権現岳小屋に宿泊した9日の夜は星空が見えず、8時半には就眠した。この時間に寝るのであれば目覚まし時計をセットせずとも未明3時には目が覚めるはずだ。実際に目が覚めたのは未明2時過ぎだった。窓の外を見ると霧で真っ白、星も町灯りも何も見えない。3時半ごろに外に出てみるとうっすらと月明かりが雲を透かして見えてきた。このまま朝まで横になっているのももったいないので、ダメなのを承知で荷物を全部持って早朝4時に小屋を出る。すると、先ほどまで見えなかった編笠山や町灯りが見えるようになってきた。
権現岳小屋の上から見るギボシと編笠山。編笠山山頂を目指す明かりが見える。
展望地まで行ってみると月光に照らされた赤岳と阿弥陀岳も姿を現していた。しかし空には雲がかかって星は見えず。
権現岳と甲府盆地の明かり。富士山は霞の中にチラリと見えるだけ。
霧が湧き上がる。雲海は広がったが富士山は霞んでいまひとつ。
雲の間から朝日が現れた。ほとんど焼けず。
霧の巻く赤岳と阿弥陀岳
朝日が差し込んだが霞が多くて空気の透明度がいまひとつ。朝の景色はここまでだ。
雲に巻かれた赤岳と阿弥陀岳を狙って再三シャッターを切ったが、霞が多くて残念ながら劇的な朝の写真にはならなかった。日が昇ったところで山の撮影は止める。権現岳小屋に戻って水を1本購入し、小屋番さんに挨拶をして三ツ頭目指して出発する。権現岳山頂付近は高山植物の宝庫であるが、残念ながらどの花も少し時期が遅く、目的の花だったアザミの仲間ももうほとんど終わっていた。
赤紫色の総苞、何本かに分かれて咲く花、これはタカネヒゴタイ。もうほとんど終わっていた。
ウメバチソウも半分くらい散っている。
見ごろのはずなのだが花を開いてくれないトウヤクリンドウ。
オヤマリンドウはまだ蕾。
咲き残りのタカネシュロソウ
ヤツタカネアザミ
三ツ頭から振り返って見る権現岳、阿弥陀岳、赤岳。
ここに来て富士山が少し見えるようになってきた。もう少し早く回復してくれれば絵になったかも知れない。
時間がまだ早かったので色気を出して前三ツ頭方面へも花探しに下りてみたのだが、これが後まで尾を引くことになってしまう。
三ツ頭あたりまで来るとヤハズヒゴタイのようだ。
タカネマツムシソウ。背が低いが一部鹿に食われているようだ。
ミヤマダイモンジソウ。茎に毛が無い(ように見える)。
こちらは茎と苞に毛が生えている。ビランジ。オオビランジよりもこちらのほうがあまりお目にかかれない。
そしてこちらの樹林帯の中にも、もう枯れそうだが深山・フタバラン。
気温が上がりかなり汗をかいてしまい、登り返しで大幅に体力を消耗してしまった。しかも、持っていた水が1リットル少々だったのだが下山途中でほとんど無くなってしまう事態となってしまう。途中に延命水という水場があるので、そこで水を汲もうと立ち寄るのだが・・・ショック!
来年は三ツ頭から八ヶ岳神社に至るこの尾根の草地を調べてみたいと思っている。この尾根は山梨県だ。
草むらを覗き込みながら歩いていると花の終わったツレサギソウ属の花あり。環境から見てタカネサギソウだろう。来年が楽しみだ。
木戸口公園。展望無し。
その下のヘリポートで展望が開ける。ここで12時、昼食をとる。水は残り200mlほどとなってしまう。
延命水分岐。看板には飲用に不適と書いてあるがそんなのはお構い無し。二口ほど水を残して汲みに行く。
水場の周りにはクリンソウの葉。
しかし・・・無情にも水は出ていない。延命水では無く絶命水!
残った二口の水を大切に使いながら、残り1時間少々の行程をテクテクと歩いて観音平に戻った。それほど歩いたわけでは無いが、ものすごく疲れた山行となってしまった。
八ヶ岳遊歩道分岐
キバナアキギリ
何じゃこりゃ?
