山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

南部町のシダを訪問する 令和4年1月2日

2022年01月06日 | シダの仲間
 年末から年始にかけてレナード彗星を中心に星空やダイヤモンド富士を追いかけてきたが、植物も見て回らないとあっという間に名前を忘れてしまう。富士川町林道のダイヤモンド富士失敗の後は南部町まで足を延ばしてみる。


    まず訪れたのはマツバラン。


    「松」という名が付くシダで、何となく縁起が良いような気がする。


    昨年見つけた別の木に着生しているマツバラン。


    球形の胞子嚢をたくさん付けているのが見える。


    木の幹に着生したクモラン


    結実したクモラン

 さらに渓谷に沿って林道の奥に入ってみる。


    つららの垂れ下がる岩壁。今年の正月は寒い。


    ハカタシダ。だいぶ痛んでいる。


    典型的なオオバノアマクサシダ。頂羽片の先端部小羽片が著しく長く、羽片の小羽片が上下不対称である。


    羽片の先端部小羽片がやや長いが、羽片の小羽片が上下対象でこれはオオバノハチジョウシダだと思う。


    最下羽片の下向き第一小羽片の切れ込みも左右対称である。オオバノアマクサシダはいずれかが長いものがほとんどである。


    これがどちらか分かり難い中間型のもの。最下羽片の下向き第一小羽片の切れ込みが不対称なのでオオバノアマクサシダではないかと思う。


    コバノイシカグマがちらほらと残っている。


    一見何だか分からなかったシダ。イタチシダの仲間のようにも、カナワラビの仲間のようにも見える。


    大株を見て何だか分かる。これはミヤマイタチシダであろう。


    ヒカゲノカズラの群生


    林道脇に生えていたベニシュスラン


    カンアオイの仲間が生えていた。さて、これは何?


    マクロレンズで花の中を覗き込んでみると、内側を向いている二又になった雌しべの先端が見える。これはカンアオイ。分解しなくても判別できるようになった。


    このシダに会いたかった。


    木の幹に着生したスギラン。手の届くような位置に生育しているスギランはここしか知らない。


    貝殻状の胞子嚢は割れていて胞子は既に放出されている。ヒメスギランやコスギランと違ってスギランには無性芽が無い。


    雲ひとつない綺麗な富士山が見える。早起きして少し眠いが、良いシダ観察が出来た。

 朝のダイヤは失敗だったがシダはそれなりに良いものが見られたと思う。オオバノアマクサシダとオオバノハチジョウシダはまだ決定的な判別点が分かっておらず、今後の課題である。

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新年のダイヤモンド富士は現れず 富士川町林道  令和4年1月2日

2022年01月05日 | ダイヤモンド富士
 予定では竜ヶ岳のつもりで、未明3時半に起きて出発したのだが、空を見上げると雲が広がっている。途中でコンビニに立ち寄りライブカメラ画像をチェックするがやはりあまり良く無さそうである。距離をとってうまくすれば雲海の上に富士山が出るのではないかと、富士川町の林道に行き先を変える。まだ真っ暗な時間に到着したが既に先客が3人、その手前にも数人のカメラマンが三脚を構えていた。到着した時には雲の上に富士山が見えていたのだが、その後は雲が広がって・・・。


    まだ星が輝いている頃に目的地に到着。声をかけられて誰かと思えばこの界隈で良くお会いするNさんだった。


    しかし、だんだん雲が広がって、富士山はどこへやら。


    これは期待薄だろう。さらにカメラマンが数人やって来た。知り合いの著名人も数人。


    時折雲の隙間に富士山が見える時もあった。こんなタイミングで太陽が現れてくれればと期待しながら待つ。


    後ろ側に広がった朝焼けの雲


    さて、ダイヤは?


    わずかに山頂が見え、太陽のシルエットが見える。


    一応は見れたが・・・ダイヤモンド富士というには程遠かった。


    こんなことは良くあることなのであまりガッカリもしない。


    また次回頑張りましょう。

 残念ながら新年のダイヤモンド富士はならず。しかし集まったカメラマンはそれなりの方たちばかりで、Si君と久しぶりに会えて話が出来たのは良かった。なかなかうまく撮れないレナード彗星の画像を見せていただいたが、さすがの凄い画像が撮れていた。Iso感度やシャッタースピード、F値の設定などいろいろと教えていただき大変勉強になった。またの機会に頑張りましょう。

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新年のレナード彗星 清泉寮  令和4年1月1日

2022年01月04日 | 星空
 寝正月・・・と思っていたのだがそうも行かない。なにせ年賀状が出来上がったのが前日の午後で、さて、住所をプリントしようと思ったらプリンターが故障してしまいプリントアウト出来なくなってしまう。元日から電気屋に行って新しいプリンターに買い換えることとなる。折角の好天なのでプリンターを車に積んだまま、清泉寮に甲斐駒ケ岳に沈むレナード彗星を撮りに出かけるが、少し時間があったので以前から注目している八ケ岳丘の公園がどんな眺望なのか見に行ってみる。訪問するのは初めてである。


