後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

私は福島産・茨城産のホーレンソウを食べます・・・しかし赤ちゃんは、、

2011年03月21日 | 日記・エッセイ・コラム

放射能で一番怖いのは体内に摂取されて、放射性ヨウ素が甲状腺に集まり、甲状腺ガンになる事です。

特に赤ちゃんは甲状腺ガンの発症が多いそうです。チェルノブイリでも汚染された野菜を食べた赤ちゃんが数年後に甲状腺ガンになった例が多く報告されています。ですから赤ちゃんを持っている母親は神経質になります。

しかし問題は野菜の汚染の程度です。今日の読売新聞の30ページ目に「ヨウ素剤 混乱の配布」と題する記事の中で、佐藤幸男博士がの話を紹介しています。

「現在、ホーレンソーなどから15000ベクレム程度の放射線が報告されているが、その数値はその数千倍の数値にならないと白血病などにはならない」と言っています。

これで私は長期間、ホーレンソウを多量に食べなければ全く安全だと判断しました。

このように専門家の言うことを注意深く読み、自分で少し計算などして安心するのが良いと思います。詳しくは是非この読売新聞の記事をお読み下さい。

しかし汚染の度合いはビニールハウスに入っていたか、それ無しで栽培していたかによって大いに変化する筈です。マスコミ発表はそこまで詳しく言いませんから、少し用心して赤ちゃんには暫く福島や茨城の野菜を食べさせない方が良いと思います。

嫌がる人に無理に食べろと言うのでは無く、自分が食べれば良いのです。

そして安心した平穏な家庭生活を続ける事が一番重要なことと信じています。


福島原発の放射能は危険ではない!・・・20km以上離れれば

2011年03月21日 | 日記・エッセイ・コラム

放射能をどのくらい浴びた人間の健康に害があるか?この問いこそ一番重要な問題なので世界中の放射線医学者が研究してきました。その結果、異論もありますが200ミリシーベルト以下なら安全だと言う結論になっています。この事は、昨日の記事、福島原発が散らす放射能の危険性を,冷静に考えるの中の一覧表に出ています。

この200ミリシーベルトの意味を充分、ご自分で理解することが最も重要です。

実例を示してご説明いたします。マスコミ発表では、例えば、福島原発の工場内では2000マイクロシーベルト(2ミリシーベルト)、そこから20km離れた所では100マイクロシーベルトという発表があったとします。この表示は不完全で、1時間当たり、2000マイクロシーベルトと100マイクロシーベルトと報道すべきです。

すると工場内で防護服を着ないで10時間働いていると受ける放射能の総量は2000×1020000マイクロシーベルト(20ミリシーベルト)になります。この20ミリシーベルトは安全限界の200ミリシーベルトの十分の一ですね。だから安全なのです。

さて20km離れた所の100マイクロシーベルトは安全でしょうか?

その場所に防護服無しで2400時間(100日間)住んで居たとして、その間に受ける放射能の総量は、100×2400240000マイクロシーベルト(240ミリシーベルト)になります。この値は安全限界の200ミリシーベルトを40も越えているので危険です。

簡単に言ってしまえば放射能の強い工場内でも短時間の作業なら安全で、20km以遠でも例え放射能が弱くても四六時中、住んでいると危険になる場合もあるのです。問題は20km以遠でも毎日放射能の測定を続行する事です。

このように一見、少し面倒な計算でも上の方法をおぼえてしまうとマスコミ発表の放射能の強さの数値から自分が安全なのか危険なのかが分かるのです。

よく枝野官房長官は健康に今すぐ危険を及ぼす数値ではありませんと発表しています。これは放射線障害専門医学者の計算に基づいて発表しているので、まず信用して良いのです。枝野さんが、「今すぐ危険を及ぼす数値ではありません」と条件をつけているのは、そこに1年住みついていたらどうなるか保証の限りではありませんという意味なのです。

20km以内は危ないから逃げる、30kmは注意して住んで居ればOKという総合的な判断は原発事故発生以後の周辺の数多くの放射線強度の測定値から出された結論ですから間違ってはいません。これには政治的ねつ造は入りにくい事がらなのです。

しかし自然現象は人間の希望通り平均して起きません。例えば急に小さな竜巻が原発工場の上で発生し、濃厚な放射能を集中的に巻き込んで、そのまま20km以上移動すれば安全圏でも危険圏になります。現代の科学の限界です。

逃げる?逃げない?は人それぞれ自由で良いのです。すごく神経質な人は50km離れていても自己責任で逃げる自由はあります。しかし政府発表を信頼し、冷静に行動したほうが良いのではと感じますが、いかがでしょうか?

