山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

乾徳山界隈のシダ  令和2年6月6日

2020年06月11日 | シダの仲間
 シダの宝庫である西沢渓谷に近いこの乾徳山界隈ならば変わったシダが見られるのではないかと期待していたのだがさほど珍しいものには出会えなかった。本格的にシダ植物を観察するようになってからそろそろ1年となり、だいぶ力が付いてきたと思っていたのだが、場所が変わるとまた分からないものばかりが生えているといった感じである。


    沢沿いに生えていたクサソテツ。民家がある周辺の畑にはこれがたくさん茂っていた。


    林道脇の岩に生えていたイワデンダ


    この山は全体的にシダが少ない。このような登山道脇の斜面には普通シダが茂っているものだがほとんど無い。


    銀唱水の水場にもあまり生えていない。


    錦唱水の下の湿地にも目立って大きなシダが無い。普通ならばオシダやイノデ、クマワラビなどの大きなシダが生えているものだが無い。


    錦唱水の水場。


    その周辺にあったのがこのシダ。櫛形山でも普通に見かけるシダだろう。


    シケシダの仲間だろうと思っているのだが・・・


    鱗片は薄い。これを見ても何だか分からない。秋ごろにソーラスを確認したとしても正体がわかるかどうか?


    国師ヶ原の周辺に圧倒的に多いのがこのシダである。


    ヒメシダ。まだソーラスは付いていないが、そのうち葉裏に真っ黒なソーラスを付けるようになるだろう。


    黒っぽい幅広の鱗片がまばらに付着。


    核心部付近の樹林と岩場


    岩の間に生えているのがこのシダ。


    細長い鱗片は根元近くで密に生えており、真ん中に茶色い帯が入っている。これはヘビノネゴザなのか、それとも良く似たイワイタチシダなのか?


    薄く鱗片が付き始めている。小羽片付け根近くの上側に付いており、イワイタチシダのように見えるがこれからまだ増えてくるかも知れない。


    形に特徴があるミヤマワラビ。数はさほど多くは無い。


    山頂付近にも似たようなシダが生えている。


    成長したものがこれだと思う。これはヘビノネゴザだろう。


    鱗片は途中の岩壁に生えていたものとほとんど同じに見える。細めの鱗片で真ん中にこげ茶色の帯が入っている。


    ソーラスはまだ付いていないが、おそらくこれはヘビノネゴザで間違い無いと思う。


    帰り際に道満尾根上部で見たもの。羽片の先端部が細長くなっており、これもヘビノネゴザと思われる。


    鱗片は同じく茶色い帯が入っている。

 近くの西沢渓谷ではヘビノネゴザとイワイタチシダが同じ場所に生えているらしい。成熟した典型的なものは図鑑で見る限りでは区別が出来そうであるが若いものでは私の実力ではどうにも区別が付け難い。おそらくこの山にも両方が生育している可能性が高い。もう少し経過を追って数をこなして見歩かないと見分けられるようになるのは難しそうである。まだまだ修行が足りない。


    焦らずともそのうち正体が分かるようになるだろう。
    
コメント
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