おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

西府湧水(東京・府中)

2010-06-06 20:04:34 | 歴史・痕跡
 JR南武線「西府駅」。分倍河原駅(京王線との乗換駅)と谷保駅間に2009(平成21)年3月に開業したばかりの新駅です。この駅の南口を出て西に向かうと、細い流れに出会います。この流れは、しばらく行くと、北側のこんもりした林の下、西に向かってよく整備された遊歩道沿いの流れになっています。
 かつては、立川~国立~府中と崖線府中崖線(がいせん)、通称"ハケ”にそって湧水群がありましたが、近頃は湧き出る水が少なくなっています。この流れの一部として湧き水のある場所が、この写真。近くでは、家族連れが鯉の泳ぐ清流の池あたりで、のんびり散策。
 この道、左側は住宅が建ち並んでいて、細い道がかろうじて整備されているだけです。しかし、この湧水周辺には木々が繁り、初夏の今の時期、とても爽快な気分になれました。さらに西に向かって「府中西高校」方面へ向かうと、田んぼや畑が所々に少し残っていて、のどかな田園風景があります。その昔、湧水によって潤されていた里山風景があった、それを彷彿させます。
 ところで、府中は、もともと武蔵国府がおかれていた地域。ですから国府跡や古くからの街道、この「西府駅」周辺でも、鎌倉街道や大山道(丹沢の大山への道)などが残され、また、御猟場道などと名付けられた道も残っています。
 忘れてはならないのが、駅の北口から歩いて10分くらい。国史跡「武蔵府中熊野神社古墳」です。おおよそ7世紀の中頃の飛鳥時代(今から約1,350年前)に築造されたもの。この古墳の特徴は、上円下方墳という墳形(四角い墳丘に丸い墳丘が積まれた古墳)は全国で5例しかなく、きわめて稀少な墳形で、なかでもこの「武蔵府中熊野神社古墳」は、現在正式確認されている上円下方墳の中では、最大・最古のものだそうです。築造当時の姿に近い形で復元整備されています(残念ながら、今回は行けませんでした)。
 初めて西府駅に降りたち、ちょっとばかり散策してみて、改めて歴史の古さとその中での人々の営み、さらには文化遺跡に対する、市民・市の取り組みへの思いを強くしました。
湧水遊歩道の入り口付近
湧き水水源近くの流れ
崖上から見下ろしたもの。この付近からの富士山は絶景とか。
案内板

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