◆日本のメディアは中々報じないようですが
アメリカ本土は竜巻被害が非常に深刻な状況となっているようです。竜巻はF-5クラスの非常に大きなものがミズーリ州、オクラホマ州、カンザス州等で連続して発生しており、ミズーリ州において22日に発生した竜巻は既に100名以上の犠牲者を出しており、広範囲が地区ごと全壊、あたかも東日本大震災被災翌日を彷彿させるほどの被害です。
24日にもオクラホマ州からカンザス州にかけてF-5クラスの竜巻が発生、竜巻に先んじてアメリカ本土では今月12日にミシシッピ川において大水害が発生、州都メンフィスが水害被害に遭ったテネシー州等四州では州知事による非常事態宣言が発令されており、広範囲が冠水し大きな被害があったところでした。
アイスランドのグリームスボトン火山噴火は1946年以降ではアイスランド国内で最大規模の噴火となっており、今回は火山灰の粘度が高く重かったことから昨年のエイヤフイヤットラヨークトル火山噴火と異なり、多くの火山灰がアイスランド国内やその近海に降下しているようです。
灰雲はアイスランド国内に多くが降下しているものの少なくない量がイギリス上空を経てスカンジナビア半島やドイツ北部に拡散し、現在はグリーンランド上空や北極圏の航空航路にも影響が出始めているほか、落ち着き始めているとされるのですが今後の噴火状況次第によってはフランス中部やスペイン上空にも影響が考えられるとのこと。
G8首脳会議がフランスのドービルにおいて明日から開催されるため、国家憲兵や陸軍部隊による厳重な警戒が行われる一方で火山灰の航空航路への影響が気になるところですが、東日本大震災を非常事態宣言無しに乗り切ろうとして復旧に行き詰まり復興計画を打ち出せないわが国の菅首相が昨今浜岡原発停止や太陽電池サンライズプラン等独断専行が多く、今度はどのような発言を思い付いて公約化するかも重大な関心事になってしまいました。
そのG8首脳会議では民主化運動と革命が続く中東問題がどのように安定化されるかが大きな議題となる見通しで、シリアのアサド政権と革命運動は虐殺事件へも発展、ムバラク政権崩壊後のエジプトでは宗教間対立の拡大とそれを防げないエジプト政府の問題が発生しており、ハマド国王が非常事態宣言を交付したバーレーンでも情勢は緊迫、中東民主化革命は広がりを続けています。
こうした中でイギリス海軍は空母艦載機によりリビアを空爆、インヴィンシブル級もハリアーも予算何で引退させて部品メーカーから規定の莫大なキャンセル料を要求されているイギリス海軍がどうやって、と思いきや早期退役予定から急遽海軍旗艦を命じられた商船規格コマンドー空母であるオーシャンからなんとAH-64D戦闘ヘリコプターを三機だけ運用して空爆したとのこと、必要があれば二機追加の用意もあるのだとか。
リビア空爆にもかかわらず、リビアのカダフィー政権は民主化要求に対して武力で抵抗しており、軍務経験のない多くの市民が破壊された武器をその場で修理して戦闘に臨んでいるのですが、このままでは内戦に突入し、リビアが破綻国家になってしまうのでは、との危惧も出てきているところです。
日本国内では福島第一原発事故が三基の原子炉においてメルトダウンが発生していることが確実となり、溶け落ちた核燃料による再臨界という危険、メルトスルーという単語も出始めているところです。しかし他方で、世界を見ますと日本国内ではあまり報じられないのですが、自然災害や紛争等、中々深刻な事態が生じているのですね。
HARUNA
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