戦後の日本の歴代の総理大臣を思い出して頂きたいと思います。
吉田首相は占領軍のマッカーサー総司令官と賢くわたり合って、日本の早急な独立に尽力しました。池田首相は経済復興に努力しました。
佐藤栄作首相は沖縄を日本へ取り戻しました。
中曽根首相は厳しい冷戦構造の中で、日米関係の強化と原子力平和利用に大きな功績を残しました。
小沢一郎氏が師と仰ぐ田中角栄首相は、日本列島改造と日中国交回復を成し遂げたのです。最近の小泉首相は郵政民営化を実行しました。
ところが、小沢一郎氏は政党を壊しては、新しく作っただけで、日本の国益のため働いたことがありません。国益という発想が皆無なのです。日本の将来のためになる政策を主張したことが無いのです。
こんどの消費税関連法案一体改革は日本の国家的倒産を防ぐ手段なのです。少なくとも野田総理はそのように信じ、自民党も公明党も賛成しているのです。
小沢氏の考えは自分の権力の温存と、自分の子分を増やすことだけなのです。国家の将来と発展を考えない人は国会議員の資格がありません。
ところが現実には、国会議員になるだけの人生目標を持っている人が多いのです。国会議員というだけで凄い権力が持てるからです。
私は昔、ある衆議院議員の秘書と付き合ったことがあります。彼が電話すると大蔵省でも外務省でも経済産業省でも全ての本省の部課長にすぐに会えるのです。この権力は地方自治体の役人には凄い力を発揮します。東京へ出張して本省の部課長に会って予算獲得の運動をするのです。
本省の役人は政権党の国家議員にはひたすら言う事を聞くという姿勢をとります。
あるとき私が付き合っていた秘書が私を車で大蔵省へ連れていってくれました。驚いたことに彼の運転する車は大蔵省の中庭へ駐車出来るのです。守衛が敬礼して中庭へ入れてくれます。
当時、私は霞が関に用事がある時はいつも駐車場には苦労していました。通産省だけは一般車の駐車場が広いので、そこに置くことにしていましたが、そこすら駐車の順番待ちでした。
一般的に、国会議員の秘書は何でも相談に乗ってくれます。いろいろな役人に会えるようにしてくれます。そうしてその秘書がついている国会議員の評判を上げるのです。
しかし今思い返してみると、私が付き合っていた秘書は人格的に立派な人でした。冗談を言ったりして明るい雰囲気を作り、私をを勇気づけてくれたのです。深く感謝しています。
上に書いたような事はほんの一例です。
国会議員の言うことは本省の役人はなんでも聞きます。その国家議員の考えの中に国家の利益などという考えが毛頭なくても良いのです。
ですからこそ国会議員になるだけを人生目標にしている議員が多いのです。そのような無定見な議員だけを束ねているのが小沢氏と言ったら過言でしょうか?
民主党が政権を取り、日本にも健全な二大政党政治が育つと喜んだのも束の間になってしまったのです。残念です。
このような日本の政治混乱は国際的に日本の地位を下げ、日本全体の信用が損なわれるのです。
嘆かわしいかぎりです。皆様はどのようにお考えでしょうか?
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。
後藤和弘(藤山杜人)