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《7月15日(金)鈴木克昌代表代行・幹事長記者会見要旨》
『滋賀県知事選挙結果、安倍政権の潮目が変わるきっかけとなりうる』
【質疑要旨】
・野党連携、選挙協力について
・民主党との党首会談について
・予算委員会質問者について
オランダのアムステルダムを出発し、マレーシアのクアラルンプールに向かっていたマレーシア航空のボーイング777型機がウクライナの東部上空を高度1万メートルで飛行中、ミサイルによって撃墜された。乗客280人、乗員15人全員が死亡したと見られると報道されている。
ウクライナ政府は「テロリストの仕業だ」と親ロシア派の武装集団を強く非難。親ロシア派武装集団は「上空1万メートルを飛ぶ航空機を攻撃できる武器は持っていない」と否定、ウクライナ軍による撃墜だと主張しているという。
だが、親ロシア派武装集団「ドネツク人民共和国」は先月6月29日、自らのツイッターに射程が2万5000メートルの地対空ミサイル「ブーク」をウクライナ軍防空ミサイル部隊から奪い取ったと記載、誇示していたと「NHK NEWS WEB」が伝えている。
現在、「ブーク」に関する記述は削除されているが、ウクライナ軍防空ミサイル部隊を制圧したとの記述は残っているという。
親ロシア派武装集団が撃墜していなければ、「我々は高度1万メートルの飛行物体を撃墜できるミサイルを所持しているが、我々は撃墜していない」と発表すべきだったろう。
オバマ米大統領が7月18日、ホワイトハウスで緊急記者会見し、「ミサイルは親ロシア派支配地域から発射された」と述べたという。
7月18日。
プーチン「ウクライナ東部が平和で、戦闘が再燃しなければ、事件は起きなかっただろう。この恐ろしい悲劇に対して事件の起きた国に責任がある」(NHK NEWS WEB
マレーシア旅客機撃墜の責任はウクライナにあると言っている。だが、ウクライナ政府側に政府施設占拠を手始めとした戦闘を仕掛けたのは親ロシア派武装集団である。プーチンの旧ソ連邦回帰の領土拡張主義がそれを内心歓迎していたはずだ。
もしアメリカや欧州諸国の対ロ経済制裁がなければ、プーチンはウクライナ領内の親ロ派武装集団を介してもっと露骨にウクライナに対する領土蚕食の動きに出ていただろう。
アメリカは7月16日、プーチンがウクライナ国内の親ロシア派武装集団に対して事態の鎮静化に向けた影響力を何ら及ぼしていないとして金融、エネルギーを含むロシア基幹産業の主要4社などを対象に追加の経済制裁を発動している。
にも関わらずプーチンは自身に責任はないとしている。
プーチンを信用してはいけない。プーチンを信用するのは安倍晋三だけにしろ。
一旦はウクライナ国境からロシア軍を撤退させてはいたが、国境を超えて兵員や武器、資金を提供し続け、再び国境地帯にロシア軍部隊を集結させているという。
7月17日、ウクライナの保安庁が記者会見を開き、親ロシア派の武装集団の1人がロシア軍の情報将校に電話で報告している会話を傍受したと発表、傍受した音声を公表したと、「NHK NEWS WEB」記事が伝えている。
武装集団兵士音声「先程飛行機を撃墜した。撃った飛行機を探したり、写真を撮ったりした。煙が出ている。飛行機はウクライナの戦闘機だったかもしれないが、飛行機にはマレーシア航空と書いてあるらしい」――
勿論、撃墜したのは親ロ派武装集団と見せかける自作自演の傍受音声と疑うこともできる。だが、撃墜したのがウクライナ側であり、それが露見した場合、親ロ派武装集団との戦闘に於ける正当性の全てを失う危険性をウクライナ側は抱えることになる。
国際世論の大勢はウクライナ国内の戦闘の非が親ロ派武装集団とロシアにあると見ている。民主国家の中でロシアと親ロ派の非に声を上げないようにしているのは安倍晋三だけだろう。
勿論、今回のマレーシア旅客機撃墜で声を上げているが、上げざるを得ないから上げているといったところだろう。
ウクライナ側には正当性の全てを失いかねない危険を犯す理由はない。それに大掛かりな軍部隊としての体裁を整えた組織に所属しているミサイルなら、上空1万メートルを飛行する物体が民間機か軍用機かを識別するシステムと連絡体制に組み込まれて活動するだろうから、併せ考えた場合、ウクライナ軍のミサイルと看做すのは困難である。
逆に親ロ派武装勢力が軍部隊としての組織立った機動性を備えた活動をしているかと言うと、軍組織を背景としてない反乱という形で発生した状況からして、部隊としての単独的な活動はできても、軍としての有機性を持たせた、その一部としての活動ができていると考えるのは無理がある。
マレーシア旅客機を撃墜したミサイルがウクライナ軍防空ミサイル部隊から奪い取った射程が2万5000メートルの地対空ミサイル「ブーク」なのか、ロシアから提供されたそれか分からないが、人間、普段手にしたことがない武器を手に入れると、手に入れただけで力ある人間になったように錯覚し、その性能を試して、性能の力を借りて万能感に浸りたくなる。
射程2万5000メートルの地対空ミサイルなら、射程限界までその性能を実戦で試したいと思うだろう。
マレーシア旅客機撃墜のミサイルを発射した人物がそういった感覚にあったかどうかは証明できないが、少なくとも民間機か軍用機かを識別しないままに発射させた。軍用機だと思ったという弁解はミサイルを扱う射手として許されない。
つまり無考えに撃墜だけを目的とした。手柄意識からの発射という可能性は捨てきれない。手柄は自身の力の証明である。但し力の正体はミサイルの性能に基づく。性能の力を借りた万能感に過ぎない。
7月18日、欧州安保協力機構(OSCE)が真相究明のため特別調査団を派遣することを決め、先遣隊約30人がヘリコプターで現場に入ったと「日経電子版」が伝えている。
同7月18日、国連安全保障理事会が関係当事者に国際的な独立調査の受け入れを求め、墜落現場への即時立ち入りを許可するよう要請する声明を発表したと同記事が報じている。
いずれ真相究明がなされるだろう。
だが、もしミサイルを発射したのが親ロシア派武装勢力であったなら、ロシアの立場が不利になること恐れてプーチンは調査に疑いを挟む発言をするかもしれないが、プーチンを信用してはいけない。政府批判の言論を制限したり、政府批判の活動を弾圧したり、同性愛者等の性的少数者の権利を抑圧したり、秘密警察時代必要としていた資質を、それがプーチンという人間の本質なのか、今なお変えずにいる。
プーチンを信用するのは安倍晋三だけにすべきだ。