後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

ディンギーとクルーザーの おかしな会話

2010年03月30日 | 日記・エッセイ・コラム

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ヨットという船には2種類あります。どんなに強風が吹いても転覆しない大きめのクルーザー型ヨットと、すぐに転覆するディンギーという小型ヨットです。全国の高校や大学のヨット部ではディンギーだけの競技大会へ出場しています。若い学生にはクルーザーヨットの競技がありません。転覆した小型ヨットを自分で起こしレースを続行します。

上の写真は筑波大学のディンギーです。春先の西風に吹かれ今にも転覆しそうです。

数年前の春さきにクルザーで霞ヶ浦へ出て行きました。季節の西風が急に強くなって沖のディンギーが5隻程転覆しています。私はあわててエンジンをかけ、帆を下ろして救助にむかいました。一番早く着いたディンギーの二人の学生に声をかけました。「オーイ!引っ張ってあげるから、ハーバーへ帰らないか?」。すると学生は答えました、「いいです!船を起こしてレースを続行する訓練をしているのです!」。そこで次の転覆しているディンギーへ近づきます。2人の学生が体力を消耗してだいぶ弱っています。「オーイ!マリーナへ帰ったら生ビール2杯飲ましてくれるなら引っ張って、救助してやるぞう!!」、と冗談半分で呼びかけます。実はこの冗談が重要なのです。それで心にゆとりが出来、ヨットを自分で起こす元気が出るのです。「勿論、生ビール2杯位おごりたいです!でもゲルピンです!先輩がおごって下さい!」。こういう返事が返ってくるときは救助してはいけません。

そうこうしているうちに監督がモーターボートでマリーナから出て来ます。学生たちはそれを待っていたのです。通りがかったクルーザーに助けられたら競技会への出場チームから外されるのです。

それ以来、突然の強風で転覆してるディンギーを見ても救助しないことにしました。少し遠方から、体力の消耗の程度を注意深く観察することにしています。近くに監督の乗ったモーターボートが居る時は邪魔をしないで離れるようにしています。

海上で救助を求める船と、救助する船の間には色々なコミュニケーションがあるのです。救助しないで通りすぎた船にも事情があるのです。救助して貰いたい船は、そのような事態になったのは自己責任です。運が悪かったと諦めるべきです。船乗りとは何時でもそのような覚悟が出来ている人です。ご参考になれば嬉しく思います。(終り)


久しぶりの晴天なので霞ヶ浦で少しセイリングしてきました

2010年03月30日 | 写真

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風の弱い、しかし寒い日でした。少しセイリングをして帰港しました。キャビンの中で家内が昼食の料理をしはじめました。その時、近所に係留しているヨットの船長のNRさんが訪問してくれました。

以前、横浜ベイサイドマリーナでヨットをしていた方です。最近、霞ヶ浦へ船を陸送して来たそうです。霞ヶ浦の、浅くて座礁しそうな所を教えて下さいと、丁寧に聞いていました。群馬県の館林のそばから2時間のドライブで往復しているそうです。

帰りがけにマリーナへ寄り、22年お世話になっているSTさんへエンジンの調整をたのんでから帰ってきました。抜けるような青空で久しぶりに気が晴れました。

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