僕も会員になっているズート・シムズ・ファンクラブの会報誌「ZOOT CASE Vol.5」が発行されました。会員が寄稿しているズート・シムズとジャズに関連した記事が面白いので、それをもって、上田市のジャズ喫茶「A列車」へ行き、マスターにこの会報誌を紹介しました。ズート・シムズのアルバムを。
ZOOT SIMS (ズート・シムズ)
ZOOT SIMS IN PARIS (United Artists 1961年12月録音)
ズート・シムズファン・クラブは、日本だけの組織ですが、会員数は240人ほどだそうです。ズート・シムズ(ts, 1925~1985年)は、亡くなってから30数年経つのですが、一定の人気があるのが嬉しいところです。本作は、パリにおけるライブ形式の録音です。
メンバーは、ズート・シムズ(ts)、アンリ・ルノー(p)、ボブ・ホイットロック(b)、ジャン・ルイ・ヴィアール(ds)。アンリ・ルノーは、ズート・シムズのリーダー作「Jazz Goes to Town」(Vouge, 1953年録音)と「Zoot Sims In Paris(Ducretet-Thomson, 1956年録音)の2作品にも参加していて、ズートにとって、いわば気心の知れたピアニストといえましょうか。
曲目は次のとおり。
1 Zoot's Blues (Zoot Sims)
2 Spring Can Really Hang You Up The Most (Tommy Wolf)
3 Once In A While (Michael Edwards)
4 These Foolish Things (Jack Strachey)
5 On The Alamo (Isham Jones)
6 Too Close For Comfort (Jerry Bock)
7 A Flat Blues (Zoot Sims)
8 You Go To My Head (J. Fred Coots)
9 Stompin' at The Savoy (Edgar Sampson)
1と7は、ズート・シムズ作ですが、どちらも即興的に演奏されたもののようで、あとの7曲はよく知られたスタンダード曲です。
テナー・サックスのワンホーンアルバムで、ズート・シムズ(ts)のサウンドや節回しの魅力にひたれる作品です。バラードの「Spring Can Really Hang You Up The Most」や「These Foolish Things」ではズートが慈しむように旋律を奏でていて、まるで歌を聴いているような気分になりました。アンリ・ルノー(p)の前奏を含めて悠揚迫らぬテンポでズートはじめ全員がスイングしている「Zoot Blues」は、即興的でこういうライブ形式ならではの演奏です。他の曲も含めてじっくりと聴きたい好アルバム。
【ズート・シムズ ファンクラブ会報 ZOOT CASE Vol.5】
表紙
上不三雄さんによる『思い出のジャズ喫茶 有楽町スバル街「ママ」』
ズート・シムズファンクラブ会長の相澤榮さん(山形市のジャズ喫茶「オクテット」マスター)によるズート・シムズ山形公演の様子が記された記事
事務局で編集の万木康史さんによるスコット・ハミルトンのアルバム紹介。この他、会員の投稿による盛りだくさんの記事があり、楽しい冊子です。
ズート・シムズファンクラブホームページ:ズートシムズファンクラブ Zoot Sims Fanclub
【ジャズ喫茶「A列車」】
住所:長野県上田市中央3丁目9−1
電話:080-2680-0011
ホームページ:ジャズ喫茶A列車 | 上田市 | TOP (a-train-jazz.com)
A列車が入っているビル外観。
入口
店内。座ったカウンターから撮影。
カウンターとバックバー。
壁にかけられた額。
コーヒーをいただきました。ちょっと酸味が勝っている味わいで、本日は頗る美味しくいただきました。
ヴィンセント・ハーリング(as)の「Preaching to the Choir」がかかりました。CDをかけています。
イタリアのピアニスト、ミケーレ・ディ・トロ(p)の「Playing with Music」がかかりました。ヨーロッパのミュージシャンの新しめのアルバムもかかります。