藤原和博「僕たちは14歳までに何を学んだか」(SB新書)の言葉、
『・・・キミの存在そのものが自分にとっての喜びなんだ。
生きて、世の中の常識と戦ってあがいてくれているだけでいい。
そんなふうにドーンと構えていること』(p196)
うん。この箇所が印象深いのだけれど、
ここだけを引用しちゃうと分からない。
それでもいいやと、また引用しました。
そういえば、本の常識との闘いなら、
いろいろと、思い当ることあります。
丸谷才一著「思考のレッスン」(1999年・文藝春秋社)
には、本の好き嫌いに、エールを送る言葉が並びます。
たとえば、
――今回は、本を読む上で具体的なテクニック、
コツについておうかがいします。・・・・・・
丸谷】 たとえば『古今』を読むなら、
窪田空穂の本で読むのが僕は一番好きです。
岩波の『日本古典文学大系』版の『古今』は、
どうも読みにくい。活字の組み方も悪いし、
注釈も何だか事務的な感じで、
簡単すぎてよくわからない。
それにくらべると窪田空穂の注は、
心がこもっているようでいいなあと思って読んでいました。
(p163・単行本のレッスン4 )
うん。『事務的な感じで、簡単すぎてよくわからない』文章もあれば、
『心がこもっているようでいいなあと思って読んで』いる文章もある。
本は、こちらが好き嫌いを言っても文句は言わないからいい。
丸谷さんの、本を読む常識とのあがきあいは、読んで楽しい。
うん。もうすこし引用。
丸谷】・・・・・それは極端な例として、文庫を読むときなどは、
心置きなく破って、必要なところだけ切って読む。
軽くて持ち運びにも便利だし、どこでも取り出して読める。
とにかく本というものは、読まないで
大事にとっておいたところでまったく意味はないんです。
読むためのものなんだから、読みやすいように読めばいい。
( p169~p170 )
はい。本を読む常識との闘いやあがきなら、
これは楽しくひろがっていきそうな気がします。
ということで最後は、丸谷さんのレッスン3のはじまり。
「まず第一に、本を読む上で一番大事なのは何でしょう?
僕は、おもしろがって読むことだと思うんですね。
おもしろがるというエネルギーがなければ、本は読めないし、
読んでも身につかない。無理やり読んだって何の益にもならない。
本の読み方の最大のコツは、その本をおもしろがること、
その快楽をエネルギーにして進むこと。これですね。 」
( p103~p104・単行本 )
ちなみに『思考のレッスン』には、ちりばめられるようにして、
10数冊の本が、さり気なくお勧めで取り上げられておりました。
それを私は読もうとも思わなかったのでした。不思議とそれを、
読もうとしなかったことに罪悪感がなかったという良い読後感。
よろしければ、私の一昨日の記事をお読みいただけますと幸いでございます。
https://blog.goo.ne.jp/1948219suisen/e/a06937b8a90d103429ceecbeb6ca9ed8
コメントありがとうございます。
「思考のレッスン」の
今回の引用の最後には、続きがあります。
うん。こちらも引用しておくべきでした。
「逆に言えば、『おもしろくない本は読むな』。
誰から勧められた本でも、読みはじめておもしろく
ないと思ったら、そこで止める。・・・・
おもしろくないと思ったら、
断固として『これは読まなくてもいい』と
度胸を決める。それが大事ですね。
もっともたまに、後になってやっぱり
読んでおいたほうがよかったなあと
思うこともあるけれど・・・(笑) 」(p104)
はい。のりさんのコメントからだと、
『これは読まなくてもいい』と度胸を決める。
それが大事なのだと、エールを送りたくなります。
コメントありがとうございます。
うん。ちょっとコメントが呑み込めませんでした。
当方は、いたって、のんびりしているので、
コメント差し止めとか削除とかはしてないし、
ブログもそのままで削除しておりませんので、
どうぞ、これからも、思いついたら
好きなようにコメントしてください。
コメントありがとうございます。
昨日は、雨が止んで、急遽草刈りを
はじまてしまい。夜はお酒でもって、
ブログ更新を怠りました(笑)。
コメント欄のご返事もせず失礼しました。
私のコメント一覧を調べましたが、
かぐや姫さんのコメントは
やはりありませんでした。
私はコメント削除をしませんので、
どうやら、他の方へコメントした
のじゃないかとそう思います。
うん。幸田露伴は、2月ごろに
とりあげているくらいだと思います。
どうも、他の方へとコメントされたのだとしたら、
間違い電話ならぬ、間違いコメント。
はい。私の場合、日付が遅れた
コメントの返事になりました。
これからもよろしくおねがいします。