ヒデちゃんの携帯日記(2014/07/04(金) 17:12)
――「子どもを産めよ」と発言することと少子化・出産政策を思索・検討することとは次全く以って元が異なる――
都議会で妊娠や出産等に関する子育て支援策についての都の取り組みを質問中の未婚女性都議に対する鈴木章浩自民党都議の「早く結婚した方がいいんじゃないか」のヤジが女性蔑視ヤジ、あるいはセクハラヤジとして一騒動を起こしたが、今度は国会に舞台を変えて、今年4月の衆院総務委員会でも同じようなヤジが飛んでいたことが判明した。
ヤジを受けたのは日本維新の会の上西小百合衆院議員、31歳。未婚であるのはヤジの言葉から分かる。国の人口減少対策に関する質問中のことで、ヤジを飛ばしたのは、都議会でも自民党だったから、ご多分に洩れず自民党と言ってもいいのか、大西英男自民党衆院議員、いい歳をした67歳。
ヤジは人口減少に関わる質問に絡めたのだろう、「早く結婚して子どもを産まないとだめだ」――
国民の選良大西議員は当初朝日新聞の取材に対し「記憶がない」と述べていたと「Wikipedia」に記述があるが、多分、都議会のヤジ犯人探しの顛末を学習するだけの頭はあったのだろう、下手にシラを切り続けたら、却って立場を悪くし、評判を落とすことになると悟ったに違いない、7月4日午前中に上西小百合に電話を入れて、ヤジを謝罪したという。
その午後、被害女性議員が記者団に発言している。
上西小百合議員「今回の件は、本当に残念で情けない。発言者を特定しても問題は解決しない。やじを発言したり、周辺で笑い声を上げて盛り上がったりした議員は、国民の代表という自覚を持ち、反省してほしいし、与党議員として襟を正してもらいたい」(NHK NEWS WEB)――
どの程度の人数か分からないが、ヤジが意味するところを肯定する同調のヤジが起きた。肯定にしても同調にしても、同じ意識か、似たような意識にあったことを示す。
国民の選良大西議員が自身の公式サイトに謝罪文を載せているとマスコミが報じていたので、覗いてみた。
昨夜から総務委員会の4月17日における不規則発言について様々な問い合わせがある。
これを受けて、当時の映像等を精査した結果、私の発言があったことを確認した。
質疑者の上西小百合議員とは党派は違っても同期生のよしみで日頃から親しく意見交換している。
つい、そうした親しみから不用意な発言をし、上西議員に対してご迷惑をおかけしたことを反省している。
今日午前中に上西議員に対して謝罪の電話をおかけしたところ、快く受け入れていただいた。
私は、今後、自らの発言について十分に注意をしていかなくてはならないと肝に銘じている。
そして、私のライフワークである少子化問題にさらに一層の努力を続けていきたいと思う。
総務委員会における不規則発言により、日頃からご指導、ご支援をいただいている皆様や今回の発言でご不快な思いをなさった方々に対して、多大なるご心配やご迷惑をおかけしたことを、心からお詫び申し上げます。
衆議院議員 大西英男
様々な問い合わせを受けて、「当時の映像等を精査した結果、私の発言があったことを確認した」とはどういうことを意味するのだろうか。自身がヤジを飛ばしたことをすっかり忘却の彼方に捨て去っていて、映像等を精査して初めて自分のヤジだったと気づいたということなのだろうか。
人間は自分がした行動を忘れていたとしても、それが何十年も前のことでなければ、その行動について取り沙汰されたなら、いやでも記憶を蘇らせる生きものに出来上がっている。何十年も前の自分のした忘れていた行動であったとしても、何かの出来事によって思い出させられて、冷や汗をかいたり、苦い気持にさせられたり、あるいは自責の念に駆られたりもする。それを2カ月前のことでありながら、映像等を精査しなければ覚い出さなかったとしている。
映像で確認したとするのはヤジ発信者は自分ではないと一度はついたウソを帳消しにする意図を持たせた責任回避以外の何ものでもない。国民の選良大西議員は二重のウソをついたということである。
何度でもこの名称を繰返さなければならないが、国民の選良大西議員は少子化問題が「私のライフワークである」としている。
ライフワークにするということは一生をその仕事に賭けることを言う。当然それ相応の覚悟と勉強を必要とする。
国会の場で質問中の未婚女性議員個人に対して、あるいは一般人の未婚女性を探し出して一人ひとりに「早く結婚して子どもを産まないとだめだ」と結婚と出産のススメを説いて片付く問題ではない。結婚できる経済的環境や子育てできる経済的・社会的環境の構築こそが最優先されるべき政策でありながら、いずれの政権の主要政策となっているにも関わらず、あるいは国民の選良ヤジ議員を含めて、少子化対策を自身の主要政策に掲げている政治家が相当にいるはずだが、これらの状況に反して政策成果をなかなか見い出すことができない状態にある以上、そういった環境の構築をそれぞれが勉強し、提案していくことがライフワークに添う政治行為のはずだが、それだけで片付かない問題を、それもヤジという形でアピールした。
いわば国民の選良大西議員はその資格もないのに既婚・子持ち女性に対しては干渉しないことを未婚女性であることを以って極めて個人的事情に干渉することで、既婚・子持ち女性を社会的に受け入れ、未婚女性は社会的に受け入れないことになる僭越的な差別を犯した。
結婚適齢期に結婚し、結婚したら子どもを設け、育児を担う当たり前のコースを辿ることを以って社会人として一人前の女性と価値づけ、そうでない女性を社会人として一人前と認めることはできないということである。
男女対等意識があったらできない干渉であり、僭越的な差別であって、言い替えるなら、女性一般を男よりも下に見ていることが可能としている干渉であり、僭越的な差別ということであるはずだ。
男女対等意識とは男女それぞれの存在性のみならず、女性それぞれの存在性をも対等に尊重する意識のことを言う。既婚・子持ち女性であっても、未婚女性であっても、それぞれの存在性をそれぞれに尊重するということである。
だが、国民の選良大西議員は男女差別意識を血としていた。
男性のみ鳴らす、より深く女性に関係する少子化問題を男女差別意識を血としている国民の選良大西議員がライフワークとしていた。
この逆説性を解くには、国民の選良大西議員にとって少子化問題が政治家として見栄えをよく見せる単なる衣装に過ぎないとしか解釈しようがない。
自身の公式サイトに立派な政策を並べ立てる必要上、あるいは選挙運動や街頭活動上、立派な政策を述べ立てなければならない必要上、少子化問題が流行りの政策となっていることから、体裁上真似て掲げているだけのことで、実際には覚悟もなく、勉強もしていないから、自身独自の政策らしい政策とすることもできず、あるいはどのような環境の構築が政策上必要としているのか理解する能力もなく、「早く結婚して子どもを産まないとだめだ」といったヤジでしか自身の政策を主張できないといったところなのだろう。
当選国会議員を国民の選良と一括りするが、選良にもただの石コロがたくさん混じっていることを常に認識していなければならない。