山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

雨天の三ツ峠散策  令和2年6月28日

2020年06月30日 | 山に咲く花
 毎年恒例の三ツ峠清掃登山であるが、今年はコロナウィルス対策のため一般募集はせず、メンバーは自然保護グループとその関係者数名の計8名で行くこととなった。集合時間の8時には雨が降っていて全く乗り気では無かったのだが、三ツ峠山荘での講義を仰せつかっているのでメンバーが登るならば行かないわけにはいかない。カッパを着て傘を差しての入山である。いちばん後方を、まだ探索していない三ツ峠のシダを見ながらの登山である。


    道路脇の壁に生えていたイワデンダ


    オウレンシダ


    結構生えていたこのシダ、キヨタキシダと思われるが、ミヤマシダも混ざっていると思われる。ソーラスはまだ付いていなかった。


    たぶんホソバナライシダ。


    やや大き目の包膜があるソーラスが付着。


    何だか分からなかったのがこのシダ。


    最下羽片の下向き第一小羽片は大き目だが、イタチシダの仲間ほどでは無い。トウゴクシダかと思うが小羽片の切れ込みが細かい。


    小羽片中央に付着するソーラスはベニシダの仲間のように思える。


    鱗片。何だか不明だが、トウゴクシダが最も近そうである。


    たぶんヘビノネゴザ。雨の中を笠を差しながらの撮影で、鱗片やソーラスを撮影する余裕は無かった。


    テンナンショウも見て歩く。葉っぱはユモトマムシグサに似るが、この山ならばミミガタテンナンショウだろう。


    これはちょっと葉っぱの感じが違う。仏炎苞は出ておらず。来年以降確認の必要がありそうだ。


    ひょっとして出会えるかと思っていたのがこのテンナンショウ。葉は5枚で形はユモトマムシグサに似るが、軸が1本のみである。


    軸の途中から葉より低い位置に仏炎苞が付く。おそらくヒロハテンナンショウと思われる。見つかったのは1株のみなので結論はもう少し数を見てからである。

 雨の中で笠を差しながらの撮影でほとんどが手持ち撮影だったため画像はいずれもブレていていまいちである。レンズに水滴が付くのでそれを拭き取りながら撮るのでなおさら時間がかかり、メンバーからだいぶ遅れて三ツ峠山荘に到着した。小休憩してメンバーは山荘ご主人の中村さんの案内で山頂付近の花散策に出かけたが私は一人で屏風岩のほうに下りてみる。今年見ておきたかったクモイコザクラの葉を見てくるのが目的だったが、この季節はダイモンジソウとの葉の区別が難しく、たぶん撮って来た写真はダイモンジソウなのではないかと思う。


    屏風岩に付着していたツルデンダ。レンズが結露して拭き取っても白くなってしまう。


    目的の葉はこれか?しかし葉脈が平らで毛も少ない。これはダイモンジソウなのでは?来年花の時期に再訪してみたい。


    たぶんこれが見たいと思っていたグンナイキンポウゲ。


    根元に近い部分の葉の先端部が円みを帯びていて花茎に毛が多いのが特徴らしい。画像でははっきり分からないが見てきた感じではそうだった。

 三ツ峠山荘に戻って昼食となり、その後パワーポイントを使って講演させていただく。勝手知ったるメンバーなので、今回は花の解説を少なくして今年の春から見てきた画像でうまく撮れた写真80数枚を披露した。さらに、最近取り組んでいるシダの画像、それも滅多に見ることが出来ないような絶滅危惧のシダの写真を披露した。それなりに面白かったのではないかと思う。


    保護柵の中を案内していただく。天候が悪く、今年は清掃は行わなかった。


    クサタチバナが満開


    アツモリソウは少し遅かった。

 午後になったら雨が上がり一瞬富士山が見えたのだがシャッターを切る前に雲に隠れてしまった。午後4時半ごろに下山してきたが、その後甲府に帰る途中でワイパーで吹き払えないほどの土砂降りの雨となった。もう少し下山が遅れていたら大変だったかも知れない。


コメント
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