もっとも風評被害で生活物資が欠乏して移住している方々へは深い同情をお送り申し上げます。

今日はより多くの人々が放射能とその人体への影響について一層深い理解に到達され、生活物資の輸送が円滑に行われますよう、平穏な日常が一日も早く戻ってきますようにお祈り申し上げます。藤山杜人


福島原発が散らす放射能の危険性を,冷静に考える

2011年03月20日 | 日記・エッセイ・コラム

福島原子力発電所の半径20km以内は退去、20kmから30kmは自宅待機というのが政府の方針です。放射性物質の現在の放出量なら常識的にこの規制は妥当と思います。

その考え方の基準は福島原発敷地内や20kmや30km離れた場所の放射線の強度の測定値が安全範囲に入っているからです。複数の場所の測定値が何度も発表されていますが、全て1000マイクロ・シーベルト未満です。全然人体には影響がありません。マイクロ・シーベルトの1000倍のミリ・シーベルトの範囲になったら注意すべきと思います。

原発の冷却が継続される限り、周囲の放射線の測定値も次第に低下すると信じています。

放射能の強さは距離の二乗に比例して弱くなります。原発から1kmの距離の放射能が100マイクロ・シーベルトなら10km離れた所ではその100分の一の1マイクロ・シーベルトに下がります。

私は昔、実験物理化学を専門にしていました。高温の個体酸化物中のNaイオンの移動測度を測定するために放射性Na2CO3 を何度も使用した経験があります。

実験着の胸に「フィルム・バッジ」を付けて実験をしていました。「フィルム・バッジ」は被曝量を示してくれます。しかし毎回の実験の後の被曝量は極微量で問題になりませんでした。

しかし本当の危険は鼻から吸い込む酸化ナトリウムの蒸気や粉末なのです。従って実験炉の温度が高い間は、息を止めて実験操作をしたものです。操作が終わったら素早く実験室の外へ逃げるのです。

福島原発の放射能の本当の怖さはそれを鼻から吸い込み、肺に入り、リンパ腺へ移動したり、白血球異常が出る事です。ですからこそ20kmから30kmの自宅待機では外気を屋内へ取り入れてはいけないのです。洗濯ものを外に干してはいけません。雨に濡れるのもいけません。傘をさしましょう。

しかし、それも被爆総量がマイクロ・シーベルトのレベルなら、吸い込んでも危険ではないなのです。ですから周囲の住民は政府の指示に従って冷静に移動した方が良いのです。総量が200ミリシーベルト以上になるとはじめて人体へ悪い影響が出ると言われています。

と何度申し上げても、より広範囲の人々も逃げたくなるのが人情と思います。特にアメリカを始め諸外国の政府が半径80Km以内には入らないようにと、帰国を薦めています。それは安全度を大きく取って自国民を完璧に守ろうとしているからです。理解できます。

しかし困った事が起きています。福島原発の周囲80km以内には食料や燃料の輸送トラックが怖がって入って行かなくなっているのです。半径50km圏では生活物資が欠乏して、移住しなければ生きて行けないような地域が出来ています。

これは福島原発の2次災害の様なものです。困った現象です。

私は人々が極端に放射能を怖がることを非難出来ません。長崎や広島の原爆の後、いかに多くの人々が長い間、原爆症で苦しんできたかを知って居るからです。

しかし今回の福島原発事故は原子爆弾では無いのです。まき散らされた放射能は非常に弱いのです。もっと、もっと冷静に考えたほうが混乱が少なくて済むと信じています。東京の住民が移住したり、ガソリンや食料を買い占める事は謹んで、少しでも多く被災地へ送るようにすべきでなないでしょうか?

