明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



朝、食事の前に、人形の首を手にしてしまうと、作業を始めてしまうから注意しなくてはならない。案の定、朝食ならぬ第一回目の食事は夕方の五時過ぎになってしまった。何しろ、食事とトイレ以外は作りっ放しである。これを何ヶ月であろうと続ける。引っ越し前の、コロナ禍以前は、手に粘土を着けたまま、人形の首をポケットに入れたりして近所に飲みに行ったが、そうでもしないと四六時中作っている。座っている時間、という意味では、座禅する修行僧を超えているのは間違いない。タバコを吸わなくなった分、せめてこうしてブログに駄文でも書かなかったら、集中し過ぎて一方方向に行き過ぎてしまう。もう何年も殆ど三百メートル内で暮らしている。散歩も嫌いだし、キヨロキヨロするのも嫌いである。 好きでやっていることなので、気分転換など必要ないし、最近は読書も制作に係わる物以外殆ど読まない。まさに幼い頃夢みた、王様に石の塔に 幽閉され、ここで好きなことだけ一生やっておれ、状態である。 そしてしまいには、こんな生活に、ピッタリなモチーフに、よくたどり着いた、と一人感心しているのだからお目出度い話である。



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