Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

象徴を追い求めて

2021年10月25日 06時30分44秒 | Weblog
生き延びるためのラカン 第3回 「それが欲しい理由」が言える?(斎藤環)
 「他者の欲望の根源にファルスがある。
 ファルスは、他者の欲望の象徴である。
 ちなみにファルスってのは「ペニス」のことです。いやいや、今はなんだかわかんなくてもOK!ここはまあ流し読みしておいてくれればいい。
 それにしても、なんかやたら、欲望とか他者とかいう言い回しが出てくるね。で、種を明かすと、ここで言うところの「他者」っていうのが、ほぼイコール、「言葉」のことなんだ。


 最近、行きつけの飲食店の社長から面白い話を聞いた。
 社長は、都内有数のある高級住宅地で店舗を営業していたが、客単価が余りに低いので、3年ほど前に店を閉めたという。
 社長によると、この高級住宅地には、超富裕層はごく少数で、多数を占めるのは、「やっとマイホームを手に入れたものの、住宅ローンと子供を有名私立小学校に入れることでいっぱいいっぱいの人たち」なのだそうである。
 後者の場合、ディナーで来店しても、夫はビール、妻は「水」(!)を注文するのが殆どなので、利益が出ないらしい。
 しかも、パートやアルバイトをすると近所の人から「●●さんのご主人は稼ぎが良くないみたいよ」などと噂されるので、パートやアルバイトはあきらめて専業主婦をしていないといけないそうである。
 「高級住宅街に住むセレブ」「子供は有名私立校から一流企業に就職」などといった「他者の欲望の象徴(ファルス)」を追求する余り、倹約生活を余儀なくされているわけである。
 だが、倹約くらいならまだいい方で、自分や家族がセレブ生活を続けるために借金をしたり(近年の弁護士不祥事の大半はこれが原因)、ついには犯罪に走る人たち(やりかねない人たち(2))もいる。
 こういう現象をみてくると、他者の欲望あるいはその象徴を追い求める生き方に、いつかストップをかけなければいけないと思うのである。
 
 
コメント
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