夢千代日記

SHIMAちゃんの徒然日記・雑記

『ゆとりですがなにか INTERNATIONAL』(DVD)

2024年06月27日 22時30分25秒 | Weblog

 2016年に、ゆとり世代を描き好評を得ていたドラマ「ゆとりですがなにか」

が7年を経て映像化された。脚本は宮藤官九郎、監督は日本テレビ出身の水田

伸生で当時から変わらず。キャストもすべて当時のままで出演している。


 野心がない、競争心がない、協調性がないなどと言われた〈ゆとり世代〉。

そんな彼らも30代半ばを超え、時代はさらに変化し、人生の岐路にも立たさ

れている。

 倦怠期のただ中にある夫婦仲、家業の酒屋も得意先から契約打ち切

りになりそうで浮かない日々を過ごす坂間正和(岡田将生)。よかれと思い始

めた動画配信もうまくいっていない。いまだに女性経験ゼロの小学校教師の山

路一豊(松坂桃李)。そして、事業に失敗し中国から帰ってきたフリーターの

堂上まりぶ(柳楽優弥)。それぞれが、良かれと思いやってきたことはから回

っていそうだ。そこに、家族や仕事の問題、ライバルに不倫疑惑が彼らの前に

立ちはだかる。
 
 ばかばかしい。だが、社会の本質をやんわりと刺される宮藤官九郎の世界観

が満載である。そして、この映画のゆとり世代が手をやいているのが≪Z世代

≫の人々。あの≪ゆとりモンスター≫と言われて驚異の演技を見せていた仲野

太賀(当時は太賀)が、そのZ世代に泣かされる。うわーーー、出てきたと思

うが少々大人になっていて違和感がなくなっている。岡田将生の妻は安藤サク

ラ。カカア殿下を演じているのに、可愛げのある女性を表現し、この凹凸のあ

る夫婦はこのコンビしか表現できないと言える。岡田将生は一拍はずれたボケ

がおもしろい。レンタルおじさんの吉田鋼太郎も相変わらずの楽しさ←ちょっ

とハンサムなことを言う。

 働き方改革やコンプライアンスと、生きづらくなっているこの時代。それで

も、日常は日常として続いていく。

 それにしても、衝撃の≪ゆとりモンスター≫を演じていた仲野太賀が、今や

人気実力派俳優となり、NHKの大河ドラマの主演に抜擢されるようになったの

が凄い。7年間の活躍が生きた。出演は他に、吉岡里帆、島崎遥香、木南晴

夏、上白石萌歌、吉原光男。でんでん、中田喜子など。