安倍晋三の広島市の土砂災害下の国民よりも国家の上層を占めるお友達を優先し、大事にした今回のゴルフ

2014-08-21 08:20:58 | Weblog



      生活の党PR

      《8月20日 『広島市の土砂災害対策について』 小沢一郎生活の党代表談話》 
   
 「8月19日深夜から20日未明にかけ、広島市で記録的豪雨となり、土砂崩れや土石流が発生し、死者が27名、行方不明者が10名、けが人も多数出ています。

 今回の集中豪雨によって、亡くなられた方、被災された方に対し、心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。

 政府には既に行っている自衛隊隊員の派遣も含めて、引き続き地元自治体と緊密に連携し、全力で被災者の救命・救助、災害対策に全力であたっていただきたいと思います」(以上) 
 安倍晋三が広島市の大規模な土砂災害発生中に夏休みのゴルフを、途中で中止したものの、豪雨被害報道中に始めたこと自体に野党から批判を受けたり、インターネット上でも無神経といった批判が飛び出している。

 先ず、《海江田代表 「首相はなぜゴルフを強行」》NHK NEWS WEB/2014年8月20日 21時35分)から野党の声を取り上げてみる。

 海江田民主党代表「亡くなられた方々に、心からのお悔やみを申し上げるとともに、政府は全力を挙げて被災者の救出・救援に力を尽くしてほしい。

 午前6時半には広島県から陸上自衛隊に災害派遣の要請が行われており、大変緊迫した深刻な事態だったことは分かっていたはずなのに、安倍総理大臣は、なぜゴルフを強行したのか。安倍総理大臣は、日頃から『国民の命を守る』と言っており、しっかり、そうした行動を取るべきだ。行動が伴わなければ無意味であり、もっとまじめにやっていただきたい」

 片山虎之助日本維新の会国会議員団政策調査会長「安倍総理大臣は、ゴルフなどの行動を慎まなければならなかった。被害の情報を知っていたのか、知らなかったのか。トップとしての責任を負ったのかどうかを、追及しなければならない。政府の対応を審議するため、衆参両院で災害対策特別委員会を開くよう求めていきたい」

 小野結いの党幹事長「安倍総理大臣は、被害が出ているのに朝からゴルフをしていた。安倍総理大臣の対応が適切だったかどうか、事実を解明して、指摘すべき事項を精査していきたい」

 片山氏と小野氏は両党の両院議員懇談会のあと揃って記者会見した時の発言だそうだ。

 水野みんなの党幹事長「安倍総理大臣がゴルフをしていたからといって、条件反射的によいとか悪いとかは言えない。ただ、これだけの被害が出ているので、安倍総理大臣にどのような報告が上がっていたかなど政府の初動対応を検証する必要がある。衆参両院で、災害対策特別委員会を開いて議論することは、あってしかるべきだ」――

 確かに水野みんなの党幹事長が言っているように「条件反射的によいとか悪いとかは言えない」。この点について、マスコミ報道その他からそれぞれの事態進行を時系列に並べて見てから、検証してみることにする。参考記事は最後にアドレス付きで掲載。文字強調は当方。

 先ず最初に雨は8月19日夜から降り始め、特に激しい雨は8月20日未明に集中したということを断っておく。

 

 8月19日

・21:26、広島地方気象台が広島・呉に大雨・洪水警報発表。
・22:28、「大雨と落雷に関する広島県気象情報 第1号」発表、19日夜遅くにかけ雷を伴った激しい雨が降り、大雨となるおそれがあるとして、土砂災害、浸水害、河川の増水やはん濫に警戒呼びかけ。

8月20日

・01:15、広島県広島市と廿日市市に「土砂災害警戒情報 第1号」発表。広島県が災害対策本部設置。広島市は異常を感じた場合、早めの避難を心がけるよう注意喚起。
・01:35、広島市が災害警戒本部設置。
・03:20、広島市を流れる根谷川に「はん濫警戒情報」発表。
・03:30、広島市が災害対策本部設置。
・03:49、「広島県記録的短時間大雨情報」発表、03:30までの1時間に広島市安佐北区付近で約120mm、安佐北区上原で114mmの猛烈な雨。

04:00過ぎにかけ、広島市安佐北区・南区で土砂崩れの通報相次ぐ。
・04:15、広島市安佐北区の一部地域に避難勧告。
・04:20、根谷川「はん濫発生情報」発表、広島市安佐北区可部3丁目(上市井堰右岸)付近よりはん濫。
04:20、首相官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置。情報収集。
・04:30、広島市安佐南区の一部地域に避難勧告。

