◆南スーダン派遣の第12施設群が災害派遣
1月16日以降続く豪雪被害へ17日に北海道知事より自衛隊へ災害派遣要請が出されました。
雪害の被害が大きいのは岩見沢市と三笠市、この地域の災害派遣を担当する北部方面施設隊の岩見沢駐屯地駐屯部隊が第12施設群で、部隊は人員80名と車両30両を以て災害派遣にあたっており、三笠市は日が替わるまで、岩見沢市は24時間体制にて除雪任務にあたっているとのこと。
第12施設群は、本部管理中隊、第335施設中隊、第336施設中隊、第337施設中隊、第312施設器材中隊、第302坑道中隊を岩見沢へ、第342施設中隊を釧路駐屯地へ配置し、群編成をとっています。編成では北部方面隊直轄となっていますが、この地域の警備管区において災害派遣を担うのは第11旅団、札幌と道南地区が管区なのですが施設部隊は旅団ということで僅か一個中隊です。
第12施設群は、現在派遣が開始されている国連平和維持活動南スーダン派遣任務へ30名を派遣、この地域を防衛警備管区とする第11旅団も第11施設中隊より人員を派遣しているため期せずして今回の災害派遣は雪害と完全に重なるところとなりました。幸い部隊規模に対して災害は限定的ではあったのではありますが。
中央即応集団の一部部隊を除き、基本的に自衛隊の部隊は部隊ごとの警備管区が定められており、災害派遣に際しては警備管区部隊が初動に当たります。この部隊から抽出する形で海外派遣部隊を編制しており、中央即応集団であっても第1空挺団は千葉県を防衛警備管区としていますし、人員の余裕はあまりありません。
海外派遣の頻度は年々確実に高まっている中、陸上自衛隊において本格的な、いわば全世界を警備管区とする機動運用部隊を本格的に考える必要はあるのではないか、不可能であれば海外派遣部隊の留守を担う大隊規模の部隊を派遣部隊の出た間隙に配置する必要はどうだろうか、そんなことも少し考えました次第です。
北大路機関:はるな
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