山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

夏の花咲く北岳へ(1日目) ~広河原から白根御池~  令和5年7月17日

2023年07月24日 | 高山に咲く花
 昨年は重いテントを担いで池山吊尾根を登って2泊目に北岳山荘テント泊をしたのだが、その晩から大荒れの天候となり仲間の一人が3日目の移動途中で低体温症を起こしてしまい、山小屋の方に助けてもらうという遭難騒ぎを起こしてしまった。その時の反省をふまえて、今回はテント泊では無く白根御池に1泊し、翌日は北岳山荘に宿泊という2泊3日のプランを立てた。メンバーは昨年と同じ3人組(通称遭難隊)に加えて知人の美人ガイドさんを迎えて4人で行くことにした。天気予報では3日とも天候は良好である。下界は3日間とも猛暑日であろうが北岳では快適に過ごせるのではないだろうか?見たい花がたくさんあるが昨年は天候が荒れて探しに行けなかった花もある。今年こそは安全にリベンジしたい。


    広河原バス停脇に生えているカラコギカエデ。結実してプロペラ型の実がたくさん付いている。


    これはハナウドであろう。これと違うハナウドに運が良ければ出会えるかも知れない。


    ハナウドの花。注目すべきは葉の幅と形。もっと葉の細いものが北岳のどこかにあるはずだ。


    背の高いホザキイチヨウラン。風で揺れる。


    タカネフタバランはまだ蕾だった。


    コフタバランはあまり多くは無い。


    コイチヨウランもあまり多くは無い。


    これはコキンレイカ(ハクサンオミナエシ)であろう。


    キヌタソウであろう。


    細かいところまでは確認していないが、おそらくエゾノヨツバムグラであろう。


    茎に毛が生えていないようである。


    ミヤマハナシノブが咲いていた。美しい花に疲れが癒される。


    滝の脇に咲いていたヒロハコンロンソウ


    かつて大樺沢沿いで見かけたことがあるが、これを見るのは10年ぶりくらいになるのではないだろうか。


    北岳にだけ生育する花、オオハクサンサイコ。


    ホタルサイコにそっくりである。小総苞片に3~7本の脈があるところが違うらしいがそのような目では観察して来なかった。失敗。


    白根御池

 コースタイムの約2倍をかけて白根御池に到着した。時刻は予定通りの午後3時である。食事は5時ごろなので御池の周辺を散策してみる。


    小屋の脇に生えていたコマガタケスグリ。初めて見る植物である。


    結実したコマガタケスグリ。北岳には結構生育していることが後に分かった。


    これも小屋の脇に生えていたエゾシオガマ。食害を受けているのかあまり見かけなくなっている。


    御池の縁に生えていたミノボロスゲ。テント場では絨毯のようにたくさん生えている。


    ヌカボシソウは普通に生えている。


    こちらは少し珍しい絶滅危惧種のヒメカワズスゲ。湿ったところを好み、御池周辺にはたくさん生えている。


    特徴的なヒメカワズスゲの実

 5時に夕食をいただくが、出していただいた炒めた肉が疲れた体に染み渡るほどにとても美味しかった。消灯は8時だが、薄暗くなった頃にヘッドライトを点けて御池の縁に行きカメラを構える。夜10時ごろに北岳に天の川が立ち昇って来るはずである。星用レンズをセットしてタイマーリモートコントローラーを使い、夜の9時ごろからシャッターを切り始めるようにセットして小屋に戻って寝る。


    夕方7時半ごろに星撮り用のレンズを付けてカメラをセット。タイマーリモートコントローラーで9時ごろからシャッターを切り始めるようにセットする。


    9時半、北岳に立ち昇ってきた天の川


    もう少し遅い時間まで撮影して良かったのだろうが、ここで電池切れとなってカメラが止まっていた。

 テントの明かりが一緒に写るはずだったのだが、さすがに10時ではもう皆寝ていたようである。それでも、さすがに標高の高いところだけあって素晴らしい天の川が写ってくれた。明日がメインの花探しとなる1日である。メンバーは花に詳しい人たちばかりだし、きっと素晴らしい花山行が出来ることだろう。(2日目に続く)
コメント
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