればよいか。
   一次資料に当たらなければ話にならないのである。 」(~p152)

この箇所は、見出しが『 一次資料に当たる 』となっていました。
その文の最後も引用しておくことに。

「  言葉とは、文字通り『 葉 』である。   
   好きなことを好きに書いた葉を繁らせるためには、
  『 根 』が生えていなければならない。
   それが一次資料である。           」(p157)


もっとも、著者は、一次資料をもとめて
国立国会図書館に通ったそうでした。
万事横着な私は、ネットで古本を注文し満足しております。

それにしても、『 一次資料に当たる 』という指摘は忘れがたい。

コメント (3)
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