山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

富士山麓に咲くフガクスズムシソウ  令和5年7月16日

2023年07月23日 | 山に咲く花
 本日は日曜日であるが午前中にワクチン接種の仕事が入っていた。しかし、接種希望者が少なかったようで1週間ほど前に中止の連絡を受け、休みになった。富士山御中道あたりを散策したかったのだが、3連休の中日など登山者があふれていてシャトルバスに乗るだけでも一苦労であろう。しかも明日からは2泊3日で北岳に行くのであまり体力を消耗したくない。そこで、少し遅いかも知れないが富士北麓に咲くフガクスズムシソウを見に行ってみることにした。


    今日も暑い。うんざりするような暑さである。


    保護柵で囲われた植林地にはヨツバヒヨドリがたくさん咲いていた。


    道無き急斜面をひたすら登る。サワギクがポロポロと咲いている。


    結実したヤマシャクヤクを時々見かける。


    上部のほうにはミヤマタニタデが群生


    クルマムグラであろう。


    白い花が満開。ツルアジサイかと思ったが・・・


    花をトリーミングしてみると装飾花の萼片は1枚で、これはイワガラミのようである。


    こんな苔がたくさん生えている木にフガクスズムシが着生しているはずである。


    陽を浴びて咲いているフガクスズムシソウ


    逆光で分かりにくいが、ここにも着生している。


    満開のフガクスズムシソウ。ちょうど良く陽が射してくれた。


    少し白っぽいフガクスズムシソウ


    こちらも白花に近い。


    固まって咲いてはいるが周辺の苔が脱落していて危ういフガクスズムシソウ


    もうすぐ咲きそうなモミジガサ

 もっと大株があるはずだが探しても見つからず、葉が生い茂って隠れてしまっているかも知れない。暑くて根性が出ず、熱心に探す気が起きなかったこともある。


    登りとは別方向の斜面を下山していて偶然出会ったこの花


    キバナノショウキラン。こんなところで出会えるとはラッキーである。


    もう終わりかけではあるがそれなりの大株に出会えた。


    林道に抜け出る。かつてはセイタカスズムシソウが生育していた林道であるが、拡張工事が行われて消滅してしまったようである。


    林道脇の林に生えていたウメガサソウ

 フガクスズムシソウに出会えたのは良かったのだが、以前よりも見つけにくくなっていて個体数が減少しているような印象を受ける。倒木に生えていた白花は脱落したらしく、マツノハマンネングサも見つからない。もうひとつ、ハコネグミという木がこのあたりにあるという話を耳にしたことがあったと記憶していたのだがこちらも見つからなかった。とにかく暑くて根性が出ず、明日からの北岳に備えて本日は体力温存である。

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オオバノトンボソウは消失していた  令和5年7月15日

2023年07月23日 | 山に咲く花
 5月初旬に見つけたオオバノトンボソウがそろそろ咲いている頃ではないかと思う。毎年葉は見つけるものの咲いている花はほとんど見ていない。盗掘なのか、それとも食害か?今年は10株以上発見し、そのうちの3株くらいはしっかりと咲いてくれそうなものがあった。期待して山を訪れてみる。


    シダを観察しながら現地を目指す。これはヤワラシダであろう。


    最下羽片のいちばん付け根のところにある上向き小羽片が突出して大きい。


    こちらはたぶんヤワラシダ。


    最下羽片は根元に近付くにつれて小さくなる。


    ナツノタムラソウであろう。


    大きなものも時々見かける。


    エビネの葉。春に花を確認しているが花穂が無く、結実しなかったようである。


    ここがたくさんのオオバノトンボソウを見かけた場所。ひとつも見当たらない。


    画像を良く探してみると倒れていた株が写っていた。


    こちらは葉が千切れて倒れている。


    その近くには食害に遭った葉があった。どうやら食害で無くなってしまったようである。残念。


    山頂で大休憩する。今年もオオバノトンボソウの花は見られなかった。かなりガッカリである。


    帰り道、かつてはこのあたりにハシゴシダが群生していたはずだが消失している。山肌がずいぶんと乾燥化して下草が生えていない。

 オオバノトンボソウに会えなかったことは残念だったが、ふと山肌を見てみると下草やシダが少なくなって乾燥化がさらに進行しているのが分かる。これも食害による変化なのであろう。植物が生育しにくい環境がさらに強くなっているように思う。

 時間があったので千代田湖に立ち寄ってみる。


    スイレンの葉が広がる千代田湖


    花が咲いているが時刻が遅く花は閉じ気味である。


    エビモと思わしき葉の他に細い葉の水草が浮いている。


    さて、これは何?


    種子が付いていないのではっきりとは判別できないが、これはオオトリゲモではないかと思う。

 山の上にあるマツグミの様子を見に行きたかったが日没時間となってしまい本日はここまで。さほど歩いたわけでも登ったわけでも無かったが、大汗をかいて撤退となった。

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