最後に人体の受ける放射能をミリシーベルトの単位で左に示し、右側にどういう意味を持つかを示した一覧表を掲載して置きます。テレビに何度も出ましたのでご覧になった方々も多いと存じます。

7000~10000

全身被ばく:100%の人が死亡

1000

全身被ばく:10%の人が悪心、嘔吐

500

全身被ばく:末梢血中のリンパ球の減少

200

全身被ばく:これより低い線量では臨床症状が確認されていない

10

ガラパリ地方(ブラジル)の自然放射線(年間)

6.9

CTスキャン(1回)

2.4

一人当たりの自然放射線の世界平均(年間)
(宇宙から0.39/大地から0.48/食物から0.29/空気中のラドンから1.26)

1

一般公衆の線量限度(年間)(医療は除く)

0.6

胃のX線集団検診(1回)

0.2

東京-ニューヨーク航空機旅行による宇宙線の増加(往復)

0.05

胸のX線集団検診(1回)
原子力発電所(軽水炉)周辺の線量目標値(年間


こんな風景写真を見て自分の心を落つかせています

2011年03月20日 | インポート

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こんな平穏な日々が途絶えてからもう随分長い期間が過ぎたような感じがします。

この一週間は悲しい気持、暗い気持ですごしました。福島原発にもやっと明るい光が見え始めましたので、こんな写真を取り出して、何度も見ています。気持が少しずつ平穏な感じになってゆくようです。地震、津波の被災地の方々、そして福島の避難した方々にこのような平穏な日々が再び訪れる事を祈ってやみません。


佛教、神道、キリスト教合同で、地震・大津波犠牲者への追悼式がニューヨークで開催されました

2011年03月20日 | 日記・エッセイ・コラム

ニューヨーク中心部の教会の中に仏像を乗せた祭壇を作り、佛教、神道、キリスト教合同で、地震・大津波犠牲者への追悼式が18日に行われました。

参加者は約200人でした。現地在住の日本人僧侶、中垣顕実 師(浄土真宗)が読経し、神主がお祓いをし、牧師が聖書の一節を読みました。そして200人のアメリカ人や日本人がキャンドルを手にして5分間の黙とうを捧げたのです。

その鎮魂の祈りのあとにはキャンドルを手に市内を練り歩き、最後に国連本部の前の広場ですべてのキャンドルに火を灯し、冥福を祈ったのです。

(読売新聞夕刊、19日版、2ページ目の記事、「震災鎮魂・・・NYでも」より)


福島第一原発への放水成功!・・・これで収束へ向かう

2011年03月20日 | インポート

今朝はやっと明るい気分になりました。消防庁が夜を徹して延べ13時間にわたり、合計2000トンの海水を危険な状態の3号炉へ放水したのです。海水を連続的に吸い上げて、強力なポンプ車で3号機の建屋内へ放水したのです。

効果は明らかで、周辺の放射線の強さが減少したと報告されています。

今日は同様の放水を4号機の建屋内部へ向かって連続的に行うと言ってます。

そして並行して電力を復旧する工事も続行し、回線がつながった原発から順次、冷却水ポンプの始動実験をはじめるそうです。

これも非常に明るい進展です。

この両面作戦が順調に行くと福島原発からの放射性物質の放出は低下します。

命がけで徹夜の海水の汲み上げ、建屋内への放水を行った消防庁の方々へ深い敬意と感謝の気持ちが湧いてきます。本当に御苦労さまでした。

すこし長期戦になりますが、今後のご活躍もお祈り申しあげます。

(下の写真は一昨日以来、福島原発で活躍している東京消防庁の屈折放水搭車です。車の上に畳んである白い送水管が30mの高さまで伸びて、てっぺんの放水搭から強力な水柱を目的物へめがけて打ち込む事が出来ます。)

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福島第一原子力発電所で次々とどんな現象が起きたか?

2011年03月19日 | 日記・エッセイ・コラム

(1)最初の大地震で緊急スクラム装置が正常に作動し原子炉を停止した。

緊急停止の後も多数の制御棒が燃料棒の間に存在し、中性子を遮蔽して、それ以上の核分裂反応を停めています。制御棒そのものは発熱しない上、燃料棒から離れているためにその後も損傷していない様子です。

(2)地震発生後しばらくして襲って来た大津波が冷却系統と緊急発電装置を壊滅した。

女川原発は津波対策を充分にしていたお陰で損害は軽微でした。一方福島原発は津波対策がして居なかったのです。三陸は津波があるが仙台平野以南には津波が無いという常識が支配的だったようです。