・06:00、広島県が災害対策本部会議、湯崎知事が人命救助を第一に警戒にあたるよう指示。
06:30、広島県が広島市の要請を受け陸上自衛隊に災害派遣要請。
07:22、安倍首相山梨県鳴沢村の別荘発
07:26、同県富士河口湖町のゴルフ場「富士桜カントリー倶楽部」着。ゴルフ開始。
      森喜朗元首相、茂木敏充経済産業相、岸信夫外務副大臣、加藤勝信官房副長官、萩生田光一自民党総裁特別補佐、山本有二同党衆院議員、日枝久フジテレビ会長、笹川陽平日本財団会長とゴルフ。
・07:30、広島市が災害対策本部会議、松井市長が人命救助を第一に警戒にあたるよう指示。
07:40、陸上自衛隊海田市駐屯地から隊員28人が安佐南区八木の土砂崩れ現場に出発。
09:19、安倍首相ゴルフを中止し、ゴルフ場発。
・09:22、別荘着。
・09:41、別荘発。
・10:59、安倍首相、官邸着
・10:00、陸上自衛隊海田市駐屯地から隊員約120人を増派。
11:15、首相官邸の情報連絡室を官邸連絡室に格上げ。

 政府は8月20日早朝4時20分に首相官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置、情報収集に当たっている。だが、首相官邸の主は安倍晋三であり、国民の生命・財産を守る第一位の責任者である。当然、情報連絡室を設置した時点で、安倍晋三に連絡を入れておかなければならない。でなければ、首相官邸の主に何の連絡もなしに情報連絡室を設置したことになる。

 また4時20分に情報連絡室を設置したということは、気象庁や国土交通省が発信している大雨情報と共に4時の時点で既にマスコミによる土砂崩れのニュースが相次いでいたことを受けた措置であって、災害下の住民の状況が緊迫した状態にあると考えたからだろう。国民の生命・財産を守る危機管理にどんな手抜かりも洩れもあってはならないはずだから、真夜中であろうとなかろうと、連絡を取ったはずである。

 だが、安倍晋三は7時26分にゴルフ場に到着、準備もあるだろうし、コースに出るまでに多少の時間はかかるから、7時40分かそこらからゴルフを始めた。

 ゴルフ開始が予想されるこの7時40分は陸上自衛隊海田市駐屯地から隊員28人が安佐南区八木の土砂崩れ現場に出発した7時40分と合致することになる。

 但し首相官邸が外からは実態を窺い知ることができない密室である性格上、実際に4時20分に設置したかどうかである。安倍晋三が豪雨被害や土砂災害報道中にゴルフを一時間以上もプレーし始めてしまったために、その失態を可能な限り挽回する必要上、ゴルフ開始時間より遥かに早い時間の4時20分に設置したことにした、後付けの可能性は否定できない。

 この根拠として、情報連絡室設置の最も早いニュースは、調べた限りだが、時事通信社の記事を配信する形の「The Wall Street Journal」の「8月20日 09:06」発信を挙げることができる。

 「FNN」は「8月20日 10時44分」発信。「NHK NEWS WEB」は、「8月20日 11時30分」の発信。

 いずれも安倍晋三のゴルフ開始が予想される7時40分以降の発信となっている。但し「The Wall Street Journal」の「8月20日 09:06」発信は、安倍首相がゴルフを中止した9時19分よりも早いことから、ゴルフ中止後の後付けの設置の疑いをかけることは不可能となる。

 広島県が広島市の要請を受けて陸上自衛隊に災害派遣を要請したのは8月20日午前6時30分。陸上自衛隊海田市駐屯地から隊員28人が安佐南区八木の土砂崩れ現場に出発したのは午前7時40分。要請から出発までに1時間10分もかかっているのは、要請が県知事から「防衛大臣又はその指定する者」を経て、「防衛大臣又はその指定する者」が関係者と検討し、自衛隊部隊に出動命令を出すまでに一定の時間を要したからだろう。

 部隊自体の出動はいつでも出動できる態勢にあるだろうから、それ程時間はかからないはずだ。それなりの準備と装備を必要とする海外派遣ではない。国内出動に時間がかかりましたでは軍隊とは言えない。

 「自衛隊法第83条」は災害派遣について次のように規定している。

〈第83条 都道府県知事その他政令で定める者は、天災地変その他の災害に際して、人命又は財産の保護のため必要があると認める場合には、部隊等の派遣を防衛大臣又はその指定する者に要請することができる。