    八ケ岳丘の公園。


    八ヶ岳の眺望。右が赤岳、左が権現岳。


    険しさが際立つ赤岳の眺望。真ん中の三角錐は阿弥陀岳。


    南アルプス。北岳から鳳凰山あたりが見える。


    そして富士山。


    どのくらい見えるか分からなかったのだが、比較的良く見える。

 30分ほど散策して清泉寮に向かう。晴れて空気が澄み、山々がスッキリと見ている。このうえない星空の撮影日和である。


    富士山から金峰山の眺め


    富士山と茅ヶ岳


    清泉寮と八ケ岳


    南アルプスに夕陽が沈んで行く。


    夕陽射す赤岳


    夕焼けの富士山


    夕焼けの空


    アースシャドウの金峰山

 美しい夕暮れの景色に見とれていて彗星撮影のためのカメラのセッティングが遅れてしまった。しかもかなり寒く、車に戻って暖をとってからでないと手がかじかんでうまくセットできない。空が済んだおかげでレナード彗星は簡単に捉えることが出来たのだが・・・。


    甲斐駒ケ岳に向かって舞い降りてくるレナード彗星。空気が澄んで簡単に捉えることが出来た。


    12枚を加算処理して合成した画像。尾がだいぶ長くなったように見える。


    問題なのは他の2台のカメラ。これは簡易赤道儀で追尾した画像だが、フォーカスがうまく合わずピンボケ画像になってしまう。


    数枚を加算処理して合成。折角の良いポジションだったのに残念である。


    そしてさらにもう1台のカメラの画像を加算処理したもの。甲斐駒ケ岳にフォーカスを合わせたが合っていなかった。

 3台のカメラのうち2台がピンボケという大失態である。天候、彗星の沈む位置とも絶妙だったのでこの失敗は痛かった。暗くなってからモニターを使って星にフォーカスを合わせるのはかなり難しい。何か方法を考えないと今後も失敗を繰り返しそうである。もうワンチャンスあれば挑戦したいと思う。

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新年おめでとうございます  令和4年1月1日

2022年01月01日 | 番外編




 新年あけましておめでとうございます。
 昨年中はブログ『山梨百名山から見る風景』をご愛顧いただきましてありがとうございました。
 年末は久しぶりに星を追いかけて山に登りましたが、体力不足は否めません。今年も行ける範囲での安全な登山と写真撮影と植物探索をやって行きたいと思っています。なんとかテントを担いで山の上で一夜を明かせるくらいまではトレーニングできればと願っています。

 今年もよろしくお願いします。
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彩雲レンズ雲現る 精進湖  令和3年12月29日

2022年01月01日 | 番外編
 予定では富士本栖リゾートに剣ヶ峰で割れるダイヤモンド富士を撮りに行くはずだった。ところが、精進湖まで行ったところで富士山を見ると雲が巻いている。そして富士本栖リゾートの入り口まで着いたところで富士山を見上げると、微妙に山頂が見えるかどうか、かなり危ういところである。割れるダイヤの撮影はまず困難な状況ではあるが、ひょっとしたら面白いダイヤが撮れるかも・・・と迷ったが、結局は止めて精進湖の湖畔に行く。


    精進湖からは富士山山頂が見えている。富士本栖リゾートで見えたかどうかは微妙である。


    雲巻く富士山

 精進湖に来る前に竜ヶ岳登山口の本栖湖キャンプ場がどうなっているのかを見てきた。本日も広い駐車場は閉鎖になっていたが、混雑が予想される12月30日から1月3日にかけては駐車場が空くようである。湖畔の駐車場は結構混雑しており、本日も竜ヶ岳のダイヤモンド富士を見に行った人はそれなりに多かったのであろう。

 しばらく精進湖の湖畔で昼寝していると、気がつけば富士山腹に巻いていた雲が晴れて青空が広がっていた。富士山頂にモヤモヤしたクモが現われ、次第に大きくなってきた。辺縁を見ると少し虹色に色付いている。


    雲が晴れて青空が広がる。


    富士山頂に現れた雲。少しずつ大きくなって行く。


    虹色に輝き出した。


    湖面に映る虹色の雲


    彩雲レンズ雲が現れた。


    魚が泳いでいるような雲


    同上


    レンズ雲。色が次第に抜けてきた。


    望遠レンズを取り出すがあまり写らず。


    レンズ雲の上に広がった雲はまだ色付いている。

 休憩のつもりで立ち寄った精進湖の湖畔であるが、思いもよらぬ彩雲を見ることが出来た。今年の良いしめくくりになりそうである。

    
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