(3)冷却系統の壊滅がその後の危機的現象へ繋がるとはすぐには理解されなかった。

核連鎖反応が止まっているので、後は余熱の自然冷却で全ては終わると多くの人々が想像していました。しかし核燃料棒の中の放射性元素の自然崩壊熱が巨大なので、冷却を続けなければ炉心溶融へと進むのです。炉心溶融の前に燃料棒のジルカロイという合金と水蒸気が反応して水素が多量に発生して炉心から漏れ出して来たのです。反応式を書けば誰でも納得します:

2H2O (水蒸気)+Zr (金属ジルコニューム) =  ZrO2(固形酸化物) +2H2(水素ガス)

この化学反応で出来た水素ガスが原子炉の建屋内に充満して何かの原因で引火して大爆発をしたのです。これによって1号炉と3号炉の建屋が無くなってしまいました。

(4)2号炉の原子炉格納容器の底部にあるサプレッションプールの配管部分付近が爆発し小さな割れも生じました。

これは具体的な実例ですが、原子炉格納容器は完璧な気密性があるのでは無く、炉心で出来た水素ガスをその外側の建屋へ放出し続けていたのです。それが原因で水素爆発が続けて起きてしまいました。

(5)水素爆発とともにかなりの放射性物質が空中へ放出されたのです。

爆発は水素ガスによるものですが、その水素ガスは炉心で発生したものです。従ってかなりの量のセイシュームやヨウソなどの放射性物質を随伴していたのです。

ですから炉心を冷却するための方策を模索していました。ところが、違う性質の水素爆発が起きたのです。

(6)4号炉で核燃料プールに沈めていた核燃料棒が原因でいきなり水素爆発をしたのです。

これには原子炉の専門家以外の人は吃驚してしまいました。

その結果、停止中の4号炉、5号炉、6号炉の貯蔵プールの冷却も真剣に考えられるようになりました。

(7)稼働中だった3号炉の貯蔵プールからも水蒸気の白煙があがります

この現象で原発工場の全ての貯蔵プールの水温の上昇へ注意が向けられるようになりました。

現在、自衛隊と消防庁の特殊放水車が注水に成功しているので福島原発の冷却は成功すると信じています。その上、送電線の復旧も進んでいるので冷却系統の復旧も数日中には成功しすると思います。

そうすれな福島原発の危機もやがては収束すると思います。昨日、今日の特殊消防車の活躍が明るい見通しを示してくれたので、以上のような整理をして見ました。間違いをご指摘下さいますれば感謝申し上げます。(終り)


福島第一原子力発電所は最悪の危機を回避したと信じています

2011年03月19日 | 日記・エッセイ・コラム

私は一介の老人で、事故現場も見ていない素人です。しかし昔の職業は化学の一分野の「実験物理化学」でした。科学者として当然今回の事故の原因と今後数カ月にわたって起きる現象を毎日、毎日考えて続けています。新聞やテレビの断片的な技術的情報を繋ぎ合わせて科学的に考えています。

今日の読売新聞の32ページ目に事故発生以来初めて制御棒の図面が出てきました。このGE社設計の原発は制御棒を水圧で下から燃料棒の間に差し込む方式のようです。緊急スクラムが正常に作動し、制御棒は現在燃料棒の間にとどまり、中性子を遮断し、これ以上の核連鎖反応を止めているようです。私の知っていた制御棒は黒鉛の丸い棒で、特殊金属の保護管に入っていました。

緊急停止後、7日経ちましたが、その間、重大な損傷を受けていないようです。理由は2つあります。制御棒そのものは発熱しません。そして制御棒は核燃料棒と離れている上、黒鉛の揮発温度はウラン酸化物の融点より格段に高いのです。さらに水が少し残っているのです。

炉心高圧容器の融解と爆発は起きないと信じられるようになりました。

その上、昨日と昨夜、自衛隊の特殊消防車と消防庁の特殊消防車が建屋の中へ放水出来たのです。 特に消防庁の特殊消防消防車は高いハシゴのてっぺんから強力な放水が出来ます。「屈折放水搭車」という名前です。これで建屋の爆発で開いた穴から、水を屋内へ直接放水出来たのです。これで今回の事故の第二の危機を回避する道が開けたのです。

