日本という国家と私の関係はどういう関係なのでしょうか?外国の人々は日本という国を信用しているのでしょうか?国家には個人と同じように人格というものがあるのでしょうか?鳩山さんは日本が国家としてアメリカと交わした契約を破棄しても良いと思っているのでしょうか?これらの質問へ対して私は分かり易い解答を用意してあります。それを書く前に我々高齢者の国家観をまず説明しておきます。昔の日本国はすべてのものの上に厳然として存在していたのです。国民は国家に隷属し、国は崇高な人格を持っていると信じていたのです。丁度、下の甲斐駒の写真のように人々を見下ろす存在でした。このような国家観では国家には品格というものがあったのです。少なくとも深層心理として日本人の心の底にあったのです。
勿論いつの時代にも 例外的な日本人は居ました。革命を起こそうとしていた共産主義者も居ました。日本から逃げ出して外国で自分の人生を切り開いた人々も居たのです。
(1)日本という国家と私の関係はどういう関係なのでしょうか?
私に住みよい場所と環境を国家が提供してくれるのを希望しています。そんな漠然とした関係です。
(2)外国の人々は日本という国を信用しているのでしょうか?
国家としては信用していませんが、個人的には信用されている日本人もいます。
中国政府が「日本の軍閥が中国を武力侵略したのであって日本人民は悪くない」とよく言います。しかし、それは政治的なウソですね。軍閥はみな日本人だったのですから。こんな政治的発言を本気に受け止めてはいけません。
(3)国家には個人と同じように人格というものがあるのでしょうか?
国家にも立派な品格のようなものが有った方が良いと思っていた時代が存在しました。少なくともそのように希望していた人々が多かったのです。戦中、戦後、そして高度成長期までは。
(4)鳩山さんは日本が国家としてアメリカと交わした契約を破棄しても良いと思っているのでしょうか?
そうです。本心では良いと思っているのです。何代も続いた総理大臣が営々と努力して作った国際間の契約よりも鳩山個人の考えを優先して良いと信じているのです。国家の作った契約を破棄することは古い国家観の崩壊を意味します。
実は最近の日本人は国家をそれ程厳然たる存在とは思っていません。国家よりも個人が上に存在しているのです。その風潮をよく知っている鳩山さんは人々の気持ちに合わせて行動をしているのです。日本国内だけを考えて基地問題に取り組むのが鳩山さんのやり方です。これで全てが理解が出来ます。そして全ての政治的発言を社交的な会話と思っているのです。ですから5月に決着しなくても辞めません。
このような首相を持った国民の利害得失については続編で書いて行きます。
今日も皆様のご健康と平和をお祈り致します。藤山杜人