かつてJR中央線・武蔵境駅から境浄水場まで引き込み線がありました。境浄水場の濾過用に、多摩川で採取した砂利を運ぶための専用線でした。
現在は廃線となって、その後が緑道公園として整備され、木漏れ日のもと、ほどよい散歩道になっています。今回は、武蔵境駅から浄水場まで歩きました。中央線は高架工事がほぼ完成し、駅も高架駅として工事中です。かつては本線から支線として緩くカーブしながら北西に向かっていた、その線路が残っていましたが、今はまったくその痕跡はありません。
右側の本線から分岐して、左手奥にカーブしていきます。現在は、工事事務所の建物があるあたり。道路は線路に沿った道。
道路の右側には、JR用地を示す標識が続いている。
しばらく進むと本格的な緑道に。途中の小さな公園。このモニュメントは?滑り台が一つ。
静かな住宅地の中を進みます。
公園の名前はあっても、かつてここに線路が敷かれていたというような説明はどこにもありません。
アジサイの花。
玉川上水の架かる橋「大橋」。
玉川上水に架かっていた線路橋の痕跡(土台)。
対岸から。
野いちごが一つ赤い実をつけていました。
引き込み線は浄水場の中に入って行きました。
浄水場のようす(フェンス越し)。
境浄水場正門。
玉川上水に架かる「桜橋」の橋のたもとに国木田独歩の碑があります。武蔵野を愛した独歩の文中に登場する橋。
碑の表面がかすれているのが残念。「桜橋」という橋名が出てきます。
ところで、この引き込み線。昭和22年の航空写真では浄水場の東側に向かっていて、西にカーブして浄水場の中に入って行く線路にはなっていません。浄水場開設当時は、中島飛行機製作所への線路としても併用されていたのではないか。
昭和37年の航空写真では左にカーブして行くのが、はっきり分かります。そして、その東側にはちょうど双曲線を描くように北に向かう線路が写っています。引き込み線は、昭和20年代になってから現在の緑道公園になっている線路になったのではないでしょうか。そして、もともとあった線路は、その一部が武蔵野グリーンパーク野球場へ観客を運ぶ鉄道線(三鷹駅からのもの)になったように思えます。
武蔵野グリーンパーク野球場は、中島飛行機の跡地に作った本格的な野球場。東京都武蔵野市西窪(現在の住所表記は緑町二丁目)にあった野球場。実働1シーズン、完成から解体までわずか5年と、日本で最も短命に終わった球場として知られています。
三鷹駅からの支線、通称「武蔵野競技場線」。野球場開設とともに、昭和26年4月に開通しましたが、野球場が閉鎖されてしまい、わずか1年で休止、その後、昭和34年11月に廃線となりました。
昭和31年の航空写真には、二つの線が相似形のように弧を描いて写っています。境浄水場へは武蔵境から、野球場には三鷹から、と。
機会があったら、今度は「武蔵野グリーンパーク野球場」と「武蔵野競技場」線の痕跡を求めて出かけてみたいと思います。
玉川上水に架かる人道橋。線路のモニュメント。
現在は廃線となって、その後が緑道公園として整備され、木漏れ日のもと、ほどよい散歩道になっています。今回は、武蔵境駅から浄水場まで歩きました。中央線は高架工事がほぼ完成し、駅も高架駅として工事中です。かつては本線から支線として緩くカーブしながら北西に向かっていた、その線路が残っていましたが、今はまったくその痕跡はありません。















ところで、この引き込み線。昭和22年の航空写真では浄水場の東側に向かっていて、西にカーブして浄水場の中に入って行く線路にはなっていません。浄水場開設当時は、中島飛行機製作所への線路としても併用されていたのではないか。
昭和37年の航空写真では左にカーブして行くのが、はっきり分かります。そして、その東側にはちょうど双曲線を描くように北に向かう線路が写っています。引き込み線は、昭和20年代になってから現在の緑道公園になっている線路になったのではないでしょうか。そして、もともとあった線路は、その一部が武蔵野グリーンパーク野球場へ観客を運ぶ鉄道線(三鷹駅からのもの)になったように思えます。
武蔵野グリーンパーク野球場は、中島飛行機の跡地に作った本格的な野球場。東京都武蔵野市西窪(現在の住所表記は緑町二丁目)にあった野球場。実働1シーズン、完成から解体までわずか5年と、日本で最も短命に終わった球場として知られています。
三鷹駅からの支線、通称「武蔵野競技場線」。野球場開設とともに、昭和26年4月に開通しましたが、野球場が閉鎖されてしまい、わずか1年で休止、その後、昭和34年11月に廃線となりました。
昭和31年の航空写真には、二つの線が相似形のように弧を描いて写っています。境浄水場へは武蔵境から、野球場には三鷹から、と。
機会があったら、今度は「武蔵野グリーンパーク野球場」と「武蔵野競技場」線の痕跡を求めて出かけてみたいと思います。
