山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

薄雲に隠されたパール富士 田貫湖  平成28年12月12日

2016年12月13日 | 番外編
 今年の2月にも田貫湖でパール富士撮影の機会があり、その時はまずまずのパールを撮影することが出来た。今回もあの時とほぼ条件は同じで、日没の10分か15分くらい前に富士山の山頂に月が現れる計算だ。残照の時間には若干早いのだが、今回のパールは富士山の白山岳あたりから昇って来るはずで、富士山の真上に月が来た頃に赤く染まった残照富士になり、湖面に映るダブルパール富士になる計算だった。夜から天候が崩れてくるので、夕方まで持ってくれるかどうか心配していたが、なんとか富士山は姿を隠さずにいてくれた。

 しかし問題だったのは空を覆った薄雲だ。朝霧高原を車で走りながら富士山を眺め、裏側に雲が出ていたのでひょっとしたらもう少し富士山に近付いて月が金色に輝き出す時間帯のパールを狙ったほうが良いのでは?とも考え、富士宮道路とその1本田貫湖側の道路を回って撮影場所をチェックして回る。すると、富士宮道路は撮影場所が無く田貫湖側の道路は既に路上に15台以上の車が止められていて場所の確保が難しい状況になっていた。仲間も既に田貫湖に集結していることだし、予定通りに田貫湖で撮影することにする。

 午後3時半、パールの時間の約1時間前に田貫湖に到着したが、平日ということもあるのか予想外にカメラマンの数が少ない。楽勝で駐車場に車を止めることが出来た。仲間と雑談と打ち合わせをした後に予定した撮影場所に向かい三脚を構えるが、ここも簡単に場所が確保できた。


    300㎜をセットし、試し撮り。


    そろそろ月が昇って来る時間のはずだが・・・とファインダーを覗き込むと何やらうっすらと白いものが見える。撮影してモニターで確認すると、薄雲の向こうに月が昇っていた。


    ここまで昇って来るとハッキリと月とわかる。


    こちらが200㎜レンズ。この時間には残照富士になっているはずだったが、西空に出た雲で焼けず。


    いまいちのパール富士となってしまった。


    いちおう月の紋様はうっすらと見える。


    ダブルパールも富士山が焼けない上に月が輝かない。


    ようやく月が輝き出したのはここまで昇ってから。


    富士宮道路よりもっと近付いて人穴あたりまで行かないとこの日のパールは輝かなかっただろう。

 狙った作戦プランは悪くなかったと思うが、空模様を見て臨機応変に対応する力と撮影場所を熟知していないと、折角のパールも台無しになってしまう。まだ修業が足りない。


コメント (2)
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2発目の割れるダイヤモンド富士は失敗 竜ヶ岳  平成28年12月10日

2016年12月13日 | 番外編
 先週は竜ヶ岳山頂から100mほど手前から白山岳で3つに割れるダイヤモンド富士の撮影に成功したが、太陽の位置が動くのは早いもので、白山岳のダイヤはもう中腹の東屋休憩所よりも手前の場所まで位置が移動している。今回狙うのは白山岳では無く、その右側に突出した岩、雷岩で割れるダイヤモンド富士だ。カシミール3Dで太陽軌道を計算してGPSに転送し、いざ出陣!場所はちょうど東屋あたり、時間は7時40分ごろなので急いで出発する必要は無く、そろそろ明るくなってきた6時15分に本栖湖のキャンプ場を出発する。


    休憩ベンチ手前の登りは結構急で辛い。このあたりでもはやヘッドライトは不要になる。


    休憩ベンチの展望地から見る富士山。今日も快晴。


    目的地の東屋展望地に到着。

 1時間10分ほどで東屋休憩所に到着。先客がおり、既に三脚が3本立てられていたが、話を聞くとどうやら割れるダイヤモンド狙いというわけでは無いようだ。座標点をGPSで確認し、正確に1本目の三脚を立てて600㎜レンズとカメラをセット、その1.5m左にもう1本、200㎜望遠レンズをセットしてダイヤを待つ。


    600㎜レンズで捉えた白山岳(左側)と雷岩(中央)。


    雷岩の真後ろが光り出した。これで良いはずだが・・・!?


    光が現われた。しかし若干右から出た。


    こちらが200㎜レンズ。後ろに現れた霞が輝いて、既に割れているように見える。


    光が現われたが・・・やはり若干右。左側も少し光っているように見える。


    ここまで光が現われると、やはり完全に右から現れている。


    完全に右から現れた。


    残念。


    普通のダイヤモンド富士。


    昔はこれが撮影出来ただけでも十分に満足だったが、今ではこれでは全く普通で面白く無い。

 今回の失敗は座標点の計算位置が間違ったわけでは無くて、雷岩の設定ポイントの誤りである。雷岩の位置はカシミール3Dでは岩が小さいために地図上に示されていない。さらに航空写真で確認したがやはり位置がわからず、自分で撮影した写真とカシミール3Dで計算した富士山の形を照らし合わせて割り出した位置にポイントを設定して太陽軌道を割り出している。その設定した雷岩の位置が5~10mほど右にずれていたために割れなかったと思われる。既に雷岩のポイントをカシミール3Dで地図上で修正したので、次に狙う時はおそらくうまく行くのではないかと思っている。他にも、もちろん剣ヶ峰で割れるダイヤやティアラも狙っており、今シーズンはしつこく竜ヶ岳に通うことになりそうである。


    残念。また挑戦!    
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