何度訪れても花が咲いていないリンボクと思わしき木、おそらく誤認しているであろうと思い始めていた。そんな折に花仲間がリンボクを見に行ってくれて情報を提供してくれた。もう花は終わって結実しているようである。送っていただいた写真を見て、ずっとリンボクだと思って追いかけてきた木は誤認であって、おそらくは良く似たイチイガシであろうと思えてきた。今度こそリンボクを見ようと、円蔵院を訪れてみる。

懲りずに円蔵院を訪れる。

リンボクだと思って追いかけてきたこの木、おそらくイチイガシだと思う。

その下にあるこの木、実の付き方からおそらくシラカシであろう。

これがリンボク??

しかし、枝先をいくら探しても実が見当たらない。
今回もリンボクは見つからないのかと半ば諦めかけていたところ、救世主が現れた。カギガタアオイを見に来たと言う花仲間がやって来て、リンボクの在り処を知っているとのことで案内してもらった。探していた場所からは少し離れたところに数本のリンボクが生えていた。

これがリンボクだと教えていただいた。林の中に生えていた。

鱗片状の樹皮は追いかけてきたイチイガシに似ているが色が黒っぽい。

背丈が高いうえに逆光で観察しにくく、結実した実が見えない。

リンボクの葉。やや細身で緑色が鮮やかで光沢がある。

別の木を見てみると実が付いているようである。

リンボクの実。

枝の途中から分かれて数個付くこの実の付き方はリンボクで間違いないであろう。
偶然に花仲間がやって来てくれたおかげで探していたリンボクにやっと出会うことが出来た。今日は超ラッキーである。

コヒロハハナヤスリはまだ青々としている。

胞子はまだ放出していないようである。

もうひとつ、調べておきたかったのが前回発見したこのササクサ。

小穂の先端部の突起を撮影したかったのだが風で揺れてうまく撮れず。

止む無し。花穂を1本採取する。

ササクサの小穂。先端部に何本かの突起がある。

この突起は側面がノコギリ状になっていて、この突起で強烈に服に突き刺さってなかなか取れない。
やっとリンボクの木が確認出来た。花は終わってしまっているので来年こそはこの木の花を見てみたいと思う。