新国立劇場 開場25周年記念公演 新国立劇場バレエ団 ジゼル<新制作>
「吉田都芸術監督就任第2作目となる新制作は、自らが手掛ける『ジゼル』です。英国ロイヤルバレエで長らく活躍したイギリス人振付家のアラスター・マリオットとともに、19世紀ロマンティック・バレエ不朽の名作を新しく生まれ変わらせます。リトアニアの「十字架の丘」に着想を得て、キリスト教と土着の文化の狭間にある世界観を表現したディック・バードの美術も大きな見どころです。2020年『竜宮 りゅうぐう』に引き続き、新国立劇場バレエ団が世界へ発信する全幕バレエにぜひご注目ください。」
定番のロマンティック・バレエだが、パリ・オペラ座バレエ団の公演(振付:ジャン・コラーリ、ジュール・ペロー)がスタンダードというのが(素人である)私の(間違っているかもしれない)印象で、これとの比較で考える習慣がついている。
そういう見地からすると、今回の「ジゼル」はまず外観が新しい。
中でも舞台設定(十字架が沢山出てくる)と照明の使い方が際立っているのだが、かといって、振付には奇をてらったようなところがみられない。
(吉田都芸術監督)「新制作にあたっては私自身も演出として加わることといたしました。この名作を現代的に読み替えるといった方向ではなく、あくまでオーソドックスな枠組みを守っています。ロマンティック・バレエとしての伝統をリスペクトしつつ、そのうえで今の新国立劇場バレエ団にふさわしい見応えのあるバレエ作品をめざしました。」(公演パンフレットより)
ハード面以外で目立つところとしては、新国立劇場バレエ団における従来の「定番コンビ」ではなく、新しいコンビで上演されるところ、つまり、コンビのシャッフルがなされている点が挙げられる。
例えば、初日では、ジゼル=小野絢子さんに対し、長年の相方である福岡雄大さんではなくアルブレヒト=奥村康祐さんが配されており、福岡雄大さんの相手役は新プリンシパルの木村優里さん、といった具合である。
これには、当然芸術監督の意向がはたらいているはずである。
コンビシャッフルの効果だろうか、ジゼルとアルブレヒトが初恋の相手同士のように見えた。
「吉田都芸術監督就任第2作目となる新制作は、自らが手掛ける『ジゼル』です。英国ロイヤルバレエで長らく活躍したイギリス人振付家のアラスター・マリオットとともに、19世紀ロマンティック・バレエ不朽の名作を新しく生まれ変わらせます。リトアニアの「十字架の丘」に着想を得て、キリスト教と土着の文化の狭間にある世界観を表現したディック・バードの美術も大きな見どころです。2020年『竜宮 りゅうぐう』に引き続き、新国立劇場バレエ団が世界へ発信する全幕バレエにぜひご注目ください。」
定番のロマンティック・バレエだが、パリ・オペラ座バレエ団の公演(振付:ジャン・コラーリ、ジュール・ペロー)がスタンダードというのが(素人である)私の(間違っているかもしれない)印象で、これとの比較で考える習慣がついている。
そういう見地からすると、今回の「ジゼル」はまず外観が新しい。
中でも舞台設定(十字架が沢山出てくる)と照明の使い方が際立っているのだが、かといって、振付には奇をてらったようなところがみられない。
(吉田都芸術監督)「新制作にあたっては私自身も演出として加わることといたしました。この名作を現代的に読み替えるといった方向ではなく、あくまでオーソドックスな枠組みを守っています。ロマンティック・バレエとしての伝統をリスペクトしつつ、そのうえで今の新国立劇場バレエ団にふさわしい見応えのあるバレエ作品をめざしました。」(公演パンフレットより)
ハード面以外で目立つところとしては、新国立劇場バレエ団における従来の「定番コンビ」ではなく、新しいコンビで上演されるところ、つまり、コンビのシャッフルがなされている点が挙げられる。
例えば、初日では、ジゼル=小野絢子さんに対し、長年の相方である福岡雄大さんではなくアルブレヒト=奥村康祐さんが配されており、福岡雄大さんの相手役は新プリンシパルの木村優里さん、といった具合である。
これには、当然芸術監督の意向がはたらいているはずである。
コンビシャッフルの効果だろうか、ジゼルとアルブレヒトが初恋の相手同士のように見えた。