雑誌BRUTUS2020年3月15日号の特集は、「大阪の正解」と題した大阪のガイドです。札幌や名古屋についても出されていて、内容豊富で使えるものでした。今回の大阪も面白く、街歩きや飲食店の情報に加え、文楽や上方落語といった芸能についても触れています。トランペットの名人芸が味わえるアルバム。
HARRY EDISON (ハリー・エディソン)
PATENTED BY EDISON (ROULETTE 1960年録音)
ハリー・エディソン(tp, 1910~99年)は、カウント・ベイシーのビッグバンドで個性際立ったフレーズを吹いていて好きになったトランぺッターです。エディソンは、1938年にベイシー・バンドに加入していますが、その後は息の長い活動を続けました。これはルーレットレーベルで制作したスタンダード集です。
メンバーは、ハリー・エディソン(tp)、ジミー・フォレスト(ts)、トミー・フラナガン(p)、トミー・ポッター(b)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)。メンバーを見ただけで聴きたくなります。フラナガンは随所でソロをとっていますが、エルヴィンはタイムキーパー的な役割に徹しています。
曲目はスタンダードが、「Witchcraft」、「Blue Skies」、「I'm Confessin' That I Love You」、「Ain't Misbehavin'」、「They Can't Take That Away From Me」、「Tea for Two」、「There is No Greater Love 」、「It's Easy to Remember」、「Angel Eyes」に、ハリー・エディソン自作の「Candied Sweets」、「Twenty-Forty」、「Sweetcakes」で全12曲。
ハリー・スイーツ・エディソン(tp)の名人芸を堪能できる小粋なアルバム。ミュートを使った曲が多いですが、トランペットのサウンドが甘いので、刺激的に響きません。サイドメンのソロは少ないですが、エディソンがオープンで吹いた「They Can't Take That Away From Me」では、フラナガン(p)もソロをとっていて、この曲が最も聴きごたえがあります。「Witchcraft」や「Sweetcakes」でも、エディソンのよく唄う流麗なプレイが聴け、バラードの「Angel Eyes」ではエディソンとフラナガンが温かい中に切なさも漂わせていて、素晴らしい。
【BRUTUS2020年3月15日号「大阪の正解」(大阪ガイド)】
表紙
「名建築で辿る、大阪の100年史」。24もの建物が紹介されています。この写真は、大阪府立中之島図書館中央ホールで、ステンドグラスから光が降り注ぎ、教会を想わせるものだとのことです。出かけてみたい。
大阪は立ち飲みのお店が多いようですが、最近はオフィス街にも出来ているようです。
僕には嬉しい「コーヒーも音も深煎りな店主によるレコード探し」というページ。「井尻珈琲焙煎所」(大正区三軒家東1-4-11)と「LONG WALK COFFEE」(北区天神西町8-19)の店主によるレコード店紹介の記事です。
6軒のレコード店が掲載されています。
大阪には古い街並みも残っています。「昭和町」(大阪市阿倍野区)が紹介されています。
飲食店ガイドも。「1人でも大阪名物を味わいたい」などシチュエーションに応じたお店が掲載されています。役に立ちそうです。
文楽や上方落語についても記されています。国立文楽劇場や天満天神繁盛亭の紹介も。行ってみたい。