暑さが納まってきたかと思ったら朝晩は急に冷え込みが強くなってきた。秋に咲く花がそろそろ咲いている頃ではないかと思う。午前中の仕事を終えてコンビニで昼食を買い込み、車の中で食事しながら御坂山系に咲く秋の花を訪れてみる。
まずは先日も訪問しているさくらの咲く公園を訪れる。

見たかったのはこのセンブリだったのだが・・・

残念ながら全て蕾だった。あと1週間もすれば咲きそうである。

コヒロハハナヤスリはもう胞子穂が脱落していた。数株しか見つからず、危機的な状況である。

増殖力が強いメリケンカルカヤがどんどん増えている。

コヒロハハナヤスリが生育している場所のメリケンカルカヤを一部抜去しておいた。

フユノハナワラビは胞子葉を展開してもうすぐ胞子を飛ばしそうである。

フユノハナワラビの葉。基本的には葉は地面を這うように出て、葉はやや円みを帯びていて辺縁の鋸歯は尖らない。
次に訪れたのは林道の途中にある法面に咲く花である。

RV車ならば行ける道だが、全面通行止めと書かれているのでここから歩くことにする。

以前はフタリシズカやシモバシラガそれなりに生えていたが何も無くなっていて殺風景である。

目的地に到着。いつものように裾刈りがされているが斜面の草が少ない。

予想はしていたのだが、土砂が崩れて流出してしまったようである。ここにあった花は無くなっている。

斜面を探してみるとわずかながら花が生き残っていた。

これが目的の花、アキノヤマハハコ

まだ蕾だが、千切れてしまっている株が散見される。これは鹿の食害か?

かつては大株が生えていた場所にも小さな株しか見当たらない。食害と斜面の崩落が激減した原因ではないかと思う。
もう1ヶ所、今度は林道脇の藪にからみ付いているツル性の植物を見に行ってみる。

まだ早いかと思ったのだが咲いている。

目的の花、ホソバノツルリンドウ

この場所では白花しか見当たらない。

咲き始めの新鮮な花を見ることが出来た。

少しだけ薄紫色がかっている。
アキノハハコグサは私の知る範囲では生育場所は今回訪れた1ヶ所のみである。大株が無くなり元気の無い小さな個体しか無く、絶滅寸前の状態にあるといっても良いのではないだろうか。雨が降らないかと思ったら今度は大雨になったりと気象の変化が著しく、脆い斜面や川沿いに生育する植物には厳しい環境になったと言えるだろう。