明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



己の魂を口から吐き出す、分身の術を持つ鉄拐仙人は、師に会いに行くため術を用い、抜け殻となった身体を、七日経って戻らなければ焼くように弟子に申し付け出掛ける。ところが弟子の母親が危篤となり、六日目に焼いて母の元に帰ってしまう。七日目に戻った仙人は、仕方がないので、かたわらの脚の悪い乞食の死体を使って蘇る。 男の場合、ボロボロの物に惹かれる、という性質がある。よって、まだ着られるのに、まだ使おうと思ってたのに、集めてたのに捨てられてしまってがっかりした経験は誰しも持っているだろう。これからの季節、まだ食べられるのに、はいただけないが、鉄拐仙人も、分身にかわりに行かせるという横着はするもんではない、という話である。何故だか判らないが、この仙人、蝦蟇仙人とペアで描かれることが多い。 最初に完成させるはずが、どうも引っかかる。昨日原因が判った。ボテッチエリのビーナスの誕生で、横でフーフーしてる人物を連想するのであった。急遽、脚の悪い乞食調に加工。

 



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )