季節の中で 暮らしの中で -Through the seasons and daily life-

現代の都会でプチ昔&田舎暮らし
-old & country style in modern urban life

季刊Be!

2011-09-05 20:45:06 | ハンドワーククラブ HandworkClub
先週末から息子の学校も普通に始まって、いつもの生活に戻ってきました。
でもまだ夏休みからのリハビリ中なので、朝のお弁当は中身を作るだけで詰めるのは個人でするというシステムにした。月曜の朝は全部は負荷が高すぎる。

ハンドワーククラブにて。

毎回参加していた彼女が仕事に復帰して不在。みんなが「彼女は今日は来ないの?」って聞く。
いつ来ても来なくても良いと言うハンドワーククラブだけど、いつも来ている人たちは「みんなで一つの仲間」って言う意識がある。「さみしいね」って言いながら過ごす。「でも彼女は頑張っているんだ、応援しよう!」

ずーっと「ひやかし」だった彼がとうとう「作りたいものあるんやけど…」って。
みんななかなか参加するまでに時間がかかる。彼は短い方かも、半年くらい。いつもそばにいてなんやかやと文句やひやかし。実はずーっと興味があってやりたかったんだ。

筆箱を作りたいと赤い羊毛を選んでいる。作り始めると水を得た魚のよう。
とってもキラキラと輝いています。楽しそう。良かった、たどり着いて。

クリニックの受付で売っている書籍がいくつかある。季刊Be!もその一つ。
しばらく読んでなかったけど、読んでみようと思って最新号を買った。
今は八方ふさがりと言うより八方解放状態だけど、いろいろ参考になるかと思って。
そう言えば去年は塞がってたな、怪我もしたし。いろいろあった。今は平和で良かった。
「被災地のアルコール問題」にどう取り組むか?って言う記事も関心があった。
阪神の時は仮設住宅でアルコールを飲む毎日になって依存症への移行が急に進んだ人がたくさんいたらしい。それを教訓に専門のチームが動いているらしい。良かった。

季刊[ビィ]Be!104号
アスク・ヒューマン・ケア
アスク・ヒューマン・ケア


「今、一冊買うともう一冊ついてくる」らしい。どっかの通販みたいな…。
それで箱の中からBe!74号(2004、3月)を貰った。特集は「リストカット、自傷というアディクション‐「生きていていい」と思えるまで。」

初めて手首の無数の傷跡を見せて貰ったとき、ほんとうに悲しい気持ちになった。自分でもびっくりするくらい。話には聞いていたけど実物を観るとほんとうに。
自分の心の中に悲しい気持ちが一杯詰まった「粒」が一瞬で満タンにはちきれんばかりになる感じ。それはグレープフルーツの実、そんな感じ。酸っぱくて苦い液体が満ちた粒がみっちりと。
その人は普通に、でも特別に見せてくれたけど、私には悲しすぎた。
仕事中だったから泣かなかったけど、それからずっとそのことについて気になってた。
自分では痛すぎて切ろうと思ったことがなかったから。思うだけでも無理だ。
「なんで?そんなことを。」

それで読んでみた。少しずつ想像くらいは出来るようになった。
自分に近い感情にまで持ってくることが出来た。
それで今は自傷についていろいろ考えている。
手首だけじゃなくて他の所も切ることも自傷らしい。頭を壁に打ち付けたり、たくさんの人と性的な関係をもったり、万引きしたり、「わざと自分を貶めるような行為」…も自傷にはいるらしい。
その原因や進んで行く過程や治療への道のりなど、ヒントになる事が載っていた。
読んで良かった。

自分が「生きてていい、受け入れられていい人間だ」と思えることで回復につながると言う文章があった。 私は専門の医療スタッフでもないし、何もできないと思っていたけどその点は大丈夫だと思う。それは自分でもびっくりするくらい確かで自信のある私の特徴。その人が「生きていていい」と思う事にかけては。
体に見える傷がない人でもアルコール症の人でも見えない傷がたくさんあるのだろう、それも認めて一緒にいる。それが私の出来る事だ、と思った。
私は自信を持って毎回仕事にそうやって行こうと思った。ただ行く、そしてただ居る。出来ることを一緒に楽しくする。それは多分自分が思っているより相当意味が大きい。だんだんわかってきた。

そんなこともひっくるめて、彼らの彼女らの輝く所も見ています。知っています。その存在が愛おしい。同情とか憐憫とかじゃなくてまっすぐにそう思える。それが私の強み。

Comments (2)
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