おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

東武伊勢崎線「一ノ割駅」~「久喜駅」。その2。風のテラス。イヌグス・タブノキ。芭蕉・曾良。千住馬車鉄道・テト馬車。(「中川」を遡る。第4回目。)

2022-06-15 21:59:34 | 中川を遡る

緑道に沿って、様々な草花が咲いています。小さなアジサイもいくつか。地元の方が管理運営しているようです。

             

「大落古利根川 風のテラス」。下流方向へ続く。

他の場所でも花壇など、環境整備に努めているようす。散歩しながらゴミなどを拾い集めている人たちにも出会いました。

「八幡橋」。賑やかな市街地になってきます。

「中川合流点から14㎞」。

「埼葛橋」。

           「国道4号線(現日光街道)」の橋梁。

整備された遊歩道。

左手の森に「イヌグス」の解説板があります。

古くからまちを見守り続けるイヌグス

江戸時代の粕壁宿は、米や麦の集散地として栄え、古利根川を利用した舟運が行われていました。この看板のある付近には、下喜蔵河岸(荷の積み卸し場)があったと伝えられています。舟の停泊に便利で、その岸辺が小高い丘であったことから、地域の人々はこの辺りを「碇山(いかりやま)」と呼んでいました。

また、この「碇山」にあるイヌグスの巨木は、船頭にとって船着き場の目印とされていたと伝えられており、「碇山のイヌグス」と呼ばれ、親しまれてきました。

かつては、夏になると、涼を求めてイヌグスの木陰に集まり、地域の憩いの場となっていました。子どもたちは、枝にロープを付けてブランコ遊びをしたり、昼時になると、近くで働いていた職人たちの食事場となり、イヌグスの枝の上で涼む人もいたようです。

このイヌグスは、現在も地域の人々に愛され、春日部の歴史を現代に伝える貴重な地域資源となっています。

     他の木々も鬱蒼と茂っている、その真ん中にイヌグスの古木があります。

はっきり分からないので、「Googleマップ」から拝借。

※「イヌグス」=「タブノキ」。

・・・漁業では海上から見て陸に高くそびえるタブノキを目印に位置を知り、魚を集める「魚寄せの木」として活用された。(「Wikipedia」より)

「春日橋」。

          どういう用途の舟? ではないか。

その先は、「古利根公園橋」。

立派なお屋敷。

「古利根川親水テラス」に案内板が。

奥の細道 曾良随行日記

三月廿七日夜カスカヘニ泊ル江戸ヨリ九里余 廿八日マゝタニ泊ルカスカヘヨリ九里 前夜ヨリ雨ル辰上尅止ニ依テ宿出 間モナク降ル午ノ下尅止 此日栗橋ノ関所通ル手形モ断モ不入  河合曾良

※尅=刻 廿=二十

解説

曾良随行日記のこの記述から奥の細道の旅の芭蕉が第一夜を春日部に泊まったことが確実視されています。新町橋は江戸時代に古利根川に架かっていたので、芭蕉と曾良は新町橋を渡って日光への道を急いだものと思われます。

(旧暦三月二十七日・・・新暦五月十六日)

草臥れて 宿かるころや 藤の花 松尾芭蕉

※「笈の小文」にある句。季語は「藤の花」で、春。

松尾芭蕉が貞享4年(1687年)10月に江戸を出て、尾張・伊賀・伊勢・吉野・大和・紀伊をまわり、須磨や明石を旅したときの俳諧、記録をまとめたもの。この句は、吉野山(桜の名所・歌枕)に向かうときの句。

『笈の小文』の一節

旅の具多きは道ざはりなりと、物皆払捨てたれども、夜の料にとかみこ壱つ、合羽やうの物、硯、筆、かみ、薬等、昼笥なんど物に包みて、後に背負ひたれば、いとゞすねよわく力なき身の、跡ざまにひかふるやうにて、道猶ほすゝまず、たゞ物うき事のみ多し。

        草臥れて宿かる比や藤の花

 

          草土手や 茶屋の前なる 鳳仙花   ※作者名が撮れていない!

         古利根公園橋正面にある千住馬車鉄道「テト馬車」のレリーフ   

明治26年(1893年)日光街道に、千住茶釜橋(現千住新橋付近)を起点とし大沢(現越谷市)まで、レールの上を馬車で人や荷物を運搬する千住馬車鉄道が開業しました。その後、粕壁(現春日部市)まで鉄道は延伸されましたが、東武鉄道の開業に伴い明治33年(1900)に廃止されました。

写真は明治28年(1895年)。

(この項、「草加今昔」HPより) 

ちなみにこの写真は、現市役所付近らしい。「日光道中」歩きの時にこの馬車鉄道の跡をたどっていたわけです。

※「トテ馬車」の由来は、お豆腐屋さんが吹くラッパを使って「トテー、トテトテトテー」と吹いて、馬の歩くリズムと合わせてお客さんに聞かせていたことから、そう呼ばれるようになったらしい。(「コトバンク」参照)

下流を望む。        

コメント
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