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《8月19日(火) 鈴木克昌代表代行・幹事長 記者会見要旨》
『9月に夏季研修会をソウルで開催』
【質疑要旨】
・民主海江田代表の発言の受け止めと党首会談について
・消費税増税に対する考え方について
・民主党との統一会派に向けた問題について
・夏季研修会について
安倍晋三が広島市の土砂災害が発生中にも関わらずゴルフを始めて約1時間20分程度プレーしてから中断、首相官邸に駆けつけたことと、一旦は官邸に駆けつけていながら、夜になって再び別荘に戻って、翌8月21日午後官邸に戻ったことに対して野党が「緊張感がない」と批判、その批判に対して古屋防災担当相が8月21日午後4時からの災害対策会議後に対記者団に対して「問題はない」と首相を擁護したとマスコミが伝えている。
その遣り取りを「朝日新聞官邸クラブ」が自身のツイッターに投稿しているのをたまたま覗いた私自身のツイッターから見つけた。
いくつかに分かれているから、纏めてみる。
本田修一サブキャップ「災害対策会議の後に、古屋防災相が記者団の取材に応じました。その内容からツイートします」
記者「調査結果内容、報告内容は」
古屋「お亡くなりになった方が39人。そのうち身元が確認出来た方が14名、まだ確認出来ていない方が25名。安否不明という方が51名で、この中に25名の方との重複がどれだけあるかは精査している。このことが警察から発表された。これは午後2時現在です」
記者「調査を踏まえた上での、現場での今後の課題は」
古屋「まず、まだ行方不明者、安否不明者がいらっしゃいますので、警察・消防・自衛隊挙げてテック・フォース含めて徹底的な捜索活動をしております。これがまず最優先です。特に昨日まで、踏み込めないでいた地域もございます。
2次災害の危険性があると。今はその状況も解消して全ての地区で入っております。まずこの捜索の徹底をし、行方不明者、安否不明者の確認をすることが最優先です」
記者「今後、応援の増員などは」
古屋「もう既に自衛隊も含めて警察も千人規模、自衛隊も650人規模で入っておりますので、それをしっかりと対応しながら担務(業務内容を分担して責任をもつこと。)に当たって貰うということです。
記者「総理が指示後にゴルフを始めたことについて野党から批判の声が上がっているが初動については」
古屋「それは全く批判は当たらないと思います。というのは私もこの状況を聞きまして、携帯電話で秘書官あるいは内閣府の幹部と連絡を取って、初めて連絡が不明者がいると出たのが6時十何分ですね。
それは常に官邸にも総理秘書官経由で報告をいたしておりまして、最終的に死亡者が出たということがはっきりしたのが8時37分とか8分とかその頃に3人。それから、行方不明者がいらっしゃると。
もうその時点で、総理にも連絡をして、その時点ではこちらに帰る支度をしてますので、まったくそういう批判はあたらない。常に連携をしながら対応をしているということだと思います」
記者「一旦、総理が官邸に戻った後に再び別荘に戻ったことにも批判があるが」
古屋「そういう批判があることは私、承知しておりません。常に連携をとって私は防災担当大臣として常に総理、そして秘書官とも連携をとりながら、対応をしております。対応に何の問題もなかったと思っておりまして、批判はあたらないというふうに考えております」
記者「別荘に戻ったことは事後対応としても全く問題なかったと」
古屋「現実に何か支障は一つも起きておりませんですし、常に我々は内閣そして防災担当が連携をしてやっており、常に総理にも報告をしながら対応をしているということであります」(以上)
記者が「総理が指示後にゴルフを始めたことについて」と言っているが、官邸から安倍晋三に何らかの報告があって、その報告に対して安倍晋三からゴルフ開始前に何らかの指示が官邸になされたと言うことなのだろうか。
