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山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

夕焼けのダイヤモンド富士 高尾山  平成28年12月21日

2016年12月22日 | 番外編
 冬至の時の高尾山には特別な思いがあった。山頂から見る夕暮れのダイヤモンド富士がほぼ真ん中あたりを通って白山岳に沈んで行く。さらに、立ち位置を工夫すると白山岳で2つに割れるダイヤの撮影が出来るかも知れないということだ。週末は激混みだろうから、計画的にこの日は休みをとらせてもらったのだが、予期せぬ事情で短時間ながら出勤することとなってしまう。

 朝の高下ダイヤモンド富士は見事に失敗し、かなりへこんでいた。さらにもうひとつ、もっとへこんでしまう失敗をやらかしていた。愛用していた200㎜望遠レンズが・・・どこを探しても見つからない。どうやら2日前に高下でダイヤを撮影した時に置き忘れてきたらしい。その時の撮影場所に足を運んでみるが、残っているはずもない。ダブルへこみでさらに天候はこれから下り坂、この日の高尾は止めようかとも思ったのだが、週末に行って撮影できる保証も無く、とにかく行ってみることに意を決して、仕事を片付けて高尾山口駅に向かう。


    ダイヤの時期だから駐車場は満車・・・と思いきや、ガラガラじゃん。場所を間違ったか?駅前にも駐車場があった。


    30数年ぶりの高尾山、本日は正面から正攻法で攻める・・・って、ケーブル使います。


    このケーブルは日本最大傾斜を誇る凄いケーブル。お~!と思いきやわずか6分で上の駅に到着。


    30数年ぶりで以前のことはほとんど覚えていない。ほぼ全面舗装の道。


    仏舎利塔。眺望無し。


    これが薬王院?


    う~ん、ヤクルト院?


    やっぱり薬王院。左の階段はなんとなく見覚えがある。これを登って山頂へ。


    山頂は激混み!? ではなくてガラガラだった。

 右往左往しながらケーブル駅から50分ほどで高尾山山頂に到着した。時刻は午後1時45分、ダイヤモンド富士の時間までまだ2時間半ある。平日ということもあって、想定していたよりも山頂は混雑していなかったが、大見晴らし台前方の良い場所は既に三脚が立ち並び、場所は確保できず一番左端になんとか一度は三脚を立てた。しかしこの場所、左側の木がどうにも邪魔で広角系のレンズはほとんど使えない。GPSを取り出して本日の割れるダイヤを撮れそうな場所を確認すると、三脚を立てた場所は12月23日のポジションで、本日はもう少し右寄りであることがわかった。場所を移動して階段の上のスペースに、前方の階段に座っている昔のお嬢様に許可をいただいて三脚を立てさせていただく。この場所は下方をカットすれば富士山の撮影には絶好の場所で、さらに右側にある木が前景となって山の高度感も出せる抜群のポジションだった。横に居た写真に詳しい男性とカメラやレンズの話にふけりながら時を待っていると、ダイヤの1時間前あたりから続々と人が集まり始め、私の周辺は私より少し年配の昔のギャルたちでいっぱいになった。高下のダイヤや竜ヶ岳のダイヤの話、高性能なEosMシリーズのカメラなどの話をしながら、朝のへこんだダイヤ撮影失敗などどこへやら、本日は舌好調!


    本日の撮影場所はこんな視野。下をカットすれば撮影には問題無し。


    雲が出ているが富士山は綺麗に見えている。


    ダイヤの時間まであと30分ほど、だいぶ人が集まって来た。


    迫るダイヤモンド富士。


    オレンジ色に焼けた夕空に大きな夕陽が富士山頂めがけて沈んで行く。


    感動的な夕焼け空のダイヤモンド富士になった。


    山頂にかかる夕陽


    白山岳でおそらくは割れてくれたと思うのだが、この日の雲では撮れない。


 10年ほど前に丹沢の大室山にダイヤモンド富士を撮影に出かけた時の夕暮れもこんな感じだった。いつかまたあの夕陽を見てみたいと思いながらもう何年も経ってしまい、ここであの時の夕陽が眺められるとは全く思ってもいなかった。感動的な夕焼け空のダイヤモンド富士だったが、この日はこれだけでは終わらなかった。


    夕空が赤く染まって来た。パトカーがやって来て、すぐに暗くなるので早く下山するようにと放送しているが、こんな夕焼け空を見て早く下山など出来ない。


    真っ赤に焼けた夕焼け空


    富士山の右には竜が舞うような飛行機雲が出た。


    凄い空


    う~ん、凄い!


    もうそろそろ終わり。 

 夕焼けの空が終わった夕方5時、撤収する。折角の高尾山なので稲荷山コースを歩いて夜景を見てから下山することにする。ちょうど稲荷山コースを本日登って来たという方が山頂におられたので、コース状況を聞いてから下山開始する。山道かと思いきや、林道のような広い道幅の登山道があることに少しばかり驚いた。


    稲荷山展望台から見る東京都の夜景。この日は霞んでしまっていて夜景の輝きはいまひとつ。


    東京スカイツリー


    新宿か?

 稲荷山で写真を撮っていると、この時間に単独で登ってこられた人が居たのには驚いた。昼間の高尾山は混雑するのでたいてい夜に登っているという方だった。写真家では無さそうだが、私と似たようなことをしている人が居ることに妙な親近感を覚えた。山頂から1時間40分かけて、無事に下山した。

 それにしても、朝の失敗をすっかり忘れさせてくれる素晴らしい景色にめぐり逢うことが出来た。山は本当に出かけてみないと何が起こるかわからないということを改めて思い知らされた。キャッツアイは撮影出来なかったが、今年の高尾はこれで満足、とも思う。しかし、天候が良ければ年内中にもう一度行くかも知れない。
    
コメント (6)
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