原作はイギリスの小説「ロボット・イン・ザ・ガーデン」。2016年ベルリン国際映画祭で
「映画化したい一冊」に選ばれ、2020年より劇団四季のミュージカルとして舞台化されている。
この作品は、原作に日本の要素を取り入れて映像化している。
ある事情から無職となり、ゲーム三昧の日々を送る春日井 健(二宮和也)。それが原因で
夫婦仲は、良くない。
ある日、妻の絵美(満島ひかり)に裏庭にロボットが置いてあるので、何とかしてほしいと
言われ、いやいや探しに出てみることに。そこには、古いロボットが。新しくて先進的なロ
ボットが街にいるのが普通になっている時代にあって、それはかなりのポンコツだった。名
前は「タング」だという。廃品として捨てようとするものの、健についてくるタングを家に
入れようとすると、妻は、家を追い出されてしまう。
タングから大手ロボットメーカーのラベルを見つけた健は、旧型のロボットを買い取ってく
れることを知り本社のある福岡まで行くが、メーカーの本部品ではないという。そこから、
健とタングの旅が始まる。記憶も感情もないはずのロボットのはずなのに、「ともだち」や
「やさしい気持ち」を理解していくタング。
タングに隠された秘密。タングを救おうとする健は、徐々に自分のやるべきことに気づいていく。
VFXプロダクション「白組」の技術。ここもCGなのだろうとは思う画面の連続だが、実際の背景
とはわからないぐらいだ。近未来的な映像にも驚かされる。
前半部分の回収がうまい。「TANG」の意味もわからせる表現にも納得できる。
ほぼCG技術の中で演技をしたであろう二宮和也も、二宮和也の出演部分は想像で演技をするし
かなかったであろう満島ひかるの演技も素晴らしかった。
他の出演者は、市川実日子、小手伸也、奈緒、京本大我(SixTONES)、山内健司・濱家隆一
(かまいたち)、武田鉄矢など。
追記をしていいなら、エンドロールを観ながらドラマ「マイファミリー」が頭をかすめた。
しかし、それ込みで楽しめると思う。