第一の危機は炉心容器の熔解・爆発でしたが、第二の危機は貯蔵プール内の核燃料が水素爆発で空中に飛散することです。すでに4号炉でその現象が起きたと考えられています。これが数ケ月に渡って毎日のように断続的に起きる可能性があったのです。

それが自衛隊と消防庁の特殊消防車で防げるようになりました。昨日以来、100トン以上も注水出来たのです。たとえその10%以下の少量の水が貯蔵プールに到達したとしてもその効果は絶大なものと想像できます。今後も継続して注水すれば貯蔵プールからの放射能の飛散は防止出来ます。

必死の事故回復活動の結果、2つの安心材料が上に書いたように見えてきました。それ故に私は最悪の危機は脱しつつあると信じています。信じられるような情報が出てきたのです。

尚、送電線の復旧も並行して進んでいます。しかし電気がつながったからとて急に給水ポンプが動くとはかぎりません。この際は特殊消防車の活躍に期待しています。

今日は放射能の危険もかえりみず特殊消防車で働いている人、そして送電回復の作業をしている全ての人々に放射線被害が起きないように、心からお祈り申しあげます。藤山杜人

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危機に、落ち着いて対応している日本人の品格を褒めている外国の人々

2011年03月18日 | 日記・エッセイ・コラム

昨日の読売新聞、夕刊の12ページ目の「日本の危機・・・品格を称賛」という記事をご覧になった方々も多いと思います。とても嬉しい記事ですので以下に纏めて記録しておきます。

(1)韓国の「朝鮮日報」など主要メデアは被災地で食糧や燃料も不足しているのに何時も整然とした行列をつくって順番を守っている日本人に感嘆しています。「日本人が示した(他人への)配慮と市民意識に、世界が感嘆している」と報じています。

李明博大統領もこうした姿について、「日本の品格を髙めている。韓国も見習わなければならない」と述べました。

(2)EUの欧州議会、ブゼック議長は欧州議会で、「通常の生活を取り戻すため、尊厳と冷静さを維持し、復旧作業に取り組んでいる人や、一般市民に敬意を払いたい」と述べました。

(3)16日付ニューヨーク・タイムズは一面トップで福島第一原発に残り、必死の冷却作業をしている50人に取り組みかたを詳しく伝えた上で、「彼らは核の大惨事から日本を守る最後の砦だ」として「この犠牲的行為」に賛辞を送りました。

(4)ウール・ストリート・ジャーナルは16付社説で、「300年に一度の大震災による大混乱のさなか、日本人は平静を保ち、大規模な救助・復旧活動を展開し、世界の尊敬を集めている」と讃えています。

(5)16付ワシントン・ポストは論説欄で、「もし有能で、技術分野で明晰な日本人が完全に安全な原子炉を作れないのだとしたら、一体だれが作れるのだ。もし、本格的な惨事が日本で起きれば、世界がその代償を支払うことになる」と書いています。

(6)17日付、中国の「北京青年報」は新潟県にある避難所で生活している中国人被災者のルポ記事を掲載しています。彼は仙台で商店を経営していました。

「避難の初日に汚れていたトイレは日本人の皆さんが清掃して翌日はきれいになっていました。スタッフが夜間は当番に当たり、安全を確保してくれる」と話し、助け合って困難に立ち向かう日本人の精神を称賛しました。

以上の他にも海外のマスコミでいろいろ日本人の冷静な、そして秩序ある態度を称賛しています。ここでは昨夜の読売新聞の夕刊に出ていたものだけを記録しました。

今迄は、日本の高度成長や技術革新を褒める外国人が多かったのです。それが今回初めて日本人の人間性を褒めてくれたのです。こんなに嬉しい事はありません。

皆様は如何でしょうか?それにしても被災地の人々の冷静さと礼儀正しさには私自身大変感動していました。被災者の皆様のご健康をいつもお祈り申し上げます。


心に太陽を持て、唇に歌を・・・

2011年03月18日 | 日記・エッセイ・コラム

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東京電力は困った会社です。計画停電の内容が支離滅裂で、停電が起きてから初めて第3グループと分かりました。マスコミへの発表では小金市は第2グループだったのです。ところが番地によって第2と第3へ分かれていたのです。その上、開始と終了の時間がいい加減なのです。計画停電でなく無計画停電です。まあ怒る気にもなりません。

