今年は、沖縄が本土に復帰して50年。
この物語は1952年から始まる。そして、1972年 沖縄は本土に復帰する。
今は観光地としての認識がある沖縄だが、その昔は琉球王国が存在していた。
その名残りが色濃く残る時に、子ども時代を過ごした幼馴染グスク、ヤマコ、レイ。
やがて、警官となり、教師となり、テロリストとなった3人は米軍統治下の時代に抗い、
したたかに、そして強く生き抜こうとする。
日米安保保障の下で、
今も嘉手納基地の中に家があり、そこに戻りたいと思っている人たち。沖縄独特のウタキも
その中に残ったままだ。
今も米兵の横暴な行動に被害を受けていることが、本土のテレビ番組では報道されないなど
50年過ぎようとも何ら問題は解決していない。日本で唯一地上戦が行われた沖縄。その事実。
アメリカの基地が日本にあるということ、このことをどう考えるかもあるが、基地がなくなった
ら、中国などから攻めれたときにどうなるのか、という問題もある。沖縄の人が抱えてきたこ
と本土に住む人間との距離感。もどかしいと思いつつ読んだ。
ずしりとくる一冊だが、アメリカ軍機が墜落するのがニュースで取り上げられる本質はこの本か
ら理解できる。直木賞作家・真藤順丈原作。
今日8月3日の朝ドラ「ちむどんどん」から、あさイチ視聴。ゲストはガレッジセールのゴリさん。
特集は沖縄復帰50年、レポーターは篠山輝信(お母さんは南沙織で沖縄にルーツあり)で、この
本をいつブログに書こうかと思っていたので、タイミングで今日かと。
今期の朝ドラはコメディタッチだが、この本は違う。フィクションだが、沖縄の歴史を知れる
1冊である。