Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

眠くならないクライスレリアーナ

2024年01月13日 06時30分00秒 | Weblog
曲目・演目
ベリオ:水のクラヴィーア(1965)
ショパン:24の前奏曲 Op.28
シューマン:クライスレリアーナ Op.16
バルトーク:戸外にて Sz.81/BB89

 私は、朝目覚めるとまずiPodに手を伸ばし、あるクラシックのピアノ曲を再生することにしている。
 これは私の”起床儀礼”の一つである。
 その曲は、阪田知樹さんが演奏するショパン(バラキレフ編曲)ピアノ協奏曲第1 番 ホ短調 作品11より第2 楽章「ロマンス」("Illusions"「イリュージョンズ」に収録)である。
 個人的には、朝の目覚めの曲としては、① ポジティヴな気分を促進する(暗くない)もの、② 穏やかな(あまり騒がしくなく、過度に刺激的でない)もの、③ 適度な長さ(10分程度)のもの、というのが相応しいと考えているのだが、「ロマンス」はこれをいずれも満たしているのである。
 というわけで、当然のことながら、阪田さんのソロコンサートには出来るだけ行くようにしている。
 ところが、昨年は不覚にも「華麗なるコンチェルト・シリーズ第19回《ファンタジック・リスト》阪田知樹」に行っただけで、これはソロではないので、
結局ソロコンサートには行きそびれたのである。
 今年は新年早々、ソロコンサートが開催されたのだが、私にとっての難点は、シューマンの「クライスレリアーナ」(「くるみ割り人形」の原作者E.T.A.ホフマンの評論集の題名から引用)である。
 玄人(ピアニスト)が好む演目で、演奏機会も多いのだが、私は、これを聴き始めるととたんに眠くなってしまう。
 私は、中学時代は毎日のように「トロイメライ」を弾いていたので、シューマンは大好きな作曲家の1人なのだが、同じ人物がどうして「クライスレリアーナ」のような難解で退屈な曲を作ったのか、長年疑問に思っていた。
 ところが、この曲を阪田さんの演奏で聴くと、何とも生き生きとした、メロディラインのくっきりとした、しかもメリハリの利いた名曲に聴こえて来たのである。
  彼が弾くと全く眠くならないばかりか、数十年を経て「開眼」したかのような、爽やかな気分にしてくれる。
 それは、私が阪田さんの演奏する曲を、”起床儀礼”に使わせてもらっているからなのかもしれない。
 早く次のCDを出してくれないかな。

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