山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

夏の花咲く北岳(2日目その2)  ~小太郎山分岐付近から両俣小屋分岐付近~  令和5年7月18日 

2023年07月25日 | 高山に咲く花
 小太郎尾根分岐付近で写真を撮影していると昨年お世話になった北岳パトロール隊の人たちが登って来た。昨年の遭難騒ぎで多大な迷惑をかけてしまったが、今年もやって来たことには歓迎してくれているようである。大樺沢左俣の崩落情報や遭難情報などをいただきながら後を追うように我々も出発する。コースタイムよりだいぶ遅いが我々が計画した北岳肩の小屋11時到着時間からは若干遅れている程度である。


    チングルマが咲き残っていた。向こうには池山吊尾根越しに富士山が姿を見せている。


    北岳肩の小屋まであと少し。


    高山植物が咲く快適な稜線。イワツメクサの向こうには仙丈ケ岳。


    イワツメクサのブーケ


    ミヤマダイコンソウと仙丈ケ岳


    たくさん咲いているハハコヨモギ。向こうに見えるのは中央アルプス。


    ミヤマコウボウはたくさん生育している。


    ムカゴトラノオ


    コスギラン。個体数はあまり変わっていないようだ。


    茎に毛が無くキタダケトラノオだと思うのだが・・・


    天候が良いためか小穂が開いていてカニツリでは無いように見えてしまう。


    こちらはミヤマイチゴツナギ、ないしはキタダケイチゴツナギではないかと思っているが、もう少し調べないと分からない。


    北岳肩の小屋に到着。新築されて3階建てになった。昼食をとって大休憩する。

 昨年の遭難救助の際にたいへんお世話になった小屋番さんに挨拶に行く。昨年のお礼を伝えるとここでも歓迎を受けてコーヒーをご馳走になってしまった。昼食をとって大休憩する。


    肩の小屋のお花畑に咲いていたタンポポ、おそらくヤツガタケタンポポだと思う。


    ミヤマシオガマが満開


    チョウノスケソウがまだ咲き残っていた。


    チョウノスケソウの花


    コモチミヤマイチゴツナギは普通に見かける。これを撮っている時にカメラにトラブルが・・・!!

 タカネマンテマが咲く両俣小屋分岐を目前にして、突然カメラのシャッターが閉じたまま開かなくなってしまう。シャッターユニットのトラブルである。数年前にも雨で濡れて同じトラブルを起こしているカメラである。電池を入れ替えたり電源スイッチのオン・オフを繰り返したりカメラを叩いてみたりといろいろやったが復旧しそうもない。止む無し、ここから先はスマホで撮影することにする。

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夏の花咲く北岳(2日目その1)  ~白根御池から小太郎山分岐付近~  令和5年7月18日 

2023年07月25日 | 高山に咲く花
 白根御池小屋では快適に眠ることが出来た。朝食は朝5時だったのだが、足が遅いことを考慮して朝食は弁当にしてもらい、明るくなった朝5時に小屋を出発する。ちょうど北岳に朝日が差し込み赤く染まっていた。


    朝食は弁当にしてもらい早々に済ませて朝5時に白根御池小屋を出発。北岳に朝日が差し込んでいる。


    白根御池に映る雲。天気は良好、風も少ない。


    途中から見上げる北岳。真っ青な空に北岳が映える。


    少し雲が広がってきた頃にはうっすらと環天頂アークらしきものを見ることが出来た。


    シナノオトギリであろう。


    タカネシュロソウは咲き始め。


    タテヤマキンバイも咲き始めたばかりのようだ。


    オオバショリマの大群落。このシダも最近食害に遭うようになってきている。


    色の濃いハクサンチドリ


    黄緑色のランの花を探す。これはホザキヤドリギだが高度が高くなるほど小型になるようである。


    ミヤマチドリであろう。


    唇弁が細長くて先端が分かれず、距がきわめて短い。


    これが探していたタカネアオチドリ


    鈴生りに花が付き、唇弁の先端部が3裂する。1株しか見つからなかった。


    これはたぶんハナウドではないかと思う。


    葉の幅が広めで深くは切れ込んでいない。


    そしてこれが葉の幅が狭いほうのハナウド


    運が良ければ見られるかも知れないと思っていたホソバハナウド。


    花の直下の葉は細く根元近くまで深く切れ込む。


    少し下側にある葉も細くて切れ込みが深い。


    こちらはおそらくミヤマシシウド。


    サンカヨウの葉と実。ナナカマドの根元を好んで生育している。あるいは食害で残ったものがこういう場所にあるのかも知れない。


    至近距離で見たサンカヨウの葉と実。実が青くなるのはまだ先のようである。


    タカネヤハズハハコとその後ろはヨツバシオガマ


    シナノヒメクワガタはしばしば見かけるが少し減ったような印象を受ける。


    これはミヤマアワガエリの花


    このように花が咲いているのを見るのは初めてである。


    この場所はかつてはシナノキンバイがたくさん咲く黄色いお花畑が広がっていたが、ミヤマシシウドとミヤマバイケイソウがだいぶ増えている。

 花と景色を存分に楽しみながら、また分からない花が出てくると仲間とあれこれ話し合いながら小太郎尾根分岐のところまで登って来た。森林限界を超え、ここからは高山植物や見たかったイネ科、カヤツリグサ科の植物がたくさん見られる尾根道である。存分に楽しみながら歩きたいと思う。

    
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