だとしたら、安倍晋三は官邸からの報告内容に対してゴルフを開始しても何の支障もない程度の被害状況だと考えたことになる。安倍晋三がゴルフ場に向かうべく山梨県鳴沢村の別荘を発ったのは8月20日7時22分。
いわば8月20日7時22分前の広島市の広範囲に亘る土砂災害は安倍晋三がゴルフをするについて何の支障もない被害状況にあると読んだ。
そのような読みの中には以後の全体的な被害予測も入っていなければならない。「これから被害が次々と明らかになってくるかも知れない、そのような状況だ」と先行きの全体的な被害状況をそのように深刻に予測していたなら、とてもゴルフなど始めることはできなかったろう。
古屋は安倍晋三がゴルフを始めたことは問題ないとした理由に、自身は常に総理秘書官経由で官邸と連絡を取り合い、官邸も安倍晋三と連絡を取り合って状況を伝えている、不明者がいるという連絡が出たのが6時十何分、最終的に死亡者が出たということがはっきりしたのが8時37分とか8分とかその頃に3人、その他行方不明者が何人かいて、もうその時点で総理に連絡して、帰る支度をしたと、常に連携して対応し合っていることを挙げている。
だが、この被害状況の連絡は単にその場その場の被害状況を表面的に読み取った連絡であって、現況からの被害の全体的な先行きに対する読みがないばかりか、安倍晋三が官邸に駆けつける基準を死亡者が出たという連絡があってからとしていることになる。
つまり死亡者が出るまでゴルフはできるとした。「国民の生命・財産を守る」第1位の国家責任者に許されるルールなのだろうか。
死亡者が出たという連絡があってからの対応に重点を置いている点についても、情報の把握をその場その場の被害状況の表面的な読みで済ませているからであって、大雨や土石流を原因とした山崩れ、土砂崩れを受けた大量の土砂による家屋の埋没が多数発生している状況に応じた先行きの被害予測を含めた情報把握なら、その被害予測の中に死亡者を考慮しないわけにはいかないはずで、当然、「国民の生命・財産を守る」第1位の国家責任者である以上、実際に死亡者が出てから責任者としての行動に出ることは許されないことになる。
だが、古屋は安倍晋三に似た明晰な脳ミソの持ち主らしく、「不明者がいるという連絡が出たのが6時十何分」と言って、「8時37分とか8分とか」の時間に実際に死亡者が出るまで、不明者の中に、例え全員の生存を願ったとしても、最悪、死亡者に変わり得る可能性すら予測せずに安倍晋三のゴルフを続けさせて、死亡者の連絡が実際に出てから、安倍晋三に連絡した。
「総理、死亡者が出ました。これ以上ゴルフを続けるのは差し障りが出かねません」とでも連絡したのだろうか。
しかも死亡者が出たと古屋が言っている時間から安倍晋三がゴルフを中止したのは約30分後の9時19分前後であって、直ちの行動とはなっていない。
これをどう説明するのだろうか。もう一打、もう一打で、30分も発ってしまったということなのか。
古屋は死亡者発生を安倍晋三が大災害時に官邸に駆けつける基準としたが、今回の災害に於ける死亡者発生の時間を「最終的に死亡者が出たということがはっきりしたのが8時37分とか8分とかその頃に3人」と言っているが、確かに「NHK NEWS WEB」が「8月20日 8時47分」の発信時間で、《広島 住宅に土砂 2歳含む3人死亡 不明者多数》の記事を発信している。
しかし別の「NHK NEWS WEB」は「8月20日 6時25分」の発信時間で、各地で住宅の裏山が崩れて土砂が家屋に入り込む被害が相次いでいること、2人の子どものうち1人が土砂に呑み込まれて行方不明、2歳のもう1人が心肺停止の状態となっているほか、7人と連絡が取れないことを、《広島 土砂崩れ相次ぎ9人被災か 》と題した記事で既に発信している。
前出の記事の「2歳含む3人死亡」の2歳の子どもは心肺停止となっていた子どもを指す。首相官邸の災害対策本部はマスコミの記事を元に情報を把握するわけではなく、広島市消防局や広島警察署発出の情報等に基づいているだろうから、これらの機関がマスコミ各社に情報を発表する前に直接伝えられているはずだ。