昨夜は初めて夜に停電がありました。上の写真のようにサラダオイルを燃料にした手製のランプを灯しました。油煙で天井が黒くならないようにランプの直上に煙を捕集する布を張った円盤を吊るしました。

暗い部屋に家内と坐っていましたら、突然、敗戦直後に毎晩毎晩、停電があった事を思い出しました。そして電灯が薄暗くつく「ローソク送電」もあった事も思い出しました。

そして、当時は学校で何度も、何度も、「心に太陽を持て、唇に歌を・・・」と教えられたのです。

暗く、つらい時は歌を唄えという意味です。太陽を心に持てば焼け死ぬと子供心で考えたので前半分は省略して、停電の間は家族一緒に歌を唄って過ごしました。特に母は唄うのが上手でつぎからつぎへと歌を教えてくれたのです。庭の千草、ふるさと、夕空晴れて、カラタチの花、浜千鳥、などなどを65年ぶりに突然思い出したのです。

その話を妻へしましたところ、停電の間は同じように家族で歌を唄って過ごしたといいます。そして当時の小学校唱歌を次から次へと唄ってくれたのです。

当時は学校で、毎日、「心に太陽を持て!唇に歌を持て!」と一緒に叫んでから授業が始まっていました。そして歌を唄って毎日の辛さが少し楽になったのです。

当時は食べる物が無くて庭のハコベやアカザやスカンポなど食べられる野草は何でも食べました。そんな話をしていたら現在の豊かさに感謝です。たった3時間の停電でも暗い気持ちになるのですから、電気の無い被災地の夜は大変だろうと心が痛みます。

一番の問題は食料やローソクなどの救援物資の運送システムの混乱です。津波の被災地以外には食料も物資もあるのに避難所まで届かないのです。現在、自衛隊も米軍も、そして全てのボランティアも必死で頑張っています。もう少しです。

避難所の全ての人々が心に太陽を持ち、唇に歌を持つようにと祈っています。


原子力空母ロナルド・レーガンや普天間の海兵隊が救援活動開始

2011年03月18日 | 日記・エッセイ・コラム

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(写真の出典;Wikipedeaの「原子力空母ロナルドレーガン」)

昨日の読売新聞夕刊の3ページ目に「物資搬送、医療・・・米軍が増強」と題する記事がありました。いよいよ米軍の実質的な支援が始まりました。記事の内容を分かり易く整理して列挙します。

(1)上の写真の空母ロナルド・レーガンが三陸沖から艦載ヘリを15往復して被災地へ救援物資を直接運んだのです。救援物資は非常食、牛乳、果物、医療機器、衣服などです。兎に角、食料を送ってくれることが有難いです。

(2)普天間基地の海兵隊2200人とヘリコプター部隊は強襲揚陸艦「エッセック」など3隻で昨日出発し、東北地方の酒田港沖へ到着する予定です。これにより米軍ヘリは合計70機体制になります。海兵隊は被災地の瓦礫整理や仙台空港や小松基地の復旧作業をするほか、救援物資輸送、医療支援もする予定です。

(3)第7艦隊の強襲揚陸艦「トーティガ」は既に苫小牧港へ到着し、陸上自衛隊の青森側への輸送に協力しています。昨日は自衛隊員273人と車両93台を本州側へ輸送する予定です。

(4)目下苦戦している高圧送水ポンプも米軍が提供しる予定です。佐世保基地にある4台を発送し、横須賀基地を経由して16日には横田基地へ到着しています。昨日の17日中には現地で日本側へ引き渡す予定です。

以上の様な実質的な協力をしてくれる事に日本人の一人として感謝も気持ちが私の気持ちに次第に湧いて来ます。有難いものです。

今日は被災された全ての方々へ一刻も早く救援物資が届くように皆様と一緒に祈りたいと思います。藤山杜人


世界中の人々から届いた心強いメッセージ

2011年03月17日 | インポート

今朝、掲載した枝野官房長官を称賛する記事へたいしてコメントを投稿して下さった「なみ」さんのブログに「世界中から届いた心強いメッセージ【東北地方太平洋沖地震】」という記事があります。是非お読み下さい。勇気づけられます。URLは、http://matome.naver.jp/odai/2129995896147047401です。