調べてみるとカワミドリ(シソ科カワミドリ属)という花。名前は聞いたことがあるが初見。
枯れた沢までグッと下りてまた登り返し。
最後にミヤマモジズリが出迎えてくれた。
観音平到着。もはやヒカリゴケを見に行く元気は無かった。
車に到着して中に置いてあった水を一気に500ml飲んで少し元気回復した。水が足りなくなるのではないかという心配が下山し始めの時に少しあったのだが、寄り道したのが想定外に暑くて辛かったのが失敗だった。しかし、星は撮れなかったものの深山・双葉ランやシコタンハコベ(山梨県では絶滅危惧ⅠA類)にも出会うことが出来たし、来年の山岳レインジャー活動(植物調査)に向けての下見も出来た。それなりに有意義な山行だったと思う。
権現岳小屋の上から見るギボシと編笠山。編笠山山頂を目指す明かりが見える。
展望地まで行ってみると月光に照らされた赤岳と阿弥陀岳も姿を現していた。しかし空には雲がかかって星は見えず。
権現岳と甲府盆地の明かり。富士山は霞の中にチラリと見えるだけ。
霧が湧き上がる。雲海は広がったが富士山は霞んでいまひとつ。
雲の間から朝日が現れた。ほとんど焼けず。
霧の巻く赤岳と阿弥陀岳
朝日が差し込んだが霞が多くて空気の透明度がいまひとつ。朝の景色はここまでだ。
雲に巻かれた赤岳と阿弥陀岳を狙って再三シャッターを切ったが、霞が多くて残念ながら劇的な朝の写真にはならなかった。日が昇ったところで山の撮影は止める。権現岳小屋に戻って水を1本購入し、小屋番さんに挨拶をして三ツ頭目指して出発する。権現岳山頂付近は高山植物の宝庫であるが、残念ながらどの花も少し時期が遅く、目的の花だったアザミの仲間ももうほとんど終わっていた。
赤紫色の総苞、何本かに分かれて咲く花、これはタカネヒゴタイ。もうほとんど終わっていた。
ウメバチソウも半分くらい散っている。
見ごろのはずなのだが花を開いてくれないトウヤクリンドウ。
オヤマリンドウはまだ蕾。
咲き残りのタカネシュロソウ
ヤツタカネアザミ
三ツ頭から振り返って見る権現岳、阿弥陀岳、赤岳。
ここに来て富士山が少し見えるようになってきた。もう少し早く回復してくれれば絵になったかも知れない。
時間がまだ早かったので色気を出して前三ツ頭方面へも花探しに下りてみたのだが、これが後まで尾を引くことになってしまう。
三ツ頭あたりまで来るとヤハズヒゴタイのようだ。
タカネマツムシソウ。背が低いが一部鹿に食われているようだ。
ミヤマダイモンジソウ。茎に毛が無い(ように見える)。
こちらは茎と苞に毛が生えている。ビランジ。オオビランジよりもこちらのほうがあまりお目にかかれない。
そしてこちらの樹林帯の中にも、もう枯れそうだが深山・フタバラン。
気温が上がりかなり汗をかいてしまい、登り返しで大幅に体力を消耗してしまった。しかも、持っていた水が1リットル少々だったのだが下山途中でほとんど無くなってしまう事態となってしまう。途中に延命水という水場があるので、そこで水を汲もうと立ち寄るのだが・・・ショック!
来年は三ツ頭から八ヶ岳神社に至るこの尾根の草地を調べてみたいと思っている。この尾根は山梨県だ。
草むらを覗き込みながら歩いていると花の終わったツレサギソウ属の花あり。環境から見てタカネサギソウだろう。来年が楽しみだ。
木戸口公園。展望無し。
その下のヘリポートで展望が開ける。ここで12時、昼食をとる。水は残り200mlほどとなってしまう。
延命水分岐。看板には飲用に不適と書いてあるがそんなのはお構い無し。二口ほど水を残して汲みに行く。
水場の周りにはクリンソウの葉。
しかし・・・無情にも水は出ていない。延命水では無く絶命水!
残った二口の水を大切に使いながら、残り1時間少々の行程をテクテクと歩いて観音平に戻った。それほど歩いたわけでは無いが、ものすごく疲れた山行となってしまった。
八ヶ岳遊歩道分岐
キバナアキギリ
何じゃこりゃ?
調べてみるとカワミドリ(シソ科カワミドリ属)という花。名前は聞いたことがあるが初見。
枯れた沢までグッと下りてまた登り返し。
最後にミヤマモジズリが出迎えてくれた。
観音平到着。もはやヒカリゴケを見に行く元気は無かった。
車に到着して中に置いてあった水を一気に500ml飲んで少し元気回復した。水が足りなくなるのではないかという心配が下山し始めの時に少しあったのだが、寄り道したのが想定外に暑くて辛かったのが失敗だった。しかし、星は撮れなかったものの深山・双葉ランやシコタンハコベ(山梨県では絶滅危惧ⅠA類)にも出会うことが出来たし、来年の山岳レインジャー活動(植物調査)に向けての下見も出来た。それなりに有意義な山行だったと思う。