パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

新聞に書かれなかったこと(放送されなかったこと)

2016年02月16日 08時19分41秒 | 住民投票・市庁舎・リコール・市政

一段落したように見える新城市のリコール運動
結果は結果として受け止めなければならないが
少しばかり実情とは違う観点から総括されそうで
一言発したくなったので取り上げてみる

新聞やテレビは結果を報じている
署名数が達しなかったのは理解を得なかったからだ、と
一見客観的に見えるが所詮他人事のトーンでまとめようとしている
でも、本当にそうなのか?

新聞やテレビで報道されなかったことは沢山ある
実は報道されたことよりも
報道されなかった事のほうが実社会では重要な場合が少なくない
報道されないと人は知るすべがなく検討も考えようもない

国のことも原発のことも、本当は表に出ないこと
報道されていないこと、知らされていないことに
大きな闇とか問題がある

新城市の問題をそこまで大げさに考える必要はない
かも知れないが、メディアがあまり取り上げなかったことは
署名活動中の具体的な反対運動の内容

多少触れたのは、ローカル紙でリコールを求める会が
名誉毀損で新友会を刑事告訴に踏み切った
といったことぐらい
あとは特に何も触れていない

リコール署名が新城と同じように数に達しなかった例が
埼玉県の川島市にある
これは新城市の状況とあまりにもそっくりだ
おおまかにまとめると、川島市は新城市と同じように庁舎建設を
見直すために住民投票の署名を集めた
その数は必要な50分の1を遥かに超える5035筆(有権者の3分の1程度)
ところが住民投票には議決が必要で、なんと議決は2-10で住民投票は否決
これに怒りを覚えた住民は町長リコールの請求 署名活動を始めた
前回に5035筆集めているので、議決の民意を聞かない姿勢は
当然糾弾されると判断したが、、、

そこで出てきたのは、新城市とそっくりな議員によるチラシ
大きな文字で「(!)署名の前に考えてください。」とあり、
その下の白抜きの文字でこう書かれていた。
「署名簿に署名捺印した場合は、取り消しはできません。
また、一定期間内に、川島町選挙管理委員会で有権者なら誰でも
その署名簿を見ることができ、誰が署名したのか確認できます。」
 

詳しくは⇒署名縦覧を盾に議員らがビラで暗黙の圧力?
     町長リコール運動をめぐる川島町住民の狼狽

 新城そっくり、そのままだ
あまりにも似ているので、この方法はリコールつぶしの
定番と言えるかもしれない 

この一種の脅しとも言える行動を考慮せずに
単に理解が得られなかったと総括するのは
どこか違う気がしてならない
(署名活動して一番の壁は、政策論争やあるべき将来と
 いうことではなく 、縦覧に対する人びとの不安だった)

メディアは、どの立場で報道されるかわからないが
いずれにしても報道してしまったらその時点でお役御免
人がどのような判断をしようが責任はないみたいな気がするが
その割には社説などで 妙に言い切った自説を自信を持って発表している

もっとも今回の推進・反対の具体的なことを表立って取り上げるのは
少しばかり気が引ける気持ちも分からないではない
(あまりにも品がなさすぎた) 

ところで、メディアが報道しなかった具体的なこととは
●新聞折込やポスティングで事実とは異なる捏造された記事を配布された
●受任者のところに、署名に協力しないようにとの 電話がかかってきた
●職員の市長支持OBグループからリコール署名に協力しないように
という文書が職員OBに郵送された
●ある人物宅に「署名されましたか?署名を取り消すことが出来ますのっで手配します」
という匿名の電話があった
●固定電話を公けにしていないひとのところに「リコール署名をしないでください。
署名をした場合は取消方法を教えます」と電話があった(電話を知っているのは、、、)
●職員、教職員、こども園や看護師対象に公務員としての自覚を持って対応するように
との配布物もしくは話あり
●あるひとの事務所2階で女性アルバイトを雇い、リコール署名をしないように電話作戦を展開
●ある地区の住職が檀家に署名するなとお達しをだした
●後援会がらみで支持派企業から社員・家族に署名しないように働きかけがあった

これらのことは、何でもありだから運動の中なのかもしれない
自分は街頭宣伝やチラシでもちゃんとしたことが書かれているなら
それは許容範囲内と考えないこともなかった
しかし、肌で感じる気味悪さ、異様な感覚は正直なところ
常軌を逸しているという思い

署名活動の現場は実はこんな具合で
結果だけを見て「理解が得られなかった」と言い切ってしまうのは
どうしても違和感がある

ただ言えるのは、リコール推進派も反対派の必死だったこと
そしてその方法にかなりの違いがあったこと

それにしても、署名縦覧については他の地区で
今後行われるかもしれないリコール運動で障害にならないように
予めなにか手を打ておくべき
といっても、どんな方法があるかわからないが、、 

 

 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする