Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

中和剤としての喜劇、あるいは関西人の役割

2024年06月17日 06時30分00秒 | Weblog
 「ロミオとジュリエット」や「オネーギン」などの悲劇ばかり観たり読んだりしていると、当然ながら、気分が鬱になる。
 なので、喜劇的なものが欲しくなるのは自然なことである。
 古代ギリシャでも、悲劇が演じられる場合には、セットで「サテュロス劇」という一種の喜劇が演じられていた。
 つまり、喜劇によって悲劇を中和するのである。
 そういう意味では、クランコ版「ロミオとジュリエット」を観る人がセットで観るべきバレエ公演としては、次のものが筆頭に挙げられるだろう。

 「6月1日大阪昼公演限定で実現した、松浦景子さんとトロカデロのコラボパフォーマンス。
 いざ幕が上がると、松浦景子さんとタカオミ・ヨシノで演じた「タランテラのパ・ド・ドゥ」のステージが想像以上に素晴らしく、観ていた日本公演スタッフは心打たれました。
 そしてありがたいことにSNS等のコメントでも、神戸公演や東京公演で再演してほしいとの声も沢山頂きました。
 そこで、バレエ団と松浦さんに再度このコラボを上演出来ないか。
無理を承知でお願いしてみましたところ、双方快く引き受けてくださり、日本公演千秋楽のステージで再演が決定いたしました!
(快諾いただいたバレエ団と松浦さんに感謝いたします)

 何と、バレエ芸人の松浦恵子さんとトロカデロのタカオミ・ヨシノさんが、男女逆転版の「タランテラのパ・ド・ドゥ」(おそらく世界初)を踊るのである。
 私は千秋楽を観たのだが、二人は古い知り合いだったこともあり、息の合った完璧なパフォーマンスであった。
 ちなみに、二人とも関西人である。

 「2008年にビントレー元芸術監督が新国立劇場のために振り付けた全幕バレエ『アラジン』を再演します。エンターテインメント性と芸術性が見事に調和した本プロダクションは、新国立劇場での初演後、英国バーミンガム・ロイヤルバレエや米国ヒューストン・バレエなどで上演され、ビントレーの代表作として国際的にも高い評価を得ています。振付の妙味に加えて、カール・デイヴィスの親しみやすい音楽、空飛ぶじゅうたんやランプの精の登場シーンなど夢いっぱいの華やかな演出も見どころです。バレエを初めてご覧になるお客様、そして大人から子どもまで全ての世代の方々にもお楽しみいただける人気演目です。

 「アラジン」全幕を観るのはこれが初めて。
 コリオでは、2幕のジーンの精(渡邊さんが熱演)を中心とした群舞が圧巻で、他の演目では絶対に味わえない迫力がある。
 これは必見といって良い。
 ダンス以外の要素にも注目すべきで、衣装や舞台だけでも一見の価値がある。
 見逃せないところとして、アラジンの細かい仕草(他のダンサーをいじりまくる、リンゴをかじって口に入れた状態で踊りだす、など)は、笑いを誘うよう仕組まれている。
 過去何度も踊っている福岡さんは、その点を十分把握しているようだ。
 それもそのはず、福岡さんは大阪出身のコテコテの関西人なのである。
 ・・・いや、アラジンを踊る速水さん(京都出身)、奥村さん(大阪出身)、福田さん(大阪出身)も、みんな関西人やんか!
 アラジンはカンサイジン!
 
コメント
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