Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

ドイツ的不健全

2020年02月07日 08時07分28秒 | Weblog
シューベルト:美しい水車屋の娘(ディートリヒ・ヘンシェル
 「ここでゲーテに登場してもらおう。彼も失恋の苦しみで死の思いにとらわれた。しかし小説『若いヴェルターの悲しみ』を書き、そのなかで失恋に苦しむ主人公を自殺させることで、ゲーテ本人は生き返ることができた。つまり作中で自死するヴェルターはゲーテの身代わりになったわけだ。
 シューベルトはその影響を直接受けたわけではない。だがゲーテとおなじ直感が働いて、粉職人を自殺させることで彼自身は死の淵から生還しようとした。連作歌曲集<美しい水車屋の娘>にそんな『自己救済』の手立てが隠されている。
」(喜多尾道冬氏の解説)

 シューベルトは、ゲーテと同じように、自作の主人公を自殺させることで、自分を救済したという見方である。
 だが、これは「ヴァーチャル自殺」にほかならず、とても健全とは思えない。
 ドイツの芸術には、どうやらこういう不健全?な側面があるように思われる。

 
コメント
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