大津波にまつわる美談、ー続きー

2011年03月17日 | インポート

(下の写真の出典:http://matome.naver.jp/odai/2129992391446744701/2129996954547082903

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岩手県の北の方にある大槌町も大津波で壊滅しました。しかし生き残った人々の為に避難所が山沿いのあちこちにあります。

大槌町中学校のある中年の男性の教師の話です。今朝のテレビで見たので多くの方々もご覧になったと思います。

彼は避難所を一軒一軒回って、叫んでいます。「大槌中学校の生徒はいないか!」と。返事がありません。彼は泣きそうな顔になります。そしてその避難所の入り口の掲示板に大槌中学校はしばらく休校になるという張り紙をしています。彼が担任をしているクラスの多くが行方不明の様子です。彼は本当に悲しそうです。

最近、人間同士の絆が無くなったとよく言われています。しかし師弟愛は確かに存続しているのです。大津波は大悲劇ですが、それによって人間の絆が強くなっているのです。そんな美談を見たら、これからも書き続けて行きたいと思います。

大槌中学校の生徒が一人でも多く無事であるようにお祈り申し上げます。(続く)


海外メディアでも絶賛されている枝野官房長官!・・・そして東電の広報の貧弱さ!

2011年03月17日 | 日記・エッセイ・コラム

http://rocketnews24.com/?p=81025に出ている記事を読むと枝野官房長官の仕事ぶりが絶賛されていることが分かります。その記事に出ていた彼の写真を下に掲載します。私はこのブログで枝野さんの広報ぶりは立派だと褒めて来ましたので大変満足しています。彼の政治家としての素顔は知りませんが今回の仕事ぶりは確かに称賛に値します。

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何故、枝野さんの広報が立派かというと、技術専門家の言うことをまず深く理解して、その上、自分で一般人の不安も考えて発言しているのです。自分が理解していない事は一切喋りません。不眠不休の情報収集をしていながら何度も記者会見をしています。そして忙しくても必ず一つや二つの記者からの質問を注意深く聞きます。質問の意図をよく理解してから簡明な返事をします。絶対にはぐらかりたり、逃げたり、誤魔化したりしないのです。凄く広報の上手な政治家だと感動しました。父親が総理大臣や外務大臣だったFさんやAさんが官房長官をしていたらはたして広報活動をこれだけ上手に行ったでしょうか?

それに比較して東京電力側の広報担当者の下手なプレゼンぶりにはア然としています。何が問題で、一般の人々が何を不安に思っているか、自分で考えようともしません。自分の所属する会社の名誉と利益を守ろうともしません。現場から上がってくる断片的な技術情報を日本文学的レトリックで話します。要するに逃げです。誤魔化しです。それがどれだけ東京電力の立場を悪くしているか考えていません。

二つだけ例をあげます。

原発の建屋の中にいた技術者が逃げる途中で「海水注入ポンプ」が全て大津波にさらわれたのを目撃しています。詳しいことは今朝の読売新聞の30ページ目の「ポンプが次々流された」という副題のついた記事をお読みください。建屋4つの周囲にあったポンプなどの付帯設備が綺麗に流され更地になっている写真もあります。

この事実を広報は大々的に発表すべきです。それさえ初めに公表していれば一般の人々はその後の悪戦苦闘ぶりへ理解を示し、精神的な支援をします。そうすれば東京電力の名誉もある程度守れたのです。

もう一つは地震発生と同時に緊急スクラムは正常に働き、核連鎖反応は停止出来たと公表すべきでした。その上、制御棒の減速材はどのような物質で、それはその後、核燃料棒が損傷を受けても破壊されない設計になっていると公表すべきだったのです。この発表さえあれば今回の福島第一原発の事故はスリーマイル島の事故と同じで、核連鎖反応が止まらなかったチェルノイブイリ暴走事故と同じにはならないと誰にでも分かるのです。

東京電力のような大会社では広報担当の一社員が勝手にそんな発表をしたら首になります。しかしそれを覚悟で広報にあたるという倫理性と態度が求められているのが今回の事故の性質なのです。

ついでに言わせて貰えば広報担当者は福島原発がアメリカのGE社の設計で、製作したのが東芝と日立だったという事を知らなかった様子です。それを公表すれば東京電力の名誉も少しは守れたのです。

