おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

気根(きこん)

2010-12-10 21:59:07 | つぶやき
 この前、用事があって、町田市の鶴川に出かけました。小田急鶴川駅からバスに乗って、里山風景が広がる田園地帯。鶴川駅もバスの発着がひっきりなし。バスの車窓からみる景色。秋空に紅葉が美しく映えていました。
 用事が済んでまた鶴川駅までバス。バスを待っている間、古刹があって、紅葉が見事なので少し立ち寄りました。たった1本あったイチョウの古木。ホントウに木全体がもう黄色一色。とてもすてきでした。木の幹を見ると何だかこぶのようなものが垂れ下がっていました。連れの方に聞くと「気根」というもので、珍しいですね、と。
さっそく、インターネットで調べてみました。
 以下、「園芸豆知識・雑学編」(米村花きコンサルタント事務所)を参照します。

ベンジャミンゴムやインドゴムノキなどの観葉植物として馴染みのフィカス(イチジク)属の植物は気根(きこん)を大量に伸ばし、なかには長さ数メートル、時には10m以上にもなる気根を根の雨のように伸ばしているものもあるそうだ。インドネシアでは、気根が太く、蛸が足をのばしているようなので、タコノキと名付けられているものも。
 気根は、空気中の養分や水分を吸収するためのもの、支柱の役割のためのものなど、目的は様々。フィカス・ベンジャミナの場合は、主に空中水分などの吸収の目的、タコノキなどは支柱のような役割をしている。
 さらに、十分な水分が得られない環境になると、普段は気根を出さない植物でも気根を出すことがある。たとえば、身近な植物ではシャコバサボテン、デンドロビウムなど。
 もともと根は普通は下の方向に伸びるものだが、地中から根を上に出す場合がある。土中の酸素が不足するため、地上の酸素を吸収しようとする工夫。この場合も気根と似た働きをする。しかし、地中から地上に顔を出す根を特に呼吸根と呼んで、普通は気根と区別される。
 マングローブのように、泥湿地で育つ植物は、土中に酸素が不足するので、多くの植物が呼吸根を出す。マングローブを形成するハマザクロなどは地下を這う根から、呼吸するための根を地上へ多数立ち上げるが、この呼吸根はタケノコのような姿に見えるので、これを特に筍根(じゅんこん)という。
 気根は、熱帯ではかなり普遍的に見られるにかかわらず、温帯地域では樹上から垂れ下がるほどの気根をほとんど見ない。しかし、イチョウ(銀杏)は古木になると風変わりな気根が出ます。イチョウの気根は地面までとどくほどではないが、乳房状の突起が出る。日本では銀杏は神社やお寺などに古木が多いが、この乳房状の突起に縁起をかついで、母乳がよく出るように、あるいは安産などに効能があるように、とのことで信仰の対象になっているものが各地にあるとか。
 ちなみに、イチョウは雄木と雌木があり、ギンナンの採れる雌木は大事にされるが、役立たずの雄木は早く処分されることが多く、大木にまで育っているのはやや少ない。そのため、気根を見るのは普通は雌木のほうが多いが、形がいくら乳房状だと云っても雄木にも当然この気根は出るそうだ。
 
 なるほど、これで納得。それでも、イチョウの木はけっこう見ますが、こんな風になっているイチョウの木は初めてでした。
 ちなみにこのお寺。小野路町にある「岩子山千手院」です。
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