安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ズート・シムズ「ZOOT SIMS IN PARIS」、ズート・シムズファンクラブ会報、ジャズ喫茶「A列車」

2022-02-20 19:30:00 | テナー・サックス

僕も会員になっているズート・シムズ・ファンクラブの会報誌「ZOOT CASE Vol.5」が発行されました。会員が寄稿しているズート・シムズとジャズに関連した記事が面白いので、それをもって、上田市のジャズ喫茶「A列車」へ行き、マスターにこの会報誌を紹介しました。ズート・シムズのアルバムを。

ZOOT SIMS (ズート・シムズ)
ZOOT SIMS IN PARIS (United Artists 1961年12月録音)

   

ズート・シムズファン・クラブは、日本だけの組織ですが、会員数は240人ほどだそうです。ズート・シムズ(ts, 1925~1985年)は、亡くなってから30数年経つのですが、一定の人気があるのが嬉しいところです。本作は、パリにおけるライブ形式の録音です。

メンバーは、ズート・シムズ(ts)、アンリ・ルノー(p)、ボブ・ホイットロック(b)、ジャン・ルイ・ヴィアール(ds)。アンリ・ルノーは、ズート・シムズのリーダー作「Jazz Goes to Town」(Vouge, 1953年録音)と「Zoot Sims In Paris(Ducretet-Thomson, 1956年録音)の2作品にも参加していて、ズートにとって、いわば気心の知れたピアニストといえましょうか。

曲目は次のとおり。

1  Zoot's Blues (Zoot Sims)
2  Spring Can Really Hang You Up The Most (Tommy Wolf)
3  Once In A While (Michael Edwards)
4  These Foolish Things (Jack Strachey)
5  On The Alamo (Isham Jones)
6  Too Close For Comfort (Jerry Bock)
7  A Flat Blues (Zoot Sims)
8  You Go To My Head (J. Fred Coots)
9  Stompin' at The Savoy (Edgar Sampson)
1と7は、ズート・シムズ作ですが、どちらも即興的に演奏されたもののようで、あとの7曲はよく知られたスタンダード曲です。

テナー・サックスのワンホーンアルバムで、ズート・シムズ(ts)のサウンドや節回しの魅力にひたれる作品です。バラードの「Spring Can Really Hang You Up The Most」や「These Foolish Things」ではズートが慈しむように旋律を奏でていて、まるで歌を聴いているような気分になりました。アンリ・ルノー(p)の前奏を含めて悠揚迫らぬテンポでズートはじめ全員がスイングしている「Zoot Blues」は、即興的でこういうライブ形式ならではの演奏です。他の曲も含めてじっくりと聴きたい好アルバム。

【ズート・シムズ ファンクラブ会報 ZOOT CASE Vol.5】

   

表紙

   

上不三雄さんによる『思い出のジャズ喫茶 有楽町スバル街「ママ」』

   

ズート・シムズファンクラブ会長の相澤榮さん(山形市のジャズ喫茶「オクテット」マスター)によるズート・シムズ山形公演の様子が記された記事

   

事務局で編集の万木康史さんによるスコット・ハミルトンのアルバム紹介。この他、会員の投稿による盛りだくさんの記事があり、楽しい冊子です。

ズート・シムズファンクラブホームページ:ズートシムズファンクラブ Zoot Sims Fanclub

【ジャズ喫茶「A列車」】

住所:長野県上田市中央3丁目9−1
電話:080-2680-0011
ホームページ:ジャズ喫茶A列車 | 上田市 | TOP (a-train-jazz.com)

A列車が入っているビル外観。

   

入口

店内。座ったカウンターから撮影。

カウンターとバックバー。

壁にかけられた額。

コーヒーをいただきました。ちょっと酸味が勝っている味わいで、本日は頗る美味しくいただきました。

ヴィンセント・ハーリング(as)の「Preaching to the Choir」がかかりました。CDをかけています。

イタリアのピアニスト、ミケーレ・ディ・トロ(p)の「Playing with Music」がかかりました。ヨーロッパのミュージシャンの新しめのアルバムもかかります。