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要必読!――《7月1日(火) 小沢一郎代表 記者会見「集団的自衛権行使を容認する閣議決定を受けて」》
『閣議決定で集団的自衛権行使を容認するなら、日本は法治国家・民主主義国家ではない』
【質疑要旨 】
・公明党の対応について
・集団的自衛権行使容認を選挙で問うべきか、国会は憲法に代わる歯止めとなり得るのか
・今後の対応について
・衆・参予算委員会集中審議での対応について
・集団的自衛権問題に対する野党共闘について
・解釈改憲に対する見解について
《7月6日(日) 鈴木克昌代表代行・幹事長『日曜討論スペシャル』出演》
番組名:NHK『日曜討論スペシャル』
・日 時:平成26年7月6日(日)9:00~10:20(生放送)※時間拡大
・出演者:鈴木 克昌 代表代行・幹事長
内 容
○「集団的自衛権」をめぐる閣議決定について
○“限定的な”行使容認について
○今後の国会審議について等
7月3日から韓国訪問の習近平国家主席が翌7月4日、ソウル大学で講演、戦時中の歴史問題を取り上げたという。《習主席 講演で歴史問題取り上げる》(NHK NEWS WEB/2014年7月4日 12時33分)
記事は取り上げたことを次のように解説している。〈韓国と足並みをそろえて日本への圧力をかけていきたい思惑をうかがわせ〉たと。
習主席「私たちは韓国と北朝鮮の関係を改善し、対話を通じて朝鮮半島問題を解決することを望む。
日本の軍国主義は中韓両国に対して野蛮な侵略戦争を発動し、朝鮮半島を併合し、中国の国土を占領した。中韓両国の人々は塗炭の苦しみをなめ、国土を破壊され、抗日戦争のなかで生死を共にした」――
中国と韓国は日本軍国主義の侵略戦争を共に戦った仲間であり、共通の被害者であると、精神的同盟関係にあることを訴えている。断るまでもなく、この発言は是非は別にして日本を中韓共通の対立関係に置こうとの意図に支配されている。
1970年代初頭に日中が国交正常化した頃、日中双方共に「一衣帯水の仲」と言っていたのとは雲泥の差、隔世の感がある。
記事は習主席の講演に対する我が日本の菅官房長官の閣議後対記者発言を伝えている。
菅官房長官「第三国間の会談内容に関わる評価は控えるが、韓国と中国が連携して、過去の歴史をいたずらに取り上げ、国際問題化しようという試みは、この地域の平和と協力の構築に全く役に立たない」――
では、安倍晋三の歴史認識発言や自身の歴史観に基づいた靖国参拝は「この地域の平和と協力の構築」に役立っていると言うのか。
役立っているなら、批判は正当化され得る。韓国を中国に接近させている原因の主たる一つは安倍歴史認識発言や靖国参拝にあるはずであり、その結果としての中韓対日共闘でもあり、どちらに正当性を置くかは別にしても、現在に於ける日中相互の関係は少なくともそこに作用と反作用の関係を見なければならないはずだ。
だが、どのような作用も反作用も見ない批判となっている。
安倍晋三の歴史に関わる言動が「この地域の平和と協力の構築」に役立っているわけではない以上、菅官房長官の発言は自らを省みる謙虚さを欠いた傲慢さを見ないわけにはいかない。
アメリカからも日本は歴史問題で再三再四注意を促されている。
5月14日(2014年)記者会見。
サキ米国務省報道官「われわれは日本に対し、隣国との対話を通した友好的なやり方で歴史問題の解決に取り組むよう促す。(アジア)地域の平和と安定を促進する国々の強力で建設的な関係が、地域のみならず米国の利益にも資する」(時事ドットコム)――
日本訪問に引き続いて韓国を4月25日(2014年)に訪問したオバマ大統領はパク・クネ韓国大統領との共同記者会見で次の言葉を世界に発信した。
オバマ大統領「(従軍慰安婦の問題は)甚だしい人権侵害で衝撃的なものだ。安倍総理大臣も日本国民も、過去は誠実、公正に認識されなければならないことは分かっていると思う。日韓両国はアメリカの重要な同盟国だ。過去のわだかまりを解決すると同時に未来に目を向けてほしいというのが私の願いだ」(NHK NEWS WEB)――
少なくともオバマ大統領は安倍晋三の歴史観を「誠実、公正に認識」していないと解釈している。
また未来志向とは過去あっての現在であり、現在あっての未来である以上、現在という時相のみによって成り立つわけではなく、過去を断絶した未来はあり得ない
あるいは過去を正しく学習したり、間違って学習したりして、それらが合わさって現在が成り立つ以上、こちらのみの現在が常に正しいとは決して言えない。
だが、安倍晋三が首相になって以来、戦前日本を正しい過去と認識する歴史修正主義が罷り通ることとなっている。
6月24日、ワシントン訪問中のシンガポールのリー・シェンロン首相がシンクタンクで講演して、日本の歴史修正主義に警告を発している。
《日本や近隣諸国、第2次世界大戦を克服すべき=シンガポー ル首相》(ロイター/2014年 06月 25日 09:54)
リー・シェンロン首相「中国とだけではなく、韓国との関係に日本が苦慮する理由の1つは、第2次世界大戦当時やその前に戻るような問題が再度浮上していることにある。欧州が戦後たどったような道を進むことができていない。
日本側の選択次第だが、慎重かつ熟慮を重ねて行動し、近隣諸国との関係発展に取り組むよう、米国が日本を促すと確信している。
(韓国や中国にしても)第2次世界大戦を克服できない限り、また問題を追及する姿勢を改めて、従軍慰安婦問題や侵略の歴史をこれ以上取り上げないようにしない限り、引き続き(関係を)損なうことになる」――
歴史修正主義を正すに米国による他力本願を願うしかないのは安倍歴史修正主義の頑迷さに気づいているからこそであろう。
中韓に対しても歴史の克服を訴えているが、加害者である日本が克服の作用を示さずに正しい、間違っていないとするだけでは、克服の反作用を促すことにはならない。
日本は過去の過ちを過ちとするに足る認識を構築もせずに謝罪で凌いできた。認識の構築とは総括を意味する。
過ちの認識が伴わない謝罪は表面的な謝罪で終わる。だから、いつまでも謝罪を続けなければならなくなって、いつまで謝罪すればいいのかという不満が高じることになる。総括が過ちの構造を取ることがこそ、真の謝罪と反省となる。
尤も頑迷な歴史修正主義者・日本を絶対とする国家主義者安倍晋三は日本が敗戦後の短い間に日本の戦争を総括したとしても、「戦後レジームからの脱却」を口実にそれさえも修正しようとするに違いないだろうから、近隣諸国関係の火種となる危険性は捨てきれない。