昨年見つけた花を確認するため自宅から近い東山の中腹あたりまで行くつもりだったのだが、途中で気が変わって山頂まで登ってみることにした。登りで使ったルートはおそらく現在はほとんど歩く人が居ないであろう西側からの直登ルート、そして下山はこれまた現在はほぼ廃道になっていて、通行止めになっているルートである。10年くらい前に何度か歩いているはずなのだが、ほとんど記憶にない。さて、無事に歩けますかどうか?
農道脇のスペースに車を止めて歩き出す。ここはかつて畑だったのだろうが現在は植林地になっている。
途中から道が無くなり、歩き易そうな斜面を適当に上に向かって登る。
ところどころ林業の軌道跡のようなものがある。登って行くと武田の杜遊歩道に出る。
遊歩道沿いではミツバツツジが満開である。
カイイワカガミの群生
花はまだ咲き始めたばかりだった。
そこそこに花が付いているが当たり年とは言えない。
カイイワカガミの花
遊歩道から尾根に取りつく。テープが付いているが歩かれている様子はほとんど無い。
途中の平坦地にある境界見出し標
クロモジが満開になっていた。
クロモジの花。枝が緑色で光沢がある。
道は無いが広い尾根をひたすら登る。ずっと赤テープが付いている。
傾斜が緩くなると間もなく平らで広い東山山頂に到着。
今度はまともな登山道を北側に向かって下る。
途中の分岐点。道標が完全に壊れている。GPSで位置を確認して左に折れて進む。
そのすぐ下にある道標も壊れている。下に落ちている道しるべの案内板も全くあてにならない。いちばん歩けそうな左側のルートに入ってみる。
いきなりの倒木。またいで通り過ぎる。
時折まともな道があるのだが・・・
ほとんどが道だか斜面だか分からないような道。転倒とスリップに気をつけながら進む。
抜け出たところは・・・思った通りロープが張られていて通行止めになっていた。
道標に通行止めと書いてある。確かに、行かないほうが無難である。
カタクリが咲いていた。
満開の積翠寺の桜を見ながら車に戻る。
4時間ほどの散策だったが道が悪かったので結構足に堪えた。10年くらい前に歩いた時はもっとまともな道だったはずだが、斜面の崩落や倒木でだいぶ荒れてしまっていた。修理する人も居ないのであろう。
さて、今回見に行ったのはオオヤマカタバミという花である。葉に特徴があって、先端部に角がある三角形をしている。
オオヤマカタバミの葉。3枚で葉の先端部が角ばっている。
葉はたくさんあるのだが花が見当たらない。
やっと見つけた小さな花
これは蕾なのか、それとも終わっているのか?
別の花を発見
しかしもう終わっていた。
花弁が散っている花を発見。葉はまだ展開していない。
残念ながら訪問するのが少し遅かったようである。
オオヤマカタバミの花期は4月と書かれている本やネット情報が多いが、3~4月と書かれているものもある。地域によって差があるであろうが、甲府市界隈ではおそらく3月下旬に咲いているのではないかと思う。葉を展開する前に花が咲くようである。葉はたくさん出ていたが花数はとても少なく、見つかったのは1ヶ所の谷筋のみだった。探せば要害山の周辺にもあると思うのだが、それほどたくさんあるものでも無さそうである。来年は花期を逃さずに花を見に行ってみたいと思う。