また広島市消防局や広島警察署が発表する情報にしても、住民からの通報もあるだろうが、消防署員や警察署員が出動した現場で直接観察し、把握した被害状況からの通報の形を取った情報もあるはずで、住民からの通報の場合にしても、消防署員か警察署員が直接現場に赴いて、詳しい状況を把握すると同時に行方不明者がいるようなら、その救出にとりかかることになるだろう。
古屋が「8時37分とか8分とか」と言っている死亡者が出た時間と前出記事発信の「8時47分」は前者の方が10分程度早い時間となっているが、広島市消防局か広島警察署から直接得ていたことを考えると、時間差は当然と見なければならない。
直接得る情報時間が常に10分前かどうかは分からないが、「NHK NEWS WEB」記事に従うと、広島市消防局の情報として8月20日午前3時20分頃から40分過ぎにかけて、広島市安佐南区の八木地区と山本地区、緑井地区の3つの地区の住民から近くの裏山が崩れているという通報が相次いで寄せられていたのに対して広島市が最初に避難勧告を出したのは午前4時15分、より強く避難を求める避難指示を出したのは午前7時58分。山間(やまあい)にまで住宅が密集していたことを考え併せると、8月20日午前4時前後の時点で多くの住民が避難しないままの状態で住宅と共に土砂に埋まる危険性は高いと予想しなければならない。
土砂崩れが発生して、その土砂によって家屋が埋没状態となって、そこに住む住人までが土砂に埋まって行方不明となっていることが考えられる場合、土砂崩れの範囲、その程度、土砂に対する家屋の埋没程度、土砂除去の方法として重機が入れそうか、手作業に頼らざるを得ないか、後者の方法なら、土砂除去に時間がかかり、救出の困難が予想されることなどの情報をも把握しなければならないはずで、土砂除去の困難度に応じて死亡者が出ることも予想しなければならない。
だが、安倍晋三にしても古屋にしても、各情報の表面をなぞっだ解読を專らとし、実際に死亡者の情報が出るまでゴルフ中止を待った。「国民の生命・財産を守る」第1位の責任者としての安倍晋三の意識、そしてその責任を補佐する古屋の意識が「守る」を口で言う程に実態は伴わすことができずに希薄だからこそ可能としている情報の表面的な解読であるはずだ。
このことは古屋自身の次の発言に現れている。「常に連携をとって私は防災担当大臣として常に総理、そして秘書官とも連携をとりながら、対応をしております。対応に何の問題もなかったと思っておりまして」
連携と対応に疎漏がなければいいとしている。如何に情報を読み、詠んだ情報にどう的確に他部署と連携して対応するか、そのことに重点を一切置かない発言となっている。
そして次の言葉。記者の、安倍晋三が官邸に戻ったあと再度別荘に向かったことに批判があるとした質問に対して、「現実に何か支障は一つも起きておりませんですし、常に我々は内閣そして防災担当が連携をしてやっており、常に総理にも報告をしながら対応をしているということであります」云々。
つまり自分たちに課せられた連携と対応の役目に支障がなければ良しとしている。「お亡くなりになった方が39人。そのうち身元が確認出来た方が14名、まだ確認出来ていない方が25名。安否不明という方が51名で、この中に25名の方との重複がどれだけあるかは精査している。このことが警察から発表された。これは午後2時現在です」と発言していながらである。
家族を失った近親者の心痛、安否不明の家族を抱えた近親者の極度の不安、家が土砂に埋まって壊されたり水に流されたりした被災者の生活再建に対する戸惑い、家の中にまで流れ込んだ土砂や泥を掻き出す住民の難儀等々が進行中でありながら、それを他処に置いて、自分たちの責任だけのことを言っている。
被災住民が置かれている状況を考えずに済ましているから、ゴルフができた。