広報担当者たる者は原発の歴史や事故の記録を深く理解し、自分なりの考えを持っているべきなのです。その上、噴飯ものは記者の質問を中途半端に聞いて、具合の悪そうな質問をはぐらかしたり、誤魔化したりしているのです。怒った記者が、「あなたは、私の質問へ答えていません」と言われているのです。

何故か、私まで恥ずかしくなります。

枝野官房長の記者会見ぶりを研究して広報担当とはどのような仕事なのかを改めて勉強しなおすべきです。広報が悪いと東京電力の全体の印象が悪くなるのです。

福島の現場で連日、危険も顧みず注水に努力している人々も同じ東京電力の社員なのです。その犠牲的活動へは深く感謝しています。しかし広報のやり方には全く失望せざるを得ません。全く困ったものです。(終り)


福島1号炉から6号炉までの今後の状況変化を冷静に科学的に見守りたい

2011年03月17日 | 日記・エッセイ・コラム

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(上の写真の出典は毎日新聞:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110317-00000003-maip-soci

福島第一原子力発電所には1号機から6号機までの6個の原発が設置されています。現在、放射性物質(セシームとヨーソ)の粉末や放射性物質を付着した蒸気が放出されているのは1号機から4号機までです。

しかしこの放出量は少なく、半径20Kmの範囲の住民が避難して、20Kmから30kmまでは自宅内避難をしています。

今後周辺の住民は、続く放射能漏れをどの様に見守って行けば良いのでしょうか?

政府の避難指示は現在までは妥当な内容と思います。しかし6つの原子炉の状態の今後の変化によっては避難範囲が拡大する可能性もあります。

自分で冷静に考えるためには3つの重要なポイントがありそうです。

(1)1号機、2号機、3号機については炉心が入れてある圧力容器に大きな穴が開いたか否かをマスコミ発表を注意して見ましょう。現在は配管の繋ぎ部分や配管そのものに小さな割れが生じ、そこから少量の放射性物質が漏れているようです。このままで推移して行けば大規模な被爆被害は起きません。最後まで炉心を包む圧力容器が持ちこたえる事を祈っています。

(2)定期検査で停止中の4号機は、貯蔵プール内に保管していた核燃料棒の崩壊熱でプール内の水が蒸発して水素が建屋内に溜まり、爆発しました。貯蔵プールは頑丈で気密な格納容器の外側にあるので放出される放射性物質の量が格段に多くなります。同じく、3号炉の貯蔵プールでも同じような危険な状況が出ているようです。他の場所にある貯蔵プールの状況へも注意しましょう。

放出される放射能がマイクロシーベルトからその1000倍のミリシーベルトに長期間上がったら危険信号です。

(3)定期検査で停止中の5号炉と6号炉の核燃料貯蔵プールの水温が上昇中という報道もあります。これが続くと、水素爆発を起こし、4号炉と同じく危険になります。こちらの状態のマスコミ報道も冷静に見守りまししょう。

以上を要約すると1号炉2号炉、3号炉は炉心を包む圧力容器の大きな割れの発生を注意深く見守る事が重要です。そして定期検査で停止中の4号炉、5号炉、6号炉については核燃料棒の貯蔵プールの水温の発表に注意しましょう。4号炉は既に干上がって、水素爆発をしています。5号炉と6号炉もこのようにならないように見守りましょう。その他の敷地内にある貯蔵プールの状態にも注意しましょう。

最悪の場合は避難指示が20Kmから30Kmへ拡大される可能性がある事に物心両面の準備は大切と信じています。

最近、携帯電話で交換メールが多数あり、科学的根拠の無いものが多くあります。デマを送って他人が怖がるのを面白がる心理もあるようです。例えば東京の人も名古屋や大阪へ避難し始めたというような類です。この携帯交換メールのせいでスーパーで買い占めが起きています。ガソリンスタンドにガソリンが無くなりました。

東京の人々が慌てるのはナンセンスで見苦しいものです。もっと冷静にそして科学的に事態の推移を見守りたいと思います。

今日は地震・大津波故に避難している人々、そして原発事故の故に避難している人々へ充分な食料と燃料が一刻も早く到達するように心からお祈り申し上げます。藤山杜人