ヘルマンの例から分かるとおり、割礼を受けることと洗礼を受けることは両立する。
キリスト教の洗礼とユダヤ教の割礼は、社会人類学的にはいずれも「加入礼」と位置づけられるが、この両者には根本的な違いがあると考えられる。
まず、キリスト教の洗礼は、何らかの外形的な痕跡を残すようなものではないし、それ自体が決定的に重要というわけではなく、信仰を受け入れたことの結果のようである(但し、信者ではないので誤解があるかもしれない)。
【解説】洗礼式(バプテスマ)とは?やり方もクリスチャンが解説
「教会によっては年齢制限もあるかもしれませんが、最も大切な条件は、本人がイエスキリストの救いを受け入れているかという点です。これが唯一の条件と言ってもいいですね!」
「つまり、
洗礼を受ける➡イエスキリストを信じる
ではなく、
イエスキリストを信じる➡洗礼を受ける
というのが正しい順番だということです。」
これに対し、ユダヤ教の割礼は、「痕跡を消し去ることが出来ない」ものであり、儀礼それ自体が決定的な重要性を持つという点で、洗礼とは大きく異なる。
通過儀礼(岩波文庫)ファン・ヘネップ 著 , 綾部 恒雄 訳 , 綾部 裕子 訳
「身体に何らかの毀損を受けた人は何らかの分離儀礼(切断、穿孔などはこのため)によって一般の世間から隔てられ、同時にある集団に自動的に統合されるが、痕跡を消し去ることができないようなやり方で傷をつけるため、この統合は終身的なものとなる。ユダヤ教徒の割礼も例外ではない。これは明らかに特定の神との「契約のしるし」としてなされるのであり、また同じ信徒共同体への所属のしるしとしてなされるのである。」(p99)
キリスト教の洗礼とユダヤ教の割礼は、社会人類学的にはいずれも「加入礼」と位置づけられるが、この両者には根本的な違いがあると考えられる。
まず、キリスト教の洗礼は、何らかの外形的な痕跡を残すようなものではないし、それ自体が決定的に重要というわけではなく、信仰を受け入れたことの結果のようである(但し、信者ではないので誤解があるかもしれない)。
【解説】洗礼式(バプテスマ)とは?やり方もクリスチャンが解説
「教会によっては年齢制限もあるかもしれませんが、最も大切な条件は、本人がイエスキリストの救いを受け入れているかという点です。これが唯一の条件と言ってもいいですね!」
「つまり、
洗礼を受ける➡イエスキリストを信じる
ではなく、
イエスキリストを信じる➡洗礼を受ける
というのが正しい順番だということです。」
これに対し、ユダヤ教の割礼は、「痕跡を消し去ることが出来ない」ものであり、儀礼それ自体が決定的な重要性を持つという点で、洗礼とは大きく異なる。
通過儀礼(岩波文庫)ファン・ヘネップ 著 , 綾部 恒雄 訳 , 綾部 裕子 訳
「身体に何らかの毀損を受けた人は何らかの分離儀礼(切断、穿孔などはこのため)によって一般の世間から隔てられ、同時にある集団に自動的に統合されるが、痕跡を消し去ることができないようなやり方で傷をつけるため、この統合は終身的なものとなる。ユダヤ教徒の割礼も例外ではない。これは明らかに特定の神との「契約のしるし」としてなされるのであり、また同じ信徒共同体への所属のしるしとしてなされるのである。」(p99)