パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

サッカーの神様の匙加減

2022年10月17日 10時01分29秒 | サッカー

天皇杯決勝が元日ではなく昨日行われた
サンフレッチェ広島対ヴァンフォーレ甲府
J1で3位のチームとJ2のチームとの戦いだ
NHKの囲碁を見てから、そのままダラダラとこの試合を見始めた

下剋上があるとしてもそんなに続かないだろうと予想した
(甲府は準決勝で鹿島を破っていた)
なんだか落ち着かない試合だった
ゲームが切れてチームの意図というものがあまり感じらなかった

こういうのは甲府のペースなのかな?
と思っていると、CKからデザインされたプレーできれいに甲府が
先取点をあげた
時間はまだしっかりあるので広島は焦ることはないというものの
試合自体はいつまで経っても散漫とした感じだった

見続けるのが退屈になって、一旦読書に移った
それでも気になるので、終わりくらいの時間に再びテレビを点けた
ゲームは1対1になっていた
残り時間がない中で甲府は長年このチームで活躍していた
42歳の選手(山本英臣)に交代した

すると、サッカーの神様は奇妙な演出をした
広島の選手が縦パスをだすと、ペナルティーエリアで代わったばかりの
その選手がハンドをしてしまった
意図的と言うより当たってしまったという感じで
腕が身体から離れていたのでPKは仕方ない
何故こういう時サッカーの神様は、いままで頑張ってきた選手に意地悪をするのだろう
今までも世界中で繰り返されたこうした例を思い出した

広島のキッカーは今年活躍した気の強そうな満田選手
これで決まりか!と思ったが、GKは右に飛んでゴールを防いだ
ハンドをした選手のホッとした表情がテレビに写った

結局、勝負はつかずPK戦となった
先攻は広島でまずは3人づつ冷静に決めた
4人目の広島は後半同点弾を決めた川村選手だった
こういうときは、その試合に活躍した選手が残酷な運命になることが多いから、、
そんな風に思っていると、その予想通り止められてしまった

そして甲府の勝負を決めるキッカーは先程ハンドをした42歳の選手で
彼はその大役を見事に果たし、天皇杯はJ2のヴァンフォーレ甲府が勝者となった
テレビ画面には喜ぶ甲府の山本英臣選手と
試合の中でPKを止められてしまった満田選手の泣き顔が画面に写った

勝つのは偶然があるが、負けには理由がある
ある勝負師が残した言葉だが、それでも何か偉大なものの匙加減(運不運)は
なぜかはわからないが、あるものだ、、
とその思いをまた確認した

PKを止められた満田・川村選手にはまだ時間がある
いつかこの経験を活かす時が来るのを見越して
残酷な、そして優しいサッカーの神様は
この結末を演出したのだとさえ思えてくる



 


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