Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

問題意識

2020年02月02日 07時24分46秒 | Weblog
 先日、断捨離をしようとして古い段ボール箱を点検していたら、司法試験の論文試験対策の答練ファイルが1箱分出てきた。
 論文試験前の1年間に限定しても、最低週2通、直前3か月は12通(1通1時間)くらい書いていたから、結構な量である(もっとも、当然のことだが、みんな相当な量の答案を書いていた。)。
 これを捨てようとしたのだが、どうしても捨てられない科目が1つあった。憲法である。
 15年ほど前に実施されたものだが、例えば、
 「人種的少数者集団をことさらに侮辱する意図をもってその集団を侮辱する言論を禁止する法律が制定された場合の憲法上の問題点を論ぜよ。」
 「公立学校の教諭が、新入生に配布予定の生徒会誌に、日米安保条約等に関する小論文を寄稿したところ、これを読んだ校長が、小論文の政治的意見の部分削除を職務命令として指示した。この措置についての憲法上の問題点をあげ論ぜよ。」
 「参議院議員について、各都道府県を一律に定数2の選挙区とし、当該都道府県議会の議員によって選挙させる制度の、憲法上の問題点を論ぜよ。」
などというもので、今なおホットな、実務的に重要な問題を含む良問ぞろいである。
 それもそのはず、辰巳法律研究所の「日曜答案練習会」などは、宍戸常寿先生、吉田善明先生、阪本昌成先生などが、受験生に媚びることなく、自身の問題意識を反映させた問題を作成していたのである。
 こうやって振り返ってみると、つくづく、「問題を解決すること」の重要性だけでなく、「現実に直面して、問題意識を抱くこと」の重要性を痛感させられる。 
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