平成29年9月6日に11年ぶりとなる太陽フレアの大爆発が起こった。そのフレアから噴出する電磁波は約3日後に太陽風として地球に到達し、ピークを迎えるのが8日の午後3時から深夜12時ごろまでである。この強い太陽風は時として大きなオーロラを発生させることがある。11年前の大爆発の時に山梨県の甘利山からそのオーロラを捉えた写真家が居る。牛山俊夫さんという私の星空撮影の師匠である。おそらくはその画像が日本で最も南側から捉えたオーロラの画像であろう。同じ頃に北アルプスから菊池哲夫さんという写真家もオーロラを捉えている。オーロラというとカーテンのようにひらひらと流れて行く画像を思い浮かべるかと思うが、甘利山や北アルプスから捉えたオーロラは低緯度オーロラと言って、カーテンのようなオーロラよりもずっと上のほうに出る赤色から赤紫色をした空の色の変化である。チャンスがあるとすればこの9月8日の夜だろう。夕方8時頃には明るい月が昇って来てしまうので、時間は午後7時から最大で8時半までだろう。山が見えてかつ北側の視界が開けている場所ということで日向山を選んで午後から登る。
矢立石登山口の看板。錦滝のコースは数年前から通行止めになっている。下山で使うのはおすすめしないが、登りで使うならば支障ないと思われる。あくまでも自己責任で。
ヤマジノホトトギス
フクオウソウはまだ蕾。
山頂のオオビランジ
オオビランジ。後ろは八ヶ岳。
トモエシオガマ
3時半から登ってちょうど2時間、午後5時半に山頂に到着した。カメラは2台持って行き、1台はオーロラ撮影用に固定してタイマーリモートコントローラーをセットしてひたすらシャッターを切り続ける。もう1台は他の景色を撮るために移動しながら使うことにする。空には雲が多かったが、都合良いことに北側の視野はスッキリと開いている。
日向山雁ヶ原の白砂と八ヶ岳。超広角レンズにPLフィルターセットするとケラレ(周辺の視野が一部欠ける現象)が出てしまう。
雁ヶ原と残照の甲斐駒ケ岳
夕暮れ迫る八ヶ岳
日没。街の明かりが灯り始める。
町灯り灯る八ヶ岳
まだうっすらと夕焼けの空が残っている。時刻は6時55分、そろそろ狙い目の時間になる。
7時15分、夕焼けの空は消え、1台はこの位置でカメラを固定する。画面右3分の1、蓼科山のあたりが真北になる。
もう1台のカメラで山上をウロウロする。雁ヶ原と八ヶ岳。夜の景色もなかなか幻想的。月光を使えばもっと真っ白な雁ヶ原が表現できると思う。
甲斐駒ケ岳に昇る天の川。どうしても飛行機がカットできない。
もう月が昇って来た。空が白々としている。
甲斐駒ケ岳に立ち昇る天の川。月明かりが無ければもう少し鮮明に写ったはず。
さて、肝心のオーロラは? 7時30分、最も好条件の時間帯だが、蓼科山周辺には紫色の光は写っていない。
7時45分、もう月明かりが照らし始めてしまった。オーロラ写らず。
8時、もう空がだいぶ明るくなってしまった。どうやら無理のようだ。
露出を変えて撮ってみるがやはり写らず。低緯度オーロラは不発に終わってしまう。
月光照らす雁ヶ原と甲斐駒ケ岳
やはりそう簡単に撮らせてもらえるものでは無い。しかし、山梨県からオーロラを捉えることが出来るとしたら、この日のようなフレアが大爆発を起こした時しか無いわけである。空気の透明度が年々落ちてきているこの時代において、山梨県からオーロラを捉えるということはほとんど無理なように思える。しかし、同時に大きなロマンを持っているわけで、機会がある限りはチャレンジを続けてみたいと思う。
矢立石登山口の看板。錦滝のコースは数年前から通行止めになっている。下山で使うのはおすすめしないが、登りで使うならば支障ないと思われる。あくまでも自己責任で。
ヤマジノホトトギス
フクオウソウはまだ蕾。
山頂のオオビランジ
オオビランジ。後ろは八ヶ岳。
トモエシオガマ
3時半から登ってちょうど2時間、午後5時半に山頂に到着した。カメラは2台持って行き、1台はオーロラ撮影用に固定してタイマーリモートコントローラーをセットしてひたすらシャッターを切り続ける。もう1台は他の景色を撮るために移動しながら使うことにする。空には雲が多かったが、都合良いことに北側の視野はスッキリと開いている。
日向山雁ヶ原の白砂と八ヶ岳。超広角レンズにPLフィルターセットするとケラレ(周辺の視野が一部欠ける現象)が出てしまう。
雁ヶ原と残照の甲斐駒ケ岳
夕暮れ迫る八ヶ岳
日没。街の明かりが灯り始める。
町灯り灯る八ヶ岳
まだうっすらと夕焼けの空が残っている。時刻は6時55分、そろそろ狙い目の時間になる。
7時15分、夕焼けの空は消え、1台はこの位置でカメラを固定する。画面右3分の1、蓼科山のあたりが真北になる。
もう1台のカメラで山上をウロウロする。雁ヶ原と八ヶ岳。夜の景色もなかなか幻想的。月光を使えばもっと真っ白な雁ヶ原が表現できると思う。
甲斐駒ケ岳に昇る天の川。どうしても飛行機がカットできない。
もう月が昇って来た。空が白々としている。
甲斐駒ケ岳に立ち昇る天の川。月明かりが無ければもう少し鮮明に写ったはず。
さて、肝心のオーロラは? 7時30分、最も好条件の時間帯だが、蓼科山周辺には紫色の光は写っていない。
7時45分、もう月明かりが照らし始めてしまった。オーロラ写らず。
8時、もう空がだいぶ明るくなってしまった。どうやら無理のようだ。
露出を変えて撮ってみるがやはり写らず。低緯度オーロラは不発に終わってしまう。
月光照らす雁ヶ原と甲斐駒ケ岳
やはりそう簡単に撮らせてもらえるものでは無い。しかし、山梨県からオーロラを捉えることが出来るとしたら、この日のようなフレアが大爆発を起こした時しか無いわけである。空気の透明度が年々落ちてきているこの時代において、山梨県からオーロラを捉えるということはほとんど無理なように思える。しかし、同時に大きなロマンを持っているわけで、機会がある限りはチャレンジを続けてみたいと思う。