夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

本のはなし「宝島(上)(下)」

2022年08月03日 09時08分46秒 | Weblog

今年は、沖縄が本土に復帰して50年。

この物語は1952年から始まる。そして、1972年 沖縄は本土に復帰する。

今は観光地としての認識がある沖縄だが、その昔は琉球王国が存在していた。

その名残りが色濃く残る時に、子ども時代を過ごした幼馴染グスク、ヤマコ、レイ。

やがて、警官となり、教師となり、テロリストとなった3人は米軍統治下の時代に抗い、

したたかに、そして強く生き抜こうとする。

 

日米安保保障の下で、

今も嘉手納基地の中に家があり、そこに戻りたいと思っている人たち。沖縄独特のウタキも

その中に残ったままだ。

今も米兵の横暴な行動に被害を受けていることが、本土のテレビ番組では報道されないなど

50年過ぎようとも何ら問題は解決していない。日本で唯一地上戦が行われた沖縄。その事実。

 

アメリカの基地が日本にあるということ、このことをどう考えるかもあるが、基地がなくなった

ら、中国などから攻めれたときにどうなるのか、という問題もある。沖縄の人が抱えてきたこ

と本土に住む人間との距離感。もどかしいと思いつつ読んだ。

 

ずしりとくる一冊だが、アメリカ軍機が墜落するのがニュースで取り上げられる本質はこの本か

ら理解できる。直木賞作家・真藤順丈原作。

 

今日8月3日の朝ドラ「ちむどんどん」から、あさイチ視聴。ゲストはガレッジセールのゴリさん。

特集は沖縄復帰50年、レポーターは篠山輝信(お母さんは南沙織で沖縄にルーツあり)で、この

本をいつブログに書こうかと思っていたので、タイミングで今日かと。

今期の朝ドラはコメディタッチだが、この本は違う。フィクションだが、沖縄の歴史を知れる

1冊である。