2 防衛大臣又はその指定する者は、前項の要請があり、事態やむを得ないと認める場合には、部隊等を救援のため派遣することができる。ただし、天災地変その他の災害に際し、その事態に照らし特に緊急を要し、前項の要請を待ついとまがないと認められるときは、同項の要請を待たないで、部隊等を派遣することができる。〉――

 当然、小野寺防衛相、「又はその指定する者」が部隊出動を決定した時点で、安倍晋三が自衛隊の最高指揮官であるということからだけではなく、国民の生命・財産を守る第一位の責任者であることを踏まえて、その危機管理からも安倍晋三に部隊出動を報告していなければならない。

 問題は県知事からの自衛隊派遣の要請が「防衛大臣又はその指定する者」に届いた時点で、「防衛大臣又はその指定する者」からこういった要請があったと首相に報告するのか、「防衛大臣又はその指定する者」が災害派遣を決定して、自衛隊部隊に出動命令を出してから、首相に報告するのかである。

 前者なら、広島県知事が陸上自衛隊に災害派遣を要請した8月20日午前6時30分からそんなに遅くない時間に要請は安倍晋三の耳に達していることになる。 

 後者なら、陸上自衛隊海田市駐屯地から部隊が出立した午前7時40分よりも前に、いわば安倍晋三がゴルフを開始する前か、あるいは開始したばかりの時間に報告が届いていたことになる。部隊派遣の報告のみならず、災害の状況も報告したはずだし、報告していなければならない。

 「NHK NEWS WEB」記事が、裏山が崩れて土砂が住宅に流れ込み、子ども2人が生き埋めになったと見て消防が捜索するニュースを8月20日5時56分発信で既に伝えている。

 その内の一人が心肺停止で発見されたニュースは6時25分の発信。マスメディアは非情にも死を淡々と伝えていく。幼い命までも含めて。

 こういった国民の生命が失われていく状況も安倍晋三には報告されていたと見なければならない。

 もし安倍晋三がゴルフを開始する前に報告が届いていたとしたら、予定通りゴルフを始めたことは大問題となるが、例えゴルフを開始してからの報告であったとしても、直ちに中止して首相官邸に向かって危機管理の指揮を取るのが「国民の生命と財産を守る」第一位の責任者の務めであるはずだが、「国民の生命と財産を守る」責任を横に置いて1時間以上もゴルフを続けた。

 もし安倍晋三がそういった状況にあったなら、実際に4時20分の早い時間に情報連絡室を首相官邸の危機管理センターに設置し、情報収集に当たっていたとしても、その多くの意味を失う。

 「国民の生命と財産を守る」第一位の責任者である安倍晋三自身の姿勢が何よりも問題となるからである。

 安倍晋三は集団的自衛権行使の目的に「国民の命と平和な暮らしを守る」を常套句としているが、その責任を負うことの宣言でもあるのだから、「国民の生命と財産を守る」首相としての危機管理にしても、その責任を負う宣言となる以上、言行一致・有言実行の体裁を取らなければならない。

 だが、実態は逆の姿を取った。国民に対する意識がその程度であるなら、集団的自衛権行使に関わる「国民の命と平和な暮らしを守る」にしても、同じ程度と見なければならない。

 安倍晋三の本質は国家主義者である。国家主義者は国民の在り様よりも国家の在り様を優先させる。当然の国民に対する意識と見なければならない。

 今回のゴルフに譬えるなら、その国家主義は広島市の土砂災害下の国民よりも森喜朗元首相、茂木敏充経産相、岸信夫外務副大臣、加藤勝信官房副長官、萩生田光一自民党総裁特別補佐、山本有二同党衆院議員、日枝久フジテレビ会長、笹川陽平日本財団会長といった国家の上層を占める面々との関係を優先し、大事にしたところに現れているということである。

 《広島市で局地的豪雨、土砂災害多発で死者・行方不明者40人以上か》Yahoo!/ 2014年8月20日 18時00分) 

 《首相動静(8月20日)》時事ドットコム/2014/08/20-14:07)
 
 《広島市 住宅に土砂流入 子ども2人不明か》NHK NEWS WEB/2014年(8月20日 5時56分)http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140820/k10013931791000.html

 《広島市 子ども1人心肺停止で発見》NHK NEWS WEB//2014年8月20日 6時25分)

 《広島県広島市における人命救助に係る災害派遣について(09時30分現在)》防衛省/平成